NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

　この作品の特異性は、「舞台設定を１９７９年にしたこと」だったような気がします。つまり、１９７９年を知る世代（４０歳前後の中年層）を主たる対象としたゲームと言った雰囲気で、「老若男女問わず」「主に１０代後半?２０歳代前半を主眼とした」作品が多い中では、珍しいように感じました。
　また、動き重視ではないものの、グラフィックも丁寧に描かれていたと思います。

BAD/REQUEST

　個人的な印象ですが、ゲーム序盤の主人公の嫌味な性格に馴染めませんでした。後半になると許せる部分もあるのですが、序盤でゲームを放り出す人がいても不思議でない仕上がりです（「熱中度」及び「ストーリー」を減点した理由です）。
　また、「密室」とまではいかなくとも限られた空間。結構ドアノックするのが面倒くさいと感じることもありました（これは「快適さ」を減点した理由です）。
　それから、最大の不満が「コストパフォーマンスの悪さ」にあります。例えば、「振動カートリッジ対応」と書かれていますが、振動カートリッジが一般に出回っているわけでもなく、かと言ってこのゲームにカートリッジ同梱版もありません。これにゲームボリュームを考慮すれば、かなりの割高感を覚えます。この点をどの項目で減点するか迷いましたが、「満足感」で反映させました。

COMMENT

　「４０歳前後の中年層」を主眼としたゲームを評価しましたが、この世代はＦＣが全盛時だった頃にゲームプレイしていた年齢層に相当します。その意味では、いたずらに難しくせず、丁寧に作り込んだ作品は「昔プレイしていたけど、現在はゲームから遠ざかっている」ユーザーを呼び戻すのに重要だと思います。
　しかし、その一方で再初心者を満足させようとするには、やや敷居が高い（特に価格面）要素があると感じました。総体的には悪くないゲームですが、今後の期待、改善の希望を込めて、少々厳しめの評価としました。