NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

昭和５０年代はリアルタイムで生きていたわけではありませんが
田舎町の雰囲気や、放課後遊び歩いた原風景を思い起こさせるような
グラフィックや音楽は素晴らしいと思います。

特に音楽はかなりの出来ではないかと。
夕方や別れなどのシーン毎に、良い曲が充てられてます。

１回で収集物を全て集める事はまず不可能、
その上２周目以降の隠しキャラやストーリー派生も結構あるので、
２、３回やりたくなるようなスルメ的要素もあります。

BAD/REQUEST

目先の目標も大きな目標も特にない（あると言えばあるけど・・・）
ゲームなので、達成感はあまりない。
むしろミニゲームや収集物といった、
ゲームの本筋から逸脱した所にしか達成感がない。
シナリオで達成感（かなりハードルの高いエンディング）を得るには、
それこそ試行錯誤を繰り返し、何回もやる必要がある。
これは、このゲームの好き嫌いが分かれる大きな要因かと思う。

また、「ぼくのなつやすみ」と雰囲気的に比較されがちだが、
「ぼくなつ」と違い、自然との触れ合いが本当に少ない。
水切りやブランコジャンプなど「放課後の遊び」は多いが、
虫取りや魚釣り、植物採集などといった要素はゼロに近い。
これもマイナス。

タイムテーブルによって友人の居場所は変わるが、
親密度アップの会話が出るかどうかランダムなのは厳しい。
ランダム＋会う機会の少ない友人と親しくなるのは至難の業、
逆に固定で親密度が上がるイベント発生がある友人とはすぐ親しくなる。

クリア時に収集物などが２周目以降に持ち越されるが、
セーブデータ選択画面から収集物などが見れないのは不親切。
いちいちゲーム本編を始めてからでないと見れないというのは
最近のゲームではあまり知らない。ユーザーへの配慮が足りない。

あとは、バグが散見される。
一部ではセーブ時のバグも噂されているが、私は一度もない。
ピンポンダッシュ後に主人公が消えてしまう現象は２度ほどあった。

COMMENT

「何をしなければいけない」とかいう目的が特にないゲームなので、
１周目の途中で飽きてしまった人には、合わないと思います。
逆に１周目を終えてまだやりたいと思った人は、確実にはまります。

ただ、全体的に良い雰囲気を作り出しているものの
「作りが甘い」という感じが物凄くします。
インターフェイスなどユーザーに親切なものを心掛けたと
どこかのインタビューで開発者の方が語っておられましたけど
デバッグ不足、不親切な部分の散見、
そしてこれだけシナリオ派生が多いのに、攻略本の予定もなく情報も激薄。
ちょっと勿体無いです。細かい部分でマイナスが多過ぎ。
ただ、それらに目をつむれば良いゲームです。
特にこの時代をリアルタイムで楽しんだ世代の方は、
一見の価値はあるのではと思います。