NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

面白いです。
公式ページを見てもらえばわかるように、システムやインターフェースは某会社の某裁判ゲームに酷似しています。しかし、流石は天下のコーエーというべきか、まったく別のゲームへと昇華させることに成功しています。

物語は歴史のifを思わせるような、ともすれば良い様に解釈をしている、ととられがちなものですが、流れが自然なために「本当にそうだったのかもしれない」とまで思わされてしまいました。全体的にはコミカルすぎずシリアスすぎない展開がバランス良く繰り広げられるため、中だるみすることなく熱中できます。

特筆すべきはその個性的なキャラクターと戦略パートでしょう。

西軍東軍関係なく、どのキャラクターも個性的です。
またどうしてそんな性格（キャラクター）になったのか、という理由付けもきちんと成されており、説得力があるため、感情移入がしやすいです。
主人公の石田光成はバカがつくほどのお人好しとして表現されているため、プレイヤーとしても勝たせてあげたくなります。
しかし、味方には味方の、敵には敵の、それぞれの「信念」や「守りたいもの」があることを表現してくれているため、よくある単純な「正義の主人公が悪の敵を倒す」というものではなく、戦国時代らしい葛藤や悲しみを描いてくれています。

戦略パートでは、味方を「説得」して信頼を得たり、「報告」をさせてその武将の状況を把握し、「伝令」で武将を動かすことで敵将を撃破したりと、自分の考えるように戦場が動いていく様子は爽快の一言に尽きます。
主人公が西軍のため、こちらは多勢に無勢です。いつもギリギリの状況から始まり、「ここからどうやって挽回していこう？」と考えるのも楽しいものがあります。

他には
・音楽が良い
・キャラがよく動く

などです。

BAD/REQUEST

まず、短すぎます。熱中度があるため、余計そう感じさせるのもあるでしょうがそれでも短すぎます。逆に言えばもっとやりたいと思わせる出来ではあるのですが・・・。携帯ゲームだから仕方ないといえばそれまでです。

難易度にも問題があります。
簡単過ぎます。女性プレイヤーに配慮してのことなのでしょうが、これでは小学生でも簡単に最後まで詰まることがないでしょう。
序盤から敵の倒し方がワンパターンに近いことも気になりました。
せっかく良いシステムなのに練り込みが足りません。残念です。

あとはストーリーの分岐が最後の選択だけというところでしょうか。
もっとifのストーリーを見てみたかった気もします。

COMMENT

全体的に良作です。
悪いところも挙げましたが、裏を返せばそれほどこのゲームが面白いということです。
ただし、おそらくボリューム不足は他の人も感じるところでしょう。
ストーリー的に続編は難しいものですが、主人公を変えるなりして何とか続編を出してもらいたいものです。