NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

映像が素晴らしかった。キャラのイラストも雰囲気が出ていて良かった。
音楽も凝っているし、移動等、面倒なところはあるがシステムもなかなか良かった。
某所で遊べるマッチ棒クイズには個人的にはまった。

BAD/REQUEST

以下はネタバレ気味になるが



謎解きがとにかく簡単過ぎる。
調べられる場所も範囲が狭く、触れても反応しない箇所が多かった。
手に入れたアイテムも単なるフラグ立てでしかなく、使わないものが幾つかあった。

人に会うにも細かい（面倒な）手順があり、一つでも狂うとドアを叩いても何の反応も得られない。しかし、ちょっとした行動を起こすと途端にドアを開けて招き入れる等々、不自然な流れが見られ（部屋にいたなら何らかの反応があるはず）、いろいろと一本道ゆえの粗が目立った。

もっと能動的に事件を解決してゆくと思っていたので、この内容には肩すかしを食らった。
作りとしては、アドベンチャーというよりもテキスト中心のサウンドノベルズ形式に近いと感じた。
（しかしサウンドノベルズのように多岐に展開するわけでもなく、先に進むかゲームオーバーの二択しかない）

COMMENT

ネタバレ気味で上の悪い所の続きになるが



サウンドノベルズとして考えても、シナリオに求心力が感じられなかった。
自ら謎を解くというよりも、他人の身の上話を聞き出すことで話が進んでゆくが、その他人の話が面白くもなんともないのが苦痛だった。さらに根幹の事件とはなんの関係もなかったり、逆に都合よく絡みすぎたりもしている。（裏で誰かが呼び集めたものでもなく、「偶然にも」同じ日同じ場所に事件の関係者が集まってしまった、という不自然さ）

CMでは「ミステリー」と謳っているが、この話をミステリーに分類するのは海外のミステリー小説に失礼じゃないかと思うぐらいの内容。（殺人が起きないとか、そんな些細な部分ではない）

本腰を入れて制作するのなら、せめて重要なストーリー部分は社員で済ませず、プロの小説家かシナリオライターに骨子だけでも外注して欲しかった。
映像面での演出やシステム、キャラの絵、そして雰囲気はとても良いものを持っているだけに非常に残念な作品。逆にいえば、これらの要素が無ければ途中で確実に投げ出していた。
正直、買って損をしたと思っている。

おそらく続編が作られるだろうが（主人公にまつわる事件は何一つ解決されていない）、この作品のシナリオ担当者が変わらない限り、続編を買うことは無いだろう。