NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

移植ではなくリメイクであるというところ。
３Ｄやボイス付きに挑戦する姿勢は非常に評価できる。

SFC版のマップやダンジョンがほとんどそのまま３Ｄ化されている。
ただし、何となく狭苦しくなっている。

人によっては悪い点であるかもしれないが、敵がかなり強化されている。

BAD/REQUEST

システム周り全般のモッサリ感。
これは我慢できない、このゲームを根本から揺るがす最大の欠点。

戦闘でのコマンド入力の一瞬の遅れは致命的なレベル。
これにより、バトルスピード最速+アクティブバトルに設定していると、敵によってはほぼ何もできないまま全滅するしかない。
もはや高難易度というレベルではなくゲーム破綻している。

また、魔法を選択して敵カーソルに合わせてから、やはり他の魔法にしようと考えキャンセルボタンを押すと、なんと一番最初のコマンド「たたかう」まで戻されてしまう。
これはもはやバグというレベル。このままの状態で発売する神経が理解できない。

魔法のカーソルを合わせるのが難しい。魔法全体化にするのもやりづらい。

魔法や特技を使う際にいちいちアップで演出が入るのもテンポを悪くしている。
この際、魔法等のコマンド入力がキャンセルされるのが更にストレスを貯める。

メニュー画面のレスポンスも酷い。


デカントシステムを使わないと非常に高難易度になるにもかかわらず、ゲーム中では何も説明が無い。
デカントアビリティの重要性に気付いた頃（おそらく「カウンター」や「ひきつける」を入手した頃）には時すでに遅し。
攻略サイト等を見ても他のいくつかの重要アビリティは入手不可能。
一度覚えると外せないという点も、ゲームとしての面白さを奪っていて残念。


ダンジョンにおいて、歩くと下画面にマップが自動で生成されていくが、
マップに宝箱が始めから表示されていたり、マップ達成率100％にするとボーナスアイテムが貰えたりするせいで、
せっかく作り込まれている上画面を見ずに、つまらない下画面ばかり見てプレイすることになる。


音楽については言うまでもなく楽曲は素晴らしいが、
音質はDSの特性ということを差し引いても非常に悪い。
アレンジも中途半端で原曲に傷を付けただけ。

セシルの役者が下手すぎて、ボイスの必要性に疑問を感じてしまう程。
またボイス使用シーンも少ない為にその疑問に拍車をかける。
中途半端に入れるなら無いほうがマシだと思う。

ボイス有りはできるが、ボイス無しイベントシーンがスキップできない。
ボス戦では何度も全滅必至な難易度なので、何度も見る羽目になりこの仕様はストレスが貯まる。


もともとストーリーはチープというか、２Ｄであったからこそ許される台詞や展開が盛り沢山なのだが、
なまじリアルキャラになってしまった為に、ボイスの下手さと相まって、何というか…セシルが非常に痛々しくただのバカにしか見えなくなってしまった。
ストーリーのチープさが浮き彫りになった。

何週もする気は全く起きないが、３週までしかできないという理解不能の制限仕様。

COMMENT

もともとSFC版のFF4は非常に好きなので、このように厳しい評価になったことは否めない。
ただし、最低限ゲームとしてストレスを感じることなくプレイできる完成度であってほしかった。

細かい点だが「赤い翼」を「赤き翼」とか無意味な改変はやはり気になる。


次作はFF4より好きなFF5だが、見栄えよりシステム周りの完成度に力を注いで欲しいと切に願う。