NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

PS2版プレイ済み、DQ8はドラクエの中でも特に好きなタイトルでした。

よく話題になっていた戦闘前後等の暗転ロードについて、最初は「あれっ…？」と思いましたが、慣れました。ロード時間がもっと短いに越したことはないですが、戦闘の高速化もあるので、問題なしのレベルかと思います。
ドラクエのメッセージ送り音が好きな私は、ボイスについては否定派なのですが、あって困るものでもないので、移植による追加要素として受け入れることにしました。
画質は多少粗いですが、携帯機であることを踏まえれば許容範囲ではないかと思います。
写真を撮る新要素は、街の探索にもう一味プラスとなったので、蛇足ではありますが多少なりとも楽しめました。すれ違いはまあ置いておいて…。
シンボルエンカウントは、良くも悪くもといった印象です。楽にはなりましたが、その弊害はBADの項に。

BAD/REQUEST

主にPS2版との比較を踏まえてBADの項を書いています。

まず、フィールドの作りが残念。広大な大地を踏みしめて冒険するというDQ8の醍醐味が非常に薄らいでいます。
木の本数が減り、PS2版で森だったはずの場所は、3DS版では数える程度の木が点々と生えた平原になっています。
草や畑などのオブジェクトは、相当近づかないと表示されない。なにもなかった土の地面に、4歩ほど手前まで近づくと急に野菜と柵が表示され、そこは畑だったのだと初めて認識するなど…プレイしていて、度々萎えます。
更に、大地をうろついていたはずの犬猫や羊などの動物も、ミルクを入手できる牛以外は殆どが削除されており、小さなことのようですがこれもまた寂しいところです。

そしてシンボルエンカウント。
フィールドをじっくり眺めようかなと視点を回すと、急に背後に沸いて現れ向かってくるモンスター。新しい土地を見回すことが余計なエンカウントになりかねないので、あまりその気になりませんでした。
また、シンボルを避けながら走っていると、広大なはずの大地であるにも関わらず、街から街までの移動や、洞窟を潜り終えるまでに、一回もエンカウントしないのもザラです。
一方で、メタル狩り、ゴールドマン狩りなどは非常に効率よくなりましたが…その分、総合的に言えば移動も戦闘も、作業感が大いに増しました。
楽な反面、楽しいかと言ったら…やはり少し、マイナスポイントのように思います。
そして、レベルアップの度に全回復するのも、呆れました。流石にそれは、ドラクエじゃない。

音楽はオーケストラ演奏となり綺麗ですが、従来のループを想定したBGMアレンジではなく、演奏のためのアレンジを無理やりループさせている曲がいくつかあります。プレイ中に「そりゃねえよ」と感じる場面があり、良し悪しは曲によってムラがある印象。いい曲はいいのですが。

COMMENT

一言で言えば、本来のDQ8にあった冒険感が薄らいでいる、といった印象です。

従来の、街から街への移動も一苦労、MPを工面しつつ、それでも世界を味わいながら冒険する感じが好きだった私は、サザンビーク（中盤に差し掛かる一歩手前くらい）まで到達したあたりでようやくその違和感に気付き、しょんぼりとした思いでPS2版を再度プレイし始めています。
物語終盤以降の3DS版追加要素を楽しみたかったのですが、BADの項で述べたような世界観の劣化に耐えられませんでした。

それでも、場所を選ばずゴロゴロしながら、DQ8が現行の実機でプレイできるのは嬉しいところ。
PS2で本来のDQ8の世界を味わい終えたら、二周目気分で3DS版を再開しようと思います。。