NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・仲間が自由に作られる
　シリーズ中で初めて仲間キャラが完全モブ化し、
　仲間が自由に何人でも作られるようになった。
　今までの作品のような、システムで予め用意されている固定仲間も良いけれど、
　自分で作成するモブ仲間も愛着が湧くので良い。

　贅沢を言わせてもらえば、8色の中から選ぶとか、
　仲間の色のカスタマイズ等もできると良かった。

　ところで、第３の性別が選択できることに衝撃を覚えた人は多いのでは(笑)


・アイテムに星マーク
　同じアイテムでも、星の有無で性能が変わり、レア度の違いが出る点。

　個人的には、単純に星が多くなれば性能が上がるという形式ではなく、
　星の数ごとにメリット・デメリットがはっきりしていれば、もっと面白かったかも。
　(攻撃力は高くなるが重量がかさむ、軽いけど攻撃力は据え置き、
　 攻撃力も高くて軽いけど弾数が少ない、というように)


・敵が強くなった
　属性に対する抵抗力がはっきりしていたり、こちらの攻撃を迎撃してきたり、
　複数回攻撃をしてきたりと、敵(特に賞金首モンスターやイベントボス)が
　全体的に強くなっており、今までの作品のようにただ闇雲に無属性の主砲を撃つ
　単純な力押しで勝てるということが減り、それなりの戦略や事前準備が必要になり、
　やり応えが増した。

　ただ、ごく一部の敵がちょっと厄介すぎる部分はあったかもしれない。
　また、こちらの通常攻撃を迎撃してくる敵が増えたことにより、
　通常弾を一発のみ発射するタイプの主砲の価値が大分薄くなってしまった感は否めないかも。


・キラモンスター
　普段戦っているザコでも、たまに強さが変化して、
　取得できる経験値やGが増えるというシステムは面白かった。

　残念な点として、取得経験値やGとモンスターのパワーアップのバランスが
　取れていないキラモンスターが多く、普段は副砲の一撃で倒せるザコが、主砲を何発か撃って
　ある程度時間をかけないと倒せない強さになっていて、そのくせ取得できる経験値やGは
　それほど美味しくないという「ただの厄介なザコ」になるだけで、せっかくキラモンスターが
　現れても、「嬉しい」と思うより「ウザい」と思うことの方が多かった。


・強くてニューゲーム
　周回プレイをすることで、手塩にかけて強化した戦車を使って
　再度最初からやり直して、思いっきり「俺TUEEEEEEEEE！」ができるようになったのは
　とても嬉しかったし、楽しかった。
　(個人的には、第一作目からずっとやりたかった事だったので)


・通信機能の実装
　実際のところ、今作では全く活用しなかったけれど、
　新しい可能性を開いたという点で評価したい。
　もっとメタルマックスシリーズがメジャーになれば、
　きっとこの機能も日の目を見るときが来るはず…！


・戦車改造の幅が増えた
　今まで以上に無茶な装備搭載が可能な「Wエンジン」、
　限界以上の改造ができる「超改造」は良かった。


・敵が良く動く
　昨今のゲームでは割かし当たり前な気もするが、それにしても良く動いてくれて、
　さらに専用のアニメーションが用意されている敵もいたりして、敵との戦闘が楽しい。

BAD/REQUEST

・戦車の改造で、後戻り不可な改造がある
　個人的に、「今作の唯一にして最大のマイナス点」。

　弾倉が減らせないのはまだともかく、戦車のシャシーパターンの後戻りができないというのは
　非常に残念で不満。

　せっかく多種多様なシャシーパターンがあるのに、一回のプレイでは限られたパターンしか
　使えず、別のパターンを使うには、もう一度完全に新規でやり直さなければならず、
　せっかく周回プレイができるようになったというのに、前述のように
　戦車のシャシーパターンについては変更できないため、
　実質1周目に改造し尽くした戦車については2周目では改造の幅が極めて狭くなってしまい、
　周回プレイの楽しみ方の半分以上を削ってしまったと言っても過言ではないと思う。


・修理・満タンサービスが、牽引車には適用されない
　乗っていなければ対象とはならず、牽引車は修理も満タンにもしてくれない点。

　例えば、戦闘中に走行に必要なパーツが破損し、自走不能となった戦車を牽引して
　修理屋に持ち込んでも、修理屋に話しかける前に自走不能戦車に乗っておかなければ
　修理してくれないので、
　「一歩も動かずに修理屋に話せるポジションで、自走不能の戦車に乗る」という手間を
　かけなければならないのが地味に不便だった。


・乗り降りのシステムが不便
　今までのシリーズは、「乗降」ボタン一つで、単純にキャラが重なっている戦車に勝手に
　乗り込んでくれるという直感的なシステムでとてもわかりやすかったが、
　今回の乗り降りのシステムは、「乗降」ボタンを押してメニューが出た後、
　キャラ毎に乗れる戦車の候補から選んだ上で、最後に「全員乗る/降りる」を選択しなければ
　ならなくなり、最低でも2アクション必要となり、多少煩わしく、
　また解り難いシステムだった。

　正直、このシステムには慣れずに「全員乗る/降りる」ボタンを押し忘れて
　乗り降りに失敗する事が最後まであった…


・メインシナリオの進行のヒントが、「ゲーム中に全く無くなる」部分がメインシナリオ中にある
　ある程度メインシナリオを進めると、シナリオが進むフラグについての情報が
　全く出てこなくなる部分がある…とはいえ、そのフラグ自身は、普通にプレイしていれば
　気付かずに消化してしてしまい、実は密かにシナリオは進んでいるのだが、次はその
　「フラグが立ってシナリオが進んだ」という情報がやはりゲーム中に全く無く、
　結局プレイしている側としてはシナリオが進んでいる事に気が付かずに
　次に行うべきことがわからず八方塞に陥りかねない…というところがある。

　「常に解りやすい所にヒントを配置して、1から10まで指し示してほしい」とは
　言わないけれど、メインシナリオ進行のヒントが「ゲーム中に全く出てこなくなる」と
　いうのはどうかと…


・主人公とヒロインの関係の展開
　メインシナリオにおいての主人公とヒロインの関係の展開が、
　あまりにも、あまりにも急過ぎて、不自然や違和感を感じてしまう。
　脳内補間できるレベルを超えている。
　プレイ中に「お前ら、いつそんな間柄になったんだ」とツッコんだこと数知れず。

　あまりシナリオに重きを置かないシリーズではあるが、
　それにしても少々お粗末(というより、展開を急ぎすぎ？)では…


・ゲーム中には一切解除のヒントがないパスワードがかかった宝箱
　ゲーム中に一切のヒントがなく、攻略本や攻略サイトを見ることを前提とした要素は不要…
　とは言わないけれど、そういった要素は、何の変哲もない街中にドーン！と堂々と
　セットしておくのではなく、それこそ攻略本や攻略サイトを見なければ解らないような場所に
　隠しておいた方が良いと思う。

　攻略本や攻略サイトを見ずにプレイするタイプの人にとっては、それは永遠に解けないままの
　謎となり、入っているアイテム自身は、ゲーム的には
　「有れば多少便利だけど、無くてもクリアには全く支障が無い」アイテムでしか
　ないけれども、そもそも開けられなければ中身を知る事もできないわけなので、
　例えクリアしたとしても、なんだかモヤモヤした気持ちが残ると思う。


・画面に表示される敵のエンカウント率が、当てにならない場所が多い(…気がする)
　敵の出現する場所では、敵とのエンカウント率を示すレーダーが画面上に表示されるが、
　その通りのエンカウント率と思う場所も確かにあるのだけれど、
　あまり当てにならない場所も結構あった…ように感じた。
　(レーダー状は低いエンカウント率のはずが、バカスカ敵と遭遇したり、
　逆にエンカウント率MAXのはずが、全然出てこなかったり)


・ラスボスが小悪党っぽい…
　今作のラスボスは、目的や動機、雰囲気や言動等、悪役としての魅力が
　あまり感じられなかったように思う。

　ただ、シリーズ通してのキー的存在であるN●Aとの関係者でなかった事は
　評価したいと思う。
　(もっとも、2のラスボスも同様に関係者ではなかったけど、
　それと比べてもやはり小物っぽかった…)


・途中セーブが無い…
　携帯機種のRPGなので、何時でも何処でもすぐに記録して電源が切れるように、
　せめてクイックセーブ(一時的なセーブで、ゲームを再開したら消えるセーブ)がほしかった。



・船を手に入れてからの探索範囲が狭い…
　船を使用して探索する部分…というより、探索の結果、何かがある
　(新しいアイテムが手に入る、新しい町に行ける、等)というのが極めて少なく、
　船が手に入る意味が非常に薄かったのは残念。


・交易所で売りに出せないアイテムが多すぎる…
　せっかくの通信プレイでアイテムのやり取りができるシステムが実装されたのに、
　肝心のやり取りできるアイテムの数が少ないというのはどういうことかと。
　シナリオ進行に必要なキーアイテムが売りに出せないというのはともかくとしても、
　戦車装備で売りに出せないアイテムが多すぎる。

　ぶっちゃけ、ゲーム中に店で買えないアイテム＝売りに出せないアイテムという感じで、
　これでは通信機能で取引できる意味が殆どないのでは。



・筋肉キャラがいない…
　これは、今までのシリーズをやったことがある人にしか通じないネタ的な不満点ですが(笑)

　今作では「筋肉をウリにしたキャラがいない」というのが、個人的に残念だった。
　今までの家庭用ゲーム機で発売されたシリーズには、
　マッドマッスル、マダムマッスル、聖マッスル、超タナカと超体育会系な味のあるキャラが
　欠かさず登場していたが、今作ではそういったいわゆる「脳みそ筋肉」キャラが
　登場しなかったので…

COMMENT

私は、過去に家庭用機種で出たシリーズは全てプレイしており、
当シリーズには結構な愛着があるので、評価が比較的甘めになってしまうであろう事を
自覚し、それを見越してなるべく客観的に評価したつもりです。


その上で、全体的に見て「良作」だと思います。

フリーズやバグも確かにあるのですが、どちらも「ゲームにならん！」というほど
やたらめったら頻発するわけでもなく、普通にプレイしている分には
多分遭遇しないのではないかと。
他、言われる点では敵とのエンカウント率ですが、高い所は確かに高いですが、
ゲーム通して高いというわけでもないですし、アイテムで下げる事も可能です。

グラフィックは、一部3Dも使い分けられていますが全体的には2Dで、
ドット絵も丁寧に作られており、どこか懐かしさも感じられるのでは。

ナンバリングタイトルではありますが、
過去のシリーズをやっていない方でも十分に楽しめるシナリオと内容ですし、
過去のシリーズをやった事のある人は、過去作のBGMが流れる場所も多く、
折に触れて懐かしさを感じながら楽しめるでしょう。


イベント豊富、戦車改造はかなり奥深く、周回プレイもできると割と長い時間遊べるので、
「何か面白いRPGない？」と聞かれたなら、自信を持ってオススメできます。