NintendoDS mk2 :: テイルズオブハーツレビュー

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テイルズオブハーツレビュー

発売元	バンダイナムコ（オフィシャルサイト）
発売日	2008/12/18
価格	6,650（税込）
レーティング	【Ｂ】12歳以上(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon（アニメムービーED ／ CGムービーED）
タギングトップ3
タイトル概要	心と出会うRPG

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
3pt	4pt	1pt	4pt	4pt	3pt	1pt

総合点
68pt

GOOD!

※ CGムービーエディションをプレイした感想です。

グラフィックは非常に綺麗です。背景は3D、キャラは2Dです。
DSのテイルズ3作の中では背景は一番綺麗だといえるでしょう。
キャラクターのドット絵もモーションが豊富です。
敵グラフィックはTODD2やTOR、リメイク版TODのものを流用していますが
DSの解像度にあわせて修正されており、敵の種類も300種類以上。
かなりこだわってるなと感じました。

戦闘はリメイク版TODとほぼ同様。
携帯機ですが戦闘の完成度は据え置き機並です。
他のRPGにおけるMP的なものが無く、パワーソースの枯渇を気にせず
術技をバンバン放つことができるので爽快です。
TODのCCと比べて今作のEGは技や行動による消費量に対してかなり高めなので、
連続でステップしたり同じ技で何十回も連携したりと
非常に柔軟な戦略がとれるようになりました。
TODとは異なりハードの制約からか戦闘参加人数が3人ですが、
「コネクトパネル」で控えキャラを呼び出して援護攻撃が出来、
戦闘人数の少なさを補う努力がみられました。
シンボルエンカウント方式が採用されているので、敵との戦闘をするかしないか
プレイヤーに選択できるのはいいと思いました。
（自分は見つけたシンボルとはほとんど全部戦いましたが。）

ストーリーはかなり長めです。
あまりレベル上げをせず進めましたが、エンディングまで54時間かかりました。
内容は、設定が割りと良く作られているので楽しめると思います。
何気にスケールはテイルズで一番大きいのではないでしょうか。
宇宙まで飛び出す作品はTOSと今作くらいでは？
キャラクターはクンツァイトあたりがいい味を出していたので
フェイスチャットなども楽しめましたし、
細かいネタが色々と仕込まれているので、探すと楽しいです。

BAD/REQUEST

ムービーについて。
上にも記しましたがCGムービーエディションをプレイしました。
CGのムービーははっきり言って大失敗だと思います。
ヒスイとイネスはかなりかっこよかったですが、他は全滅に近い。
特にリチアなんかは化け物でも出たかと思うくらい。
人物以外は出来が良かっただけに惜しい。

戦闘について。
AIが馬鹿です。人工知能というより人工無能です。
前衛はまともに連携しないし、後衛は敵に挟まれた状態で詠唱始めるし……
ほとんど自分の操作するキャラで敵を倒していたような気がします。
EGは非常に調整が難しいので、攻撃したいときに長い連携が出来ないとか、
防御したくても防御できないとかそういう状況が多々ありました。
今作は「食らうダメージは少ないが、攻撃を受ける回数が多い」という
バランス調整になっているように感じるのですが、正直これは微妙です。
敵の攻撃頻度が高く、リーチの長い攻撃ばかり持っていて、
鋼体があるので攻撃を潰しにくく、移動速度が速いのですぐ後衛に侵入されます。
前衛は敵の遠距離攻撃で袋叩きにされ、後衛はAIの馬鹿さも相まって
まともに術が詠唱できません。たまたま出しきれた攻撃がたまたま敵に当たって
たまたまダメージが蓄積して敵を倒す、みたいな戦闘です。つまらないです。

音楽について。これはかなり酷いと思います。
町やダンジョンの音楽が少なく、どこの町、ダンジョンでも同じ音楽が流れている。
曲自体も飽きが来ない作りとかそういうわけではない。
曲は全体的に音質が悪く、GBA並といわれても仕方ないレベル。
音源が酷いので、かなり無理して作った感じの曲になってしまっている。
音が悪いなら悪いなりに旋律で補っているかといえばそんなことはない。
あまり印象に残った曲はありませんでした。

キャラクターのネーミング。
今回はキャラクターの名前が鉱石からとられていますが、無理矢理だと思います。
主人公のシング・メテオライト。
メテオライトは隕石という意味ですから、日本名にすると「隕石心具」君です。
コハク・ハーツ。ハーツは心という意味ですから、「心琥珀」ちゃんです。
一番酷いと思ったのはリチアのファミリーネーム。
ストーリー中でリチアがフルネームを言うたび吹いてしまう。
何ですか、スポデューンって。

最後に、惜しいと思ったのは中盤辺りから長期間主人公達に同行する
何人かのキャラクター達が戦闘で使えないこと。
具体的には眠り姫と結晶騎士の方々。
空を飛んで戦うキャラや、遠距離から火器で攻撃するキャラは
テイルズシリーズでは貴重なので、できれば操作してみたかった。

COMMENT

アニメ版より2000円くらい安かったので、CG版を購入しました。
費用対効果で評価をしたわけではないですけどね。
ムービーにさえ目を瞑る自信があれば、CG版でも問題ないでしょう。

携帯機（DS）で出たテイルズの中では間違いなく一番充実した作品です。
過去作で定番の要素はほとんど入っており、据え置き機と遜色ない出来です。
携帯機だといって馬鹿には出来ない作品だと思います。

私なりに向き不向きを言うとすれば……
▼この作品が向いている人
・携帯機でも据え置き並みのクオリティの作品がやりたい人
・リメイク版TODのシステムが気に入った人
・ボコボコにされてもめげない人
▼この作品が向いてない人
・臭くて恥ずかしい言動には耐えられない人
・3D戦闘のテイルズのほうが好きな人
・一方的に攻めるほうが好きなドSと自負する人

※ 難易度について。
腹立つくらいボコボコにされますがダメージはかなり小さいですし、
EGの値が大きめなのでボスに対しては一連携で大ダメージを与えられるので
難易度は低めに評価しておきました。
プレイスタイルで大分変わると思います。