NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

■前作に比べて強い職業とスキル構成が劇的に変わったこと。
前作はパラ・レン・メディが最強キャラでしたが、今回はそのどれもが能力を大きく削られて本来与えられるべき得意分野に長けた存在になっています。
（パラは防御特化の壁、メディは回復と蘇生、レンは迷宮探索・採取）

今回も攻撃特化系最強職や最強スキル、初心者救済スキルがありますが、そのどれにも癖があってある意味運用しづらいものなので、前作のような万能さはなりません。
（装甲が薄くHPが少ない、TPが異常なほど掛かる、習得条件が厳しい、など）
あと、前作は最初から最後までメンバーがほぼ固定されていましたが、今回は状況によってメンバーを入れ替えるようになっているのも面白いですね。


■前作に比べて後の階層に行ってもダレないところ。
今回は防御スキルが大幅に減っているため、上の階層に行くほど楽になっていくということはありません。
基本的に「倒される前に倒す」のスタンスで行かなければならないので、後の階に行ってもリスキーな状態なのはたぶん変わらないと思います。


■預かり所の存在。
1回100enなので細々した品を渡すには不向きですが、レア武具やレアドロップなどの貴重品を取っておきたいときには便利なんじゃないかと思います。
前回は荷物持ちキャラを用意するか売らないといけなかったので、これは本当にありがたい。


■細かな操作性やインターフェースの強化
ステータスをLRボタンで切り替えられたり、オート戦闘が可能になったり、LRボタンでの水平歩行が可能になったりと、前作に比べて快適度は格段にアップしています。

BAD/REQUEST

■スキル関連のバグが相変わらず多く、今回は死にスキル、罠スキルを通り越して致命的なものであること。
特にレンジャーのフォーススキルバグが酷い。表記では「PTの回避と命中を上げる」となっていますが、使うと逆に敵の回避と命中率が上がるというとんでもない状態になるので、絶対に使わないようにして下さい。

あとは死地の心胆と蠱毒・無我の極（この2つは条件付）も酷い。これも敵の該当能力を上げてしまいます。
現状で確定しているのはこの4つですが、もしかしたら他にもあるかもしれません。


■製作陣が理不尽さと難易度を履き違えていること。
今の時代にあえてこういうゲームを出そうという意気込みは買いますが、いくらなんでも採取系ポイントで敵をランダム出現させたり、慎重に進んだプレイヤーですらも罠にはめたりするのはやり過ぎなのでは？
難易度を高めているつもりなのだろうけど、これじゃただ不便で面倒なだけです（特に採取系。そこでしか取れないアイテムがなければたぶんやりません）。

今回の製作陣が「プレイヤーを全滅させる」「経験者をつまづかせる」ということに固執した結果、前作よりもより理不尽さが増した気がします。
正直、メガテンレベルの難易度でも充分やり応えはあったと思うのですが…。


■前回に比べて全ての数値がインフレ気味になっていること。
別にダメージは前回のままで良かったんじゃないかと。
前作にあった防御系スキルが前提のバランスならあの数値でも納得いきますが。


■個人的感想ですが、パロディ要素が鼻につくようになったこと。
前作はそのさりげない見せ方と「言われたら納得する」レベルの表現だったので気にはならなかったのですが、今回は明らかにそれが悪目立ちしています。

COMMENT

他でもよく言われていますが「世界樹1.5」という言葉がしっくりきますね。

前作が好きで買ってみましたが、一部の理不尽さとスキルバグを除けばある程度満足できる仕上がりだと思います。
ただ、不満点が更にくっきり見えてきたので、次回作がもしあるのならば開発期間やデバッグ期間を長めにとって満足の行く出来にして欲しい。
これは別に早解きしてすぐに飽きるタイプのゲームじゃないのだから。

名作だとか万人にすすめられる類の作品というわけではありませんが、レトロな3DダンジョンRPGをやってみたいと思う人には良いのではないでしょうか。

ちなみに音楽は古代氏が担当なだけあって、相変わらず良いです。