NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

　GOODもBADも、もはやすでに語りつくされていると思うので、簡潔に申し上げます。

　オドロキくんがとってもカッコいい。

　ええ、私にとっては、これだけでも大きなプラスポイントです。逆裁でもトップクラスで好きというか御贔屓キャラなので。
　正直、やる前はここまで魅力的に描かれているとは思っていませんでした。ところが本作では色々と辛い目にあいつつも、それを乗り越えようとがんばったり、危なっかしい心音を手助けしたり、苦しい思いをしていたある人にやさしく接していたり……。昔から応援していた者としてはこんなにうれしいことはないです。
　オドロキくん好きな方には、まちがいなくオススメと言えます。

　
　他の良いところとしては……
・懐かしのあの人もこの人も、ゲスト的に出演してくれます。どこでどんな風に出るかは実際に確かめて頂きたいですね。
・「みぬく」が前作よりも明らかに簡単になっていることですね。それにアレをつかって法廷での証人に秘密を吐かせても、なんかスカっとしなかったので(よく言われてる「言いがかり」だとかじゃないです。言いがかりはナルホドもさんざんやってきたので。オドロキくんが彼だけの固有能力で法廷で闘おうとするのが私はどうも共感できなかった、ということです)、むしろ今作で探偵パート向き能力と分かったのは、かえって良かったです。

BAD/REQUEST

　ストーリーがダメですね。はっきり言えます。
　最後はまあまあ綺麗に終わるんですけど……なんというか、ラスボスの倒し方が雑といいますか、カタルシスがあまり無いです。
　それにオドロキくんがいたましくて仕方ないです(これこそ今は止めてしまった〇〇を一時的にでもいいから復活させてでも、フォローが欲しかったですね)

　というか、今回は全体的にキャラが支離滅裂な行動をしたり、キャラ本人の気持ちが軽く見られていたり(心音はラストあの場面で復活するのはおかしい。あんな現場に居合わせてショックを受けたらあの程度で復活できるわけがない)、今まで以上に過激な言動をするキャラもいたりで、色々と滅茶苦茶ですね。これは逆裁３からずーっとひきずっている悪い点ですが。検事シリーズではある程度丁寧な描写をしているのに、もったいない(今作のスタッフは検事シリーズと同じだそうです)。

　その他BAD
・ココロスコープはみぬくと同じか、それ以上の納得いかないツールと思いました。感情の矛盾なんていくら考えても解けません。だってそれは心音の主観なんですから……。ゆえに攻略情報必須です。　
・キャラのアクションが多くなったのでゲームテンポが悪いです。
・3Dモデルの出来は悪いです。レイ逆以下と言えます。レイ逆のモデルは丁寧でしたが、こちらは輪郭線のないお人形のようです。法廷パートでのあの演出がとても安っぽいです。

COMMENT

　逆転裁判６情報発表ということで……。改めて前作にあたるであろうこちらを振り返ってみますと、「満足できたところと、そうでないところの差が非常に大きかった」。これに尽きます。

　同じスタッフで、最新作が出そうということですが、正直あまり期待はできないです。

　逆転裁判は前からそうなんですが、どうもキャラクターがスタッフの考えたセリフや脚本に踊らされながら喋り、動いているから、こんな滅茶苦茶で感情移入できないことばかりするのかもしれないですね。
　もう少しキャラクターに主体性をもたせてほしいところです。


　あ、今作のラスボスは今までのシリーズで最も残忍な人物だと思います。それゆえショックを受ける人も多いでしょう。４話、および５話をプレイする方は心の準備をお願いします。


　それと捏造をテーマにするのはいい加減やめるか、やるとしてもリアリティ抜群な話で使わないと、意味もなくただ言いたいだけみたいな事になって、説得力がないと思います。その点、蘇る逆転は良かった……。
　検事シリーズと同じスタッフさんならば、検事シリーズのようなリアリティあふれるサスペンスが描けるはずです。ヤタガラスとかああいう感じのお話がまた見たいです。
　あとオドロキくんや心音が「さらば、逆転」のような事件を担当したらどうするのかというのも見てみたいんですね。もうストーリーはほぼ完成しているだろう逆転裁判６でそういうのがあるのかどうかは分かりませんが、無いとしたら何らかの形で実現してほしいです。


　最後に一言……オドロキくんと「あの子」のエピソード……いつか補完されると信じています。個人的にいろいろと気になることがあったものですから……。