Nintendo3DS mk2 :: 【DS】SIMPLE DSシリーズ Vol.48 THE 裁判員　1つの真実、6つの答えレビュー

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【DS】SIMPLE DSシリーズ Vol.48 THE 裁判員　1つの真実、6つの答えレビュー

発売元	D3パブリッシャー（オフィシャルサイト）
発売日	2009/05/21
価格	2,800円（税込）
レーティング	【C】15歳以上(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3
タイトル概要	アドベンチャー

スコアボード

SIMPLE DSシリーズ Vol.48 THE 裁判員　1つの真実、6つの答え評価ランク

総合ポイント: 68
難易度: 1.67
レビュー数: 9

スコアチャート

SIMPLE DSシリーズ Vol.48 THE 裁判員　1つの真実、6つの答えレビューチャート

Check

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90-100

【60点以上】
66.7%
【標準偏差】
16.13

ユーザーレビュー

ソート（デフォルト：ALL）

■ 330人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
2pt	2pt	3pt	1pt	1pt	2pt	1pt

総合点
32pt

GOOD!

裁判の流れは結構リアルに作ってあり、そこは評価できる。
加えて、法廷は有罪か無罪かを判断する場であることに徹している点も個人的には好感触。逆に言うと、シナリオをクリアしただけでは事件の詳細な真相はわからないということもあったりするのだけど、その辺は個人の趣味かな、と。

また難易度がかなり低く、クリアするだけならば黄色字の項目を選んで説得していけば問題なくエンディングに到達できる。何度も繰り返し遊べるほどの内容ではないので、これはありがたかった。

BAD/REQUEST

バックログが無かったり、タイトル画面に戻ることが出来なかったり、尋問をキャンセルできなかったりと、システムについては設計段階から手を抜いている感が強い。SIMPLEだから許されるだろう、という意識があるのかもしれないが、プレイヤーからしたら良い印象にはならない。

キャラクターは素人の目から見てもすぐわかるくらい、気合を入れて描いてるキャラと手を抜いているキャラの差が激しい。そのためか統一感に欠けているように思われる。そしてキャラ全体に言えることだが、どの人物も記号的に書かれているので、そこに薄っぺらさを感じてしまうのは否めない。

シナリオは見るべきところもあるのだが、裁判よりも別の観点が主となっているシナリオが幾つか存在することと、主人公が初めから被告人に対して先入観を持っているようなシナリオがあることは明確なマイナスポイント。このゲームをプレイする人間は裁判員を擬似体験したいのであって、それを妨げるようなものは別のゲームで表現すればよいのだから。

COMMENT

安かろう悪かろうのお手本のようなソフト。
周回プレイ用にプロセススキップが存在するのだけど、次の選択肢まで飛んでしまい、冒頭陳述のみをスキップしたりということはできなかったりして、こんなところでも痒いところに手が届かないなぁと実感させられる。あって困るということはないが、文章は全く読まず完全に選択肢を選ぶだけ、なんていう作業プレイをするような人が存在するとは思えないのだけど……。

あと、プレイヤーがやることは情報の取捨選択と提示のみなのでゲーム性はかなり低いです。こんなゲーム内容ならば、完全にノベルゲームにしてしまっても良かったのではないかな、と思うくらいに。このへんで趣味に合わない人もいるんじゃないかと思います。

裁判員のゲームとしてはシナリオに致命的な問題があるので、熱中度と満足感は低めにせざるを得ませんでした。ADVはシナリオさえ面白ければ、システムなどの小さい不満点はある程度目を瞑れるということもあるのですが、その肝心なシナリオ部分が駄目であったことは本当に残念です。もし次回作があるのであれば、シナリオライターを変えるなどして面白いゲームに変えて欲しいものですね。

プレイ時間：10時間以上20時間未満（クリア済）
LCLさん [2009/06/01 掲載]

このレビューはオススメ？　

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■ 296人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
4pt	4pt	3pt	4pt	5pt	3pt	2pt

総合点
80pt

GOOD!

・このゲームの良さはストーリーの気合、それに尽きる。
　最近のゲームは各方面に配慮した結果、表現や内容が当たり障りのないものになってきている気がする。仮にライトノベル的にストーリーが飛躍していても、登場人物が妙に清潔で人道的で偽善的な印象を持つことが多い。このゲームに関してはそんなことはない。
　一例を挙げると、タバコを吸うことを前向きにとらえているキャラを久しぶりに見た。

（このゲームのストーリーはコンシューマーはもちろん、パソコンゲームでもなかなか出会えないレベルであるため、満足感に特別点の５を与えました）

・登場人物の多様性
　ゲームの長さの割には登場人物は多く、主張や背景もさまざまである。
　かなり極端な行動をする者もいるため、プレイ中盤までそれらの登場人物が作者の代弁者になっているのではないかとも危惧したが、最終的には思想的にバランスが取れていると感じた。
　たとえば死刑廃止論者のおばさんは、こちらが有罪判決を進める立場上、全員でいじめるような流れになるが、彼らの思想については後のイベントでちゃんとフォローされている。

・キャラデザインがすばらしい
　メインの人物の表情に迫力がある。
　だが、なんといっても主人公の相棒、ヤマヤマのデザインがすごい。
　一見かわいらしいぬいぐるみのように見えるのだが…
　ゲームのある時点でこのキャラの姿の意味に気がついたとき、ぞっとした。
　このゲームにおけるこのキャラの役割は終盤あきらかになるが、非常に役割に合ったデザインであると思った。

・クリアするだけなら非常に簡単、全部パーフェクトをとるなら少し難しい
　クリアだけなら、黄色い文章の出ている選択肢を選ぶだけでいいが、パーフェクトを狙うなら一見振りそうな話題をストックしてパワーアップさせないといけない。

・既読スキップ機能がある。
　一度プレイした話は選択肢まで一気にジャンプしてくれるので助かる。

BAD/REQUEST

・第一話は話のテンポが非常に悪い。
　裁判の流れを説明することが多く、Xボタンによる用語説明が多いため、非常に疲れる。
　その上、ネットでよく見かける痛いタイプの人物が裁判員にいるため、ここでプレイをやめてしまう人が出るのではないか、と危惧してしまう。

・バックログがない。
　この手の読ませるゲームには必須だと思う。

・キャラデザインにかなり波がある
　おばさん・リアル系とアニメ系のデザインキャラが混在している。
　どこかで見たようなキャラが堂々と出てくるのもどうかと思う。

・パーフェクトを狙う場合、第一話が一番難しく、最終話が一番簡単
　第一話がパワーアップできる情報を確実にモノにしないといけないのに、最終話は評議の回数が一回多いために適当にプレイしてもパーフェクトになってしまう。
　
・セーブファイルがひとつしかない
　名シーンを見たくても、すぐに見るのは面倒である。スキップ機能があるので全部プレイする必要はないが、情報のパワーアップシーンがスキップできないのもよくない。

COMMENT

　プレイして最初のうちはやや危うさも感じたが、クリアしたあとは非常によいストーリーであったと思う。

　死者は生き返ったりしないし、裁判は真犯人を見つける場でも法律を変える場でもない。
　ヤマヤマは善良なマスコットではないし、信念のために不遇な結末を迎えるキャラも多い。
　それでも、クリアした時はさわやかな満足感を得た。
　すべてのキャラは収まるべきところに収まり、そして未来に進み続ける。

　この結末はまぎれもなくハッピーエンドである。　

プレイ時間：10時間以上20時間未満（クリア済）
オールドゲーマーさん [2009/05/28 掲載]

このレビューはオススメ？　

[問題報告]

■ 300人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
5pt	4pt	3pt	4pt	4pt	2pt	1pt

総合点
75pt

GOOD!

アドベンチャーゲームの中でも極めて質の高いテキスト（ストーリー）と魅力あるキャラクターだと思います。基本的には読み進めて行くだけのノベルに近いゲームですが、キャラクターの立ち絵もそれなりに種類があり、DSの2画面を上手に使うことで強調シーンのメリハリが利いているためぐいぐい引き込まれます。今までになかったシナリオの方向性にオリジナリティ5ptです。

各話の判決は多数決で決定されるため、全員の説得を諦めれば誰でも初回プレイで難なくクリア可能です。全員の説得を目指すとやや難易度が上がりますが、成功しても特に話に変化はなくご褒美もほとんどありません。それでも、ゲームと分かっていても全員一致の評決を出したいと思ってしまうから不思議ですね。

システム周りでは一度クリアしたシナリオの高速スキップ、シーンスキップは快適でした。

BAD/REQUEST

バックログが無い点とセーブ周りが不親切な点はちょっと手抜きしたなという印象は否めないですね。また本作で唯一「ゲーム」している場面である評議における説得コマンドですが、単調な作業の繰り返しになり飽きやすい気がします。ただSimpleシリーズなので変に複雑にするより、これはこれで良かったのかもしれません。

ストーリーに関しては、かなり現実的で基本的に「重い」ので、推理ものやサスペンスのような大逆転はありません。また、脚本にやや汚い言葉（ハゲ・デブ・あばずれ等）の連発が見受けられる点、死刑廃止派の立場の人には辛いシナリオが多い点は少々気になったので言及しておきます。

COMMENT

シナリオのボリュームは大体15?20時間でしょうか。難しい用語連発のテキストが多いので読む速さが人によって変わってきそうです。

基本的にボタンを押してればゲームが進むという点ではまさにSimpleなゲームなのですが、ストーリーはSimpleとは呼べず相当重いです。裁判員が正しい判決を出しても、関係者が全く救われること無く裁判後にさらに人生を踏み外しているケースもあります。

ストーリーの面白さはもちろん、脚本の遠藤氏の創造力によるものですが、私は「裁判自体が持つ面白さ」もあるのではないかと思います。現実に刑事裁判を傍聴すると分かりますが、普段親しい友人にすら話さないような心の内や、醜い家族関係等が暴露されることも少なくありません。何度か傍聴経験がありますが、どんな映画よりも面白い現実のドラマです。遠藤氏の力で裁判の持つ魅力・可能性がゲームシナリオとして十分に発揮されたのではないでしょうか。