NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・操作性の向上
敵の行動範囲を表示させながら味方を操作できる点は便利

・初心者仕様のセーブポイント追加
キャラ育成中に誤って死なせてしまった時などは、セーブした章の途中からやり直すことができるので便利

BAD/REQUEST

・世界観をこわす兵種変更システムの追加
元々、FEのキャラクターの職業は　ストーリや世界観と密接に関連しているのに、何の制約もなく無意味に職種（兵種）が変えられるというのは、FEというゲームの世界観を壊しかねない暴挙だと思う。
ナバールの僧侶とかレナの剣士などは、それ自体、FEのパロディか悪い冗談のような気がしてくる。

・意味不明の外伝分岐条件
意味不明と書いたが、制作者はリセットをしないでゲームを進めてもらうために、このようなシステムにしたらしい。
上記の兵種変更もその一環であろう。
しかし、仮に初心者であっても外伝の条件を満たすような大量の死者を出すことは逆に難しい。
外伝に進むためには、計画的に味方キャラを殺す必要がある。
こんな条件では、もはや既存のFEファンに対する嫌がらせではないのかと疑ってしまう。
リセットをするかしないかはゲームプレーヤの自由であり、制作者が強制するようなことではない。

・変な顔グラフィック
キャラクターの顔が今までのアニメ調からリアル指向のグラフィックに変わった。海外のユーザーには受けがいいのかもしれないが、個人的には、生気のないマネキンのような無表情な顔がどうしても好きになれない。
マルスの顔をみると何か暗い気持ちになってしまう。

・地味な戦闘アニメーション
FEを好きだった理由の一つが、派手な動きのある戦闘アニメであった。
ファミコンではマルスの持つ武器によって異なる専用アニメもあったのに、18年後のリメイクではマルスを含めすべての戦闘アニメが地味になった。
必殺が発動したときの、それぞれのキャラクターの個性的で派手なアニメが楽しみだったのに、今作ではその楽しみが全くなかった。
FEファンは、中途半端なリアル路線を求めてはいないと思うのだが？リアルであっても、地味では困る。

・専用武器の廃止
FCでは、エクスカリバーはマリク、オーラはリンダの専用の魔法であったのに、今作は専用でなくなり誰でも使用可能になった。
マリクやリンダが死んだ場合でも、他のキャラクターが代わりに使用できるようにするために、このような変更をしたことは分かる。
しかし、なぜ専用魔法であったのか。そこにはストーリーと密接に関連する明確な理由があったはずなのに、あえてそれを無視して、ノーリセットを推し進めるためだけに専用魔法を廃止したのは納得できない。
しかも、その一方で、シーダしか使うことのできない「ウイングスピア」という専用武器を新たに作ったりしている。
このあたりは、やっていることが、どうもチグハグな感じがする。

COMMENT

DS初のFE、しかも第一作目のリメイクということで期待が大きかった分、失望も大きかった残念な作品。
色々と不満もあったWiiの暁の女神でさえも、満足度はそれなりに高かったが、この作品は、やればやるほど腹の立つことが多すぎて純粋にゲームを楽しむことができない。

過去の10作品すべて遊んで、不満な点もあるが、最後は「やっぱりFEは楽しい」と思える作品ばかりであったが、今作に限っては非常に後味の悪いものになった。

とにかく不満な点が多すぎることが、満足度の評価０の理由である。


過去の作品を知らない新規ユーザーならば、それなりに楽しめるのかもしれないが、FEファン歴が長ければ長いほど不満が出てくる作品であった。