Nintendo3DS mk2 :: 【3DS】モンスターハンター4 レビュー

モンスターハンター4 レビュー

発売元	カプコン（オフィシャルサイト）
発売日	2013/09/14
価格	5,990（税込）
レーティング	【Ｃ】15才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク	セブンネットショッピング／ Amazon ／モンスターハンター4G レビュー
タギングトップ3
タイトル概要	■ ジャンル：ハンティングアクション ■ プレイ人数：1〜4人 ■ セーブデータ数：3

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
4pt	2pt	3pt	2pt	2pt	1pt	3pt

総合点
43pt

GOOD!

・新アクション
今回から【高低差の概念】が登場したことにより、段差から飛んだりすることで【ジャンプ攻撃】が各武器で出せるようになりました
ジャンプ攻撃を見事モンスターに当て【乗り状態】というものに突入し、QTEを成功させダウンを奪えると長時間の拘束となり、ソロ・パーティ問わずこれを決める事によるリターンはかなり大きいですね
ホバリング状態の飛竜などのモンスター相手にジャンプ攻撃をぶち当ててダウンまで取れるとスゴく爽快
そして既存の武器にもジャンプの専用モーションや独立した新モーションも搭載されたりしているので食傷気味だった武器を「よしもう一度担ぐか！」という気にさせてくれます

・新武器
新たに【操虫棍】と【チャージアックス】という２つの武器種が追加
どちらの武器も可能性を感じる性能となっており戦闘の幅が広がりました
以前からスラッシュアックスを愛好していたのでプレイ開始からはずっとチャージアックスを振っていましたが、素早い攻撃の剣モードと重い一撃の斧モードの使い分けは本当に使ってて楽しめました
チャージすることで装着されたビンの効果を発動出来ます
榴弾ビンを上手くモンスターの頭部に当てるとハンマーのようにスタンがねらえ、強属性ビンなら部位を問わず火力で斬り刻む事が可能といったようにビンによってもまたスタイルが違ってきます
こうして文章に起こしてるだけでもホントに楽しいと思える良い武器でした

・オトモアイルー
今まではかなりかわいそうなAIだったんで「役立たず」「オトリアイルー」と揶揄されてきましたが、【テンション】システムというものによりきちんと敵の攻撃をガードしたり積極的に攻撃もしてくれたりすぐ回復笛吹いてくれたりと“頼れる相棒”にようやくのグレードアップと言ったところ
そして【トレンド】というオトモによっての行動傾向が明確に設けられたことでさらなるオトモへのクローズアップも図られています
３rdの時は適当なとこでオトモを外していたんですけど今回は最後までずっと一緒に狩りに連れてってあげてました

以上、良点でした

BAD/REQUEST

・敵の動き方が絶対におかしい
今回一番気になったところです
「ロボット」と形容された旧ドスベースまでの大型の動きに比べれば今作の大型は随分とまあアグレッシブにちょこまかと動いて、しかも厄介な事に軸合わせや隙消しやキャンセル行動を頻繁に行ってきます
それも“ほぼすべてのモンスターが”です
３rdの一部の大型辺りからこういう小賢しい動きの兆候が目立ち始めましたが、今にして思えば３Ｇブラキディオスなどから開発のこうした意地悪が顕著になりだした気がします

仮にも“自然に生きるモンスター”
「狩るか狩られるか」が一貫したテーマとなっている本シリーズに於いて対ハンターを想定したような攻撃（黒グラビモスの腹下ビーム、ブラキディオスの旋回軸合わせパンチ、上位ジンオウガの溜め強ホーミングパンチ、突進やり過ごしたと思ったら振り向きながら再度突進してくるティガレックスなど枚挙に暇無し）をバンバン繰り出してくるのはさすがに狩りっぽくなくてハッキリ言えば「つまらない」です
そりゃあまりに単純なルーチンで直線的な攻撃ばかり繰り出すモンスターもつまらないとは思いますけどいくらなんでもコレ限度があるでしょ（笑）
ハンターは相変わらず回復薬飲んでもガッツポーズとかしてるような馬鹿げたハンデを背負っているのに敵ばかり優遇の目立つ調整は如何なものかと思いますよ
昨今のシリーズで強く思うんですけど、大型と追いかけっことか格ゲーみたいな読み合いのどつき合いさせてプレイヤーを苛つかせたいだけなんですかね
集会所で久しぶりとなるラージャンと出会った途端、僕の中のモンハン信奉はとうとう完全に崩れ去りました

・発掘装備
モンハンの楽しみ方って
『モンスターを倒して得た素材で装備や武器を作る→次のモンスターに挑む→倒して得た素材で・・・』っていうのを延々繰り返す事にその神髄とシンプルな奥ゆかしさが有ったと思うんです
モンスターを倒してギルドクエストのレベルを解放していくことで、おまもり採掘よろしく普通の武器よりも強力な武器が手に入るというこの発掘装備
つまるところそれまでに頑張って倒して素材をかき集めて完成させた装備とか武器は全部これのせいで最終的にはゴミと化すんですよね
ラスボスの武器ですらこの発掘武器を手に入れるまでの“繋ぎ”の扱いになるんですよ
・・・本当にかつてのモンハンと同じ開発が作ったゲームなんですかね

・操作性
ある程度は触っていく内に慣れたとしてもやはり操作性が悪いのは３Ｇから相変わらずです
ターゲットカメラや仮想十字などで取り繕ったところで、モンハンのようなシビアな操作が求められるアクションゲームには３ＤＳはやはり「向いていない」ということです
特に弓の操作性は使用したくなくなるレベルの悪さ

・オンライン
マナーの悪い人たちに関してはあらかじめ予見出来たことなので、身内や掲示板などで募集して快適に愉しめば良いだけの事です
ただお世辞にもこのオンラインは「無料である」という点以外ほぼすべて駄目な気がします
部屋の検索表示数が合計で２０部屋までと少なくそのほとんどが不良プレイヤーを弾くためか鍵付きという有り様
野良でオンなんて気軽に出来たものではありません
部屋を作るにしてもコメント欄の編集なども出来ずあらかじめ決められた条件を設定するだけなので、それを鍵なしで作った日にはまず平和なオンラインプレイが出来ないことが原状では確定しています
そして特にいい加減なのが部屋の検索システム
作る時より少ないたった２つだけの条件で部屋を探すしか出来ません
行きたいモンスター指定とかでは無くて、クエストのランクと募集文（定形募集文）のたった２つの条件でです
もはや検索として機能していないのが明白です

あとチャットシステム
３ＤＳのソフトキーボードをいちいちタッチして文字入力する訳ですがとにかく手間で面倒です
しかもクエストに行ったら定型文しか送信出来ないので、今までモンハンのオンラインで当たり前のように出来ていたコミュニケーションの楽しみすら制限されています
せめて３ＤＳが外付けオプション機器に互換性の高いものなら、外付けUSBキーボード使うとか出来たかもしれませんが・・・

・映像面
２ndＧより少し画質が高い程度のグラフィックです
正直このゲームにグラフィックはいつもそこまで求めてはいないんですけどもう９年目に突入するシリーズの最新作がこの程度のグラで提供されるというのはどうなのかなぁと
Vitaとかで開発してればこの部分はクリアしてたかもしれませんね
上画面がPSPなどより小さめな為細かい文字などが潰れてしまっているのもマイナスポイント

・その他
高低差を取り入れた反動か、各マップに崖が沢山用意されていますのでいちいちそれを登らないといけなかったりします（地底洞窟とか特にそれを感じる）

地底洞窟と地底火山のマップが使い回し

チュートリアルが長いのとそれぞれ終わりの度にいちいち再読の確認をしてくる

行商人が居ないので店売りアイテムや素材などがあまり充実していない、故によく使う消費アイテムが中々在庫確保出来ない
元来モンハンはこういう形だったとは言え快適にしてきた部分をいきなりまた不便に戻すのはいただけない

看板モンスのゴア・マガラがあまりかっこ良くない

COMMENT

かつてPS2でモンハンの無印Ｇを触った頃、きついけどやり応えのあるゲームだったのを覚えています
イャンクック一匹倒すのに一週間以上はかかったもんです
それだけにあの頃大型モンスを倒せた時の達成感はかなりのものでした
懐古厨と思われるかもしれませんけど僕の中で「モンスターハンター」と呼べるものは２ndＧまでだったのかもしれません

そりゃ今回みたいな仕様にもちゃんと苦もなく順応して純粋に楽しんでる人もいるとは思います
ただ僕にはもうコレをモンスターハンターとして楽しくプレイする心の余裕はありません
有料だろうが無料だろうがオンライン付いててもつまらないものはもうつまらないのです
今後もきっと悪い方悪い方へと落ちぶれていくモンハンを思えば、そんなものを無理に信奉して毎シリーズプレイし続けるより、静かにそばを離れて看取ってやるのがせめてもファンとして最後の優しさ

何千時間もプレイしましたが、今回限りでハンターは卒業します
もしあの頃のようなやり応えあるものが戻ってくるならまた復帰するかもしれませんが、今のカプコンですから望みはだいぶ薄いですね