NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

[オリジナリティ]
女性しか存在せず、男性の存在は伝説の中でのみ語り継がれるという世界観は独特で面白かったと思います。シナリオでもその世界観に関してはしっかりと言及され、特に矛盾や破綻はありません。物語の舞台が「監獄惑星」と呼ばれる、その他の星々から隔離された場所であるため少々世界が狭く感じることはありましたが、この世界観やキャラクター達で是非続編を期待したいと思う舞台設定でした。このゲームのポイント（？）とも言える「因子解放モード」に関しても、でしゃばりすぎず、でも発動したときはちょっと気合を入れてしまう感じで丁度いいくらいだったかと(笑)。ただＲＰＧとしてイマイチなところもあったため、減点１で４点としました。

[グラフィックス]
メインキャラクター６人はもちろん、敵として登場するザコ・ボスの女の子たちも非常に可愛らしく表現されていると思います。「テイルズ」シリーズとかだと「う〜ん…」と思う事が時々あったのですが、そちらよりも全体的に良く出来ていると思います。むしろグラフィックのデキがいいので「因子解放モード」はキワドイです。とても人前ではできません。電車の中など移動時間の暇潰しには向いていないでしょう。背景などはまぁ普通な感じでした。

[音楽]
一つ一つが良い曲だと思います。シリアスなシーン、和やかなシーン、ボス戦のアツいシーンなどＢＧＭがしっかりと仕事をしています。が、ちょっと種類が…。その点はＢＡＤで。

BAD/REQUEST

[音楽]
音楽は種類が少ないのが残念です。ダンジョンの数はそこそこ多いですが、使い回しが多いです。一つ一つのクオリティは悪くないので４点としました。

[熱中度]
ここが人により分かれるところだと思います。私自身の意見としては、ストーリーの熱中度は十分合格です。それぞれ葛藤を抱える仲間たちと協力しあい苦難を乗り越えていくストーリーは王道ながら前述の世界観の魅力も手伝い続きが気になってしまいました。ストーリーもシリアスばかりでなく、途中で他愛ない会話イベントがありキャラ達もフルボイスで喋ってくれるので見ていて楽しいです。しかし、後述の「快適さ」の部分にやや難があります。

[快適さ]
これまで書いてきたとおり、シナリオなどは概ね満足なのですが「ダンジョンＲＰＧ」としてはちょっと不満が残る内容でした。戦闘の難易度自体はザコは弱め、ボスは戦略をしっかり考える必要ありでバランスは悪くありません。が、とにかくダンジョンが面倒です。中盤〜後半のダンジョンではやたらと一方通行の床や落とし穴が仕掛けられており、同じ場所を何度も歩かされることになります。なのに敵とのエンカウント率は高め、逃走成功確率は低めなのでなかなか前へ進めずイライラが溜まる場面が多々ありました。攻撃・回復に必要となるバッテリーも容量が限られているため、物語後半はとにかく逃げる、逃げ損なったら溜まったＡＰで一気に畳み掛けるということになっていました。一般的なダンジョンＲＰＧのように敵はお金やアイテムをドロップすることもないので、ザコ戦はただのレベルアップ手段かアルバムコンプリートのために存在するような感じでした。

COMMENT

[満足度]
少々ＢＡＤが長くなりましたが、当初は「ちょっと暇が潰せればいいかな」くらいで購入したので良い意味で期待を裏切られました。ＲＰＧ部分での快適さや、ＢＧＭ・敵キャラグラフィックの使い回しが多いなど不満点もありましたが全体的には決して悪くない作品でした。メインの６キャラは皆それぞれしっかりと個性がありましたし（キャラ的にも戦闘での性能面でも）、敵キャラもそれぞれが物語を盛り上げてくれていました。ＲＰＧをやり込む、というよりはストーリーやキャラクターなどを重視するのんびり派なプレイヤー向けの作品と言えるのではないでしょうか。
ちなみに私の一番のお気に入りは、不真面目そうな態度をしながらも実は誰よりも仲間想いな「クイーン」でした。自己犠牲で仲間を守ろうとするシンイリのウソを見抜いたり、ガンタイの離脱で戸惑うメンバーを引っ張っていったり、後半のクイーンはとても頼りになる存在でした。