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GOOD!

完全新作ということで期待したのですが、うーん…
良かったのはBGMと、技マシンが使い捨てではなくなったこと、戦闘で常にポケモンの動きが見られるようになったことくらいかなぁ…

BAD/REQUEST

残念ながら、こちらは語れることが山のようにあります。

・ストーリー
奴隷解放ならぬポケモン解放というテーマそのものは良かったのですが、終始、人間サイドは敵味方含めて勝手な主張をギャーギャー言い合っている、ポケモンはポケモンで人間に良いように使われていることに気付かない、という感じしかせず、いまひとつテーマを消化出来ていませんでした。
キャラも全体的に自己陶酔しているようなキャラが多く、魅力を感じません。
台詞がいちいち無意味に格好つけたものばかりで、気持ち悪いです。
中でもチェレンとNは、ネガティブ思考・無意味に反抗的な態度をとること=格好良いと勘違いしているようで、口汚い言い方になりますが、中二病患者にしか見えませんでした。
住民や道端のトレーナーでさえも、説教臭い哲学を説く者がやけに多く、気色悪いものでした。
重いテーマを掲げたものの、碌に消化できず、それどころか矛盾点や突っ込みどころ満載の
典型的な中二病物語のような雰囲気が漂っており、楽しめませんでした。

・マイナーチェンジ版を出すという意図が見え見え。
七賢人やダークトリニティ、女神は何のためにいたの?バトルサーチャーや教え技がないってどういうこと？とにかく消化不良で、「マイナーチェンジ出しますからそっちも買ってください」という姿勢が露骨すぎます。
最初に出したバージョンでも全力を尽くし、マイナーチェンジ版でさらなる出来を目指すというのならわかるのですが、こうもあからさまに手を抜いてくるとは。
せめておしえわざくらいは残してほしかった…

・連れ歩き機能の廃止
HGSSで好評だったポケモンの連れ歩きですが、今回は廃止されてしまいました。
かわいかったり、意外なしぐさを見れるからこそ愛着がわいたのに…

・季節
季節が変わるのに一カ月かかるのは長すぎです。しかも季節が変わらなければ行けないところもありますし…
長く遊ばせる為に「行動を制限」するのは手段を間違っています。

・淡泊すぎるミュージカル
コンテスト、ポケスロンポジションの新要素ですが、実際は着飾ったポケモンをほとんど眺めているだけというゲーム性のなさ。敷居を下げたつもりなのでしょうが、退屈に感じます。
一応アクセサリーを手に持てるポケモンはアピールが出来るのですが、四足歩行型などはアピールもできないという不公平ぶり。

・ポケモンの進化表現
どう見てもデジモンの進化にしか見えません。

・高すぎるエンカウント率
皆さんもいろいろおっしゃっていますが、やはり高すぎます。
HGSSの際スタッフが「ゆっくり歩いて景色を見て欲しいのでエンカウント率上げました」と発言し、ひんしゅくを買いましたが、まさかまったく改善しないとは。

・レシラム・ゼクロム戦の理不尽な仕様
ストーリーのクライマックスで出会うことになるこの二体ですが、必ずゲットしないと先に進めない上に、その後の(やはり強制の)N、ゲーチス戦をクリアしてしまうとエンディング、強制セーブという仕様。
一応戦闘中でもステータス画面は見れますが、個体値などは大まかにしか分からないため、この二体を本気で厳選しようと思ったら、ゲット後にわざと負けないといけないという屈辱的プレイを強いられることに。
負けても手持ちにいる分、「ポケモンXD 闇の旋風ダークルギア」のサンダーなどよりはマシですが、このゲームの悪夢を思い出した方も多いのでは?

・手抜きな伝説ポケモン
トルネロス・ボルトロス・ランドロス…ただでさえ風神雷神は今作の舞台にミスマッチなのに、三体ともコピペとは…手抜きですね。

・図鑑登録さえできないポケモンたち
前作のダイパでは、そのバージョンでは手に入らなくとも、シンオウ図鑑のポケモンはすべて図鑑の「見たことがあるポケモン」に登録できたので、GTSで入手できました。
しかし、今作ではワシボン(ウォーグルはシロナが使ってきます)、バルチャイ系、トルネロス、ボルトロスが片方のバージョンだけだと、「見たことがあるポケモン」にすら登録できないのでGTSで入手できません。
どう見てもこれは、ミスとしか言いようがありません。

・露骨な冷遇ポケモンいじめ
もともと特性「やるき」を持っていたデリバードに、 わざわざ効果が全く同じ夢特性「ふみん」を持たせる意味が分かりません。
ただでさえ弱くて冷遇されていたのに、この仕打ちはひどすぎる!
デリバードほどではありませんが、エンテイについても、同じことが言えます。
このポケモン、映画の前売りで同時に配布されたライコウ、スイクンより明らかにサブ技が劣っていましたが、フレアドライブを覚えたというだけでも大事件で、「やっとウインディに並べた…」と思っていたら、今作でウインディはエンテイを差し置いて、ワイルドボルト、インファイトを習得。いくらなんでも、ここまで露骨にネタにされる、もしくはネタとして笑うしかない状況を作られてしまうと、さすがに嫌悪感を覚えます。
そしていまだにフレアドライブを覚えられないブースターに至っては、ヒヒダルマに完全にお株を取られて、もっと悲惨です。

・劣化した育て屋
爺前固定(卵ができるたびにセーブしてから受け取り、目当ての性格・特性が出たらリセットして 受け取る→孵化 の流れで理想の「個体値」を狙っていくテクニック)ができなくなった。
正直、なんで廃止してしまったのか分かりません。便利だったのに…
卵ができたというお知らせの方法も劣化しており、前作まではポケッチ、ポケギアでどこにいても知ることができたのですが、今回は育て屋の近くに行かないとわかりません。

・多すぎるライバル戦
ジムを攻略し、新しい街に行こうとするたびにライバルと強制戦闘。新しい街に行くという期待感がぶつ切れになりやすいです。
特にチェレンの「メンドーだな」には、「お前がメンドーだよ」と言いたくなった人も多そう。

・Cギアとバックの構造
Cギアはポケッチやポケギアのようなものを多機能なものを期待していたのに、実際は「通信」が前提の道具です。それだけなら問題は無いが、これが下画面を陣取るのはどうかなと。たいせつなものの欄に移せばよかったのに。
また、ゲームプレイ中にオンオフを切り替えると、なぜかタッチだけしか反応しなくなります。
せめてお知らせくらい用意してください。これだとフリーズしたかと思ってしまいます。
バッグも、従来より専用ポケットが減ったことにより、ポケモンに持たせるアイテム、各種ボール、使用頻度の高いスプレーなどがごちゃまぜになっています。
さらに、入手・最近使ったアイテムがどんどん上にくる仕様で、いつの間にかスプレーが下の方へ…

・ポケシフターの存在
前作から送ってきたポケモンを送り返せないのには目をつぶるとしても、使えるようにするにはミニゲームをやらないといけないって、なんでこんな面倒な思いをさせるのでしょう?
前作のパルパークも、まったく存在意義が感じられないものだったのに…

・PGLの見通しの甘さ
チャレンジ精神は買いますが、予約本数の時点でアクセス殺到はわかっていたはずです。
あれだけ売りにしていたのに、蓋を開けたら延期の上に時間制限とはあまりにもお粗末。現状きのみが育成できないのが辛いです。
というか、なぜ本編できのみを育てられなくしてしまったのでしょう?前作からアイテムを持ちこめないという仕様の理不尽さが、身にしみます。

COMMENT

何故過去の作品で克服した欠点をぶり返す!!?
全体の感想を一言で言うと、そうなりますね。
一見パワーアップしたように見せかけて、実際にやってみると、もうちゃっちい張り子の虎のような作品でした。
さらに言うと、プレイヤーの望んでいることと、スタッフのやりたいことが明らかにかみ合っていないことが露見してしまいました。
エンカウント率の問題なんか、最たる点でしょう。
とにかく、この作品をプレイするぐらいなら、HGSSをやった方がいいかと思います。