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GOOD!

〔原作共通〕

・全く違う世界をまたにかけるので「冒険」している感じがとても強い。

・雰囲気ファンタジーとは一線を画す世界観と「性(saga)」をテーマとしたストーリー。

・シンプルかつオリジナリティの高いゲームシステムを実現

・高いゲーム性と自由度が、高いリプレイ性を生む。

・決して楽観的では無いが「何かが変る」事を予感させるタイトルＢＧＭを
　はじめとする名ＢＧＭ

・西洋剣、刀、手榴弾、戦車、超能力、モンスターなど生き残るためなら何でも使う。
　破壊してでも世界を変えようとする人の業やパンクな魅力が
　作品の雰囲気やシステムにあると思います。


〔リメイク部分〕

●ゲームバランス

・一番重要なゲームバランスがだいたい良移植。

・新システムの連携・熟練度・仲間モンスターの強化など戦闘の幅がより広がった。

・過去に戦ったボスや強敵達といつでも戦える。

・新システムは使いたくなければ大体は避けていける。

・フィールドで敵を回避して攻略できるので原作よりぬるくなったが、
　戦う時はチェーンエンカウントで激しく戦いそれ以外の時は
　さっさと前進する感じはメリハリがあって良いと思いました。


●キャラデザイン

・好き嫌いは出ると思いますがキャラクタ・モンスタ共に良い出来だと思います。
（特に女性キャラが可愛い）

　ただポリゴン表示でモンスターのスケール感に制限があり、
　巨大な敵と戦っている感は薄くなった。

●グラフィック

・荒い部類に入るらしいですが、原作サガ世界をフルカラーポリゴンで
　冒険できるのは新鮮でした。

　グラフィックに力入れ過ぎて処理を圧迫しレスポンス低下する方が問題なので、
　デザインが良ければこの程度で十分。

BAD/REQUEST

●視点

・フィールド移動中はキャラクタを後ろから見る視点になっていて、
　奥行きは遠くまで見えるのに手前はすぐ側までしか見えない。

　フィールドで敵と追いかけっこするエンカウント方式とは相性が悪い欠点。
　これはロマンシングサガ・ミンストレルソングの時から継承している。なんで？

　ただし、ゲームを始めたばかりの頃は致命的な欠点と感じられるが、
　慣れればストレスを感じなくなる類の短所です。
　更にロマサガミンストとは違いＬＲボタンで視点旋回できるのと、
　話が進むにつれ高性能化する下画面常時表示のミニマップによって
　殆んどストレスなくプレイ出来るようになります。

・ダンジョンで階段移動した時など視点がデフォルト向きに戻るため
　一瞬混乱することがある。


●ＢＧＭ

・アレンジ自体は悪くないと思うが、きつめの高音が多いせいか
　長時間プレイすると聴き疲れする。

・自分の好みですけどもボス・ラスボスのＢＧＭに「重さ」が無くなった気がする。

・一部ＢＧＭでイントロが長い（演出関係に影響）


●効果音

・戦闘で連携が繋がった時の演出は気持ちがよく爽快感があるが、
　他より大音量で高音なので耳に厳しい。

・イベント中の頭上アイコンの「ピロンッ」という音が目立ちすぎてると思う。

・イベント中・マップ移動中ともに歩行音は無いほうが良かったと思います。


●ゲームバランス

・チェーンエンカウントで戦うと大金が入手でき終盤フレアの書が買えすぎる。
　他の魔力依存武器の存在意義が薄くなった。

　資金稼ぎをせず短時間攻略する場合は良いバランスなのかもしれない。

・序盤の高すぎる高級装備やイベントアイテムを奪われて急に不便になる等、
　原作ＧＢ版にあった意味のある難しさが薄まった。


●ゲームレスポンス

・メニュー画面の項目が多すぎ。それでいて戦士の熟練度など
　もっと表示した方が良いと思えるものがある。

・マップアビリティは１つしか装備できず、他のアビリティを使いたい時は
　メニュー画面で装備しなおさないといけない。

　ワープなどの常時使用型はメニュー画面で使用でき、
　特定の場所で使用可能なのはその場所に行けば自動でアビリティ選択される
　という様な工夫があった方が良かった。

・他のゲームと比べて劣っているというわけでは無いが、
　フィールド画面→メニュー画面　等の画面切り替え時に３秒程度の時間がかかります。
　またメニューや戦闘でボタンを押したときのレスポンスも微妙に遅いです。
　あと盾使用時の味方全体への防護表示や全体攻撃のダメージ表示にかかる時間など、
　初めは気にならないが、やり込むほどに気になってきます。

（初めは視点の欠点１０：レスポンスの問題１　
　　　　↓
　慣れたら視点の欠点１：レスポンスの問題１０）

　他にもアビリティ「発掘」使用→画面切り替わり、発掘エフェクト→
　画面切り替わり、宝箱出現→元の画面に切り替わり
　という風に省略すべき画面切り替えが多くレスポンスが悪くなっている所も。


●ストーリー演出

・ポリゴン人形による殆んど動きのない舞台劇、
　それを補う為か頭上に表示される感情表現アイコンの目立ちすぎ感、
　一部のアレンジＢＧＭのイントロが元より長い為にタイミングがずれてる、
　演出がシンプルな原作を補完するためか独自解釈で一部変更された演出、
　などの点がＤＳ版のストーリー演出をちぐはぐな物にしている。
　原作の、シンプルながらプチ感動のあるサガらしさが無い。

・サブイベントは悪くはないが、生きる為には戦わずにはいられない人間のサガ(性)
　をテーマにした本作のストーリーとしては蛇足感がある。

・ボスキャラの会話の途中などでサブイベント発生で話の腰を折られる。

例
イベントキャラ「とうとう来たわ！これを倒さないと世界を救えないわ。
　　　　　　　　私とあなた達とで止めるのよ！」
イベントキャラ「準備は良いっ？」

〔サブイベント発生〕
仲間１「ついにここまできたなー」
仲間２「ところで、さっきあっちの地面で光っている物を見たよ」
仲間３「じゃあ後でとりにいこうか」

イベントキャラ「準備は良いっ？」

↑こんなのがよくある。


●その他

・ミューズと運命の３姉妹が世界観的に蛇足感がある

　サガ２の世界では、神々と呼ばれる存在は実際は超科学の古代種族なのに
　ミューズと運命の３姉妹は思考停止ぎみのファンタジーな存在なので
　違和感がある。（ゲームバランス的には問題ないです）


・ＤＳ版のラスボスが子供しか喜ばないようなデザイン。

　ラスボスの戦法を見るにあのデザインである必要性が感じられず、
　単に趣味的なデザインを採用した感じで古代の超兵器感とは別の雰囲気になっている。

COMMENT

　ストーリー部分のリメイクに不満がありますが、
繰り返しプレイするのに重要なゲームバランスは良好です。

　ロマンシングサガ・ミンストレルソングに似たリメイクで、
戦闘を中心に爽快感の高い仕上がりになっています。
戦闘部分は新要素が良い働きをしていますし、
最初は気になる視界も慣れれば殆んど気にならないので
サガファンならＧＢ版を持っていても買う価値があると思います。

サガ未経験の人も「遊ばせてもらうより自分から遊ぶ」ゲーマー向け
ゲームバランスが好きならお勧めです。