NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

■グラフィック

ＤＱ８の感動的なグラフィックを小粒ながらも踏襲し、表現し得た点。
フィールド、戦闘の両面においてＤＱ８の感覚が甦る。
若干の粗さは目立つもＤＳもここまでやれるのだと感心、感動。

■音楽

ＤＱという流れで言えば、可も無く不可も無いのだが、
すぎやまこういち先生の流麗で優しい音楽が全編を支配し、
ドラクエやってるんだなぁ、と実感させてくれる。

■熱中度

手塩にかけたモンスターを配合し、さらに強いモンスターに仕立て上げる。
この中毒性はなかなか。
バズズやらアトラスやらと旧来のファンとしては懐かしいモンスターを
作り上げた時の興奮は相当のもので、物語を追いかけるより、
この寄り道で時間を使ったと思う。
そして、それらのモンスターで、ゲーム内でも対人戦でも、
まさにＤＱという戦闘が楽しめる、言うことなし。

BAD/REQUEST

■快適さ

まずは視界の狭さ。３Ｄで表現されたマップは広大さを感じさせるのだが、
対して視界は狭く、その広大さを感じることも少なく、
知り合いには酔ったとの意見も有りました。

ラナルータが無い。昼夜の時間がそれぞれかなり長いので、
お目当てのモンスターが出るまで随分待たされることもしばしば。

主人公の足の遅さ。似たような場所をうろうろする本ゲームにおいて、
一つの致命傷と言える点。下の理由と相まって快適さ０点の
要因です。

ルーラの使い勝手の悪さ。
０点を付けるには若干迷いましたがこれが決定打。
本作品では、モンスター集め等で幾つもの島を何度と無く行き来するのだが、
一つ一つの島は全てが繋がっている訳ではなく、多くの場合、
目的の島へ向かうために関係ない島を経由することになる。
しかし、序盤で手に入る便利なはずのこの移動手段は、最後に行った島の
拠点にしか移動できず、他の島の拠点に一歩でも入ると、
その島から徒歩と水上バイクを駆使して長い移動時間を強いられる。
各拠点はルーラの移動ポイントに設定されているのだから、
どうしてその拠点を選択できる仕様にしなかったのか、本気で理解に苦しむ。
プレイ時間を稼ぐという風聞が事実だとするならばその悪意には言葉も無い。

COMMENT

買って損は無いと思う。
悪い点は快適さに終始した。
そのくらい自分には懐かしくも楽しいゲームだった。
それゆえに快適さに述べた不満点は憎悪に近いものすら覚える。
ＤＳタイトルは総じて読み込みも少なく、小粒ながら電源を入れて
すぐに楽しさの根幹に触れる事が出来るのが嬉しかったが、
ゲームの世界にあらかじめ設定された居心地の悪さには誰も逆らえない。
こうした作りの姿勢はまことに残念と言うしかない。