NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

DSiのカメラを利用して、
「しかけ絵本」のような立体世界をDS上に再現している。
視覚的な印象は鮮烈で、グラフィックのセンスが光る。

特定の角度で浮かび上がる隠された絵や文字を見つけた時の快感は、
他のゲームでは味わえない唯一無二の魅力だ。

BAD/REQUEST

認識の精度が悪すぎる。これに尽きる。
最初にカメラで顔を認識させるのだが、ここでまず一苦労。
距離を変えたり場所を変えたりして自分のマヌケ面と悪戦苦闘していると、
俺は一体何をやっているんだろう…と悲しくなってくる。

設定完了してようやくプレイできるかと思ったら、
今度はスムーズに画面が動かずイライラ。
場所は分かっているのにタッチにいくと画面がズレて失敗したり、
視野角の問題で見えにくかったり、無理な姿勢を続けて疲れたり。
難易度自体は高くなく、操作性が最大の敵というのは酷い。
「どこでも」「気軽に」という携帯機のメリットも失われてしまった。

ちなみに、顔以外の物を認識させるといくらか快適にはなる。
私の場合は天井の電灯が認識の邪魔になっていたので
逆に電灯だけを写して顔の代わりにしたらうまくいった。
これだと顔を動かして覗き込む遊び方はできなくなるが、
イライラしながらやるよりずっといい。
また、「！」タッチよりLRボタンを使った方が画面がズレにくい。

COMMENT

おもしろデバイスを駆使したゲームは嫌いではない。
パッケージでは売りにくいアイデア勝負的な作品はもっと出て欲しい。
だからこそ本作も真っ先にダウンロードした。
だが、ストレス無く遊ばせることはアイデアや内容以前の大前提だろう。
ハードの制約であるなら、次世代まで温めておいて欲しかった。

半ば意地になってクリアしたものの、残ったのは徒労感だけ。
任天堂のウェアにハズレ無し、と信頼していたのだが、残念。
パルテナ以来、20数年振りのガッカリ感だ。
安価なダウンロード専用タイトルだから仕方ない、とは思わない。
ボリュームはパッケージの10分の1でも構わないが、楽しさが10分の1では駄目。
本作に500円使うくらいなら図書館へ行って絵本を借りよう。