NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

　ＦＣ版発売以降、ＰＳ版にてリメイクされたこともあるようですが、ＰＳを有していないのでＦＣ版以来のプレイです。

　まず、「オリジナリティー」ですが、本来ならリメイク作品のため基準点程度と考えるのが妥当でしょう。しかし、ＦＣ版発売当初賛否両論起きた「探索・パーティ戦闘重視＜ストーリー・キャラクタ重視」の方針（要するに、キャラクタ名の固定化や、モンスターがお供すること、さらにＡＩ戦闘の導入など）は、むしろ現代のＲＰＧの主流になっているとも言えるでしょう。その点を鑑みれば、この作品の果たした功績は大きく、加算するに値するものと判断します。したがって「４点」とします。
　「音楽」についてですが、「ＤＱプレイしているなぁ」と思わせる仕上がり。しかし、ＦＣ版のオリジナル音源を聴きたくなることもしばしばあります。選択できれば面白かったかも知れません。
　「熱中度」は、昔プレイしたことがあるのに（ストーリーをある程度覚えているのに）先を続けたくなることから高評価。「満足感」は、いわゆる本編（第５章）クリア後の追加ストーリーが絶妙であること。良い意味で「ＤＱらしい脳天気なエンディング」になっています。「クリア後のお楽しみ」というのは本来性分に合わないのですが、これは納得できました。

BAD/REQUEST

　「グラフィック」は丁寧に描かれており高評価したいのですが、それが仇となって最初の１時間程度は「３Ｄ酔い」しました。「慣れ」で対処できる要素かも知れませんが、好みは分かれそうです。
　また、「快適さ」の観点では
・　「Ｙ」ボタンを遊ばせていないことを評価しますが、「Ａ，Ｂ，Ｘ」のボタ　ン機能は配置換えした方が良さそうな印象があります（個人的には「Ａ」をコ　マンド表示にして欲しかったです）。
・　また、タッチペンが使用できそうなウィンドウサイズにもかかわらず、これ　に対応していないこと。特に、カーソルを示す矢印が妙に小さく、見失うこと　も度々ありました。
から、不満が残りました。

　その他、評点には反映させていないのですが、以下の点には賛否が分かれるところがあります。
・　「移民の町」。アイディアは良いのですが、すれちがい通信を導入する必要　があったのでしょうか？　「携帯機だから…」という理由で無理矢理入れたと　いう感じです。
・　「ゲーム難易度」。一応基準値にしておきますが、明らかにＦＣ版より簡単　になっています（ＦＣ版を２.５にすれば、これは１.５程度とするべきでしょ　うか？）。「いろいろやろうぜ」がなくなり、キャラクタ毎に命令できるよう　になった仕様、「ふくろ」を導入したことが直結していると思われます。

COMMENT

　この作品の主人公は１７歳という設定ですが、そのＦＣ版発売から１７年経過し、キャラクタの個性は年輪を増すように深まったと思います。
　「かつてＦＣにはハマッたが、ＳＦＣ以降ゲームから遠ざかっている」人に対して、ＤＳ回帰を促すという見地からすれば、フラッグシップ的作品と言えるのが昨年発売されたＦＦ３と、このＤＱ４でしょう。比較すると、両者のリメイクぶりは対照的な感じがします。個人的には、あまり意欲的に雰囲気を変えなかったＤＱ４の方が、リメイクの手法としては適切であったような感じがします。
　今後、ＤＱ５，６もＤＳ化する予定があるとのことで、ＤＱ９とどちらが先に発売されるのか判りませんが、今作の評価を活かした改善を期待したいところです。