NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

一般プレイヤーとしての意見
・Age of Empire + Magic the Gatheringにアクション要素を多めに付加したといった内容、オリジナリティー高め。
・カード、兵法、戦器、とコレクター要素が多い。
・練られたゲーム性。
・キャラがよく喋る！演出も派手に対戦を盛り上げる。


アーケード経験者としての意見
・アーケードの人気タイトルが移植されたという事そのもの。
・結構充実したソート機能。カードでデッキを組むというゲームの性質上ありがたいです。
・wi-fiのレスポンスは思っていたよりも良かった。
・グッズ等に付録で付いていたEXカードまできちんと入っているばかりか、DSオリジナルのカードまである。
・音質はともあれ、武将ボイスを省かなかった所、ボイステストモードをオマケで付けるあたり、良く分かっている。

BAD/REQUEST

全く異なるデバイスに対する移植、という挑戦的なタイトルなので、ここではそういった部分と、あまり関係の無い不満点に絞ります。

・デッキの保存数が5つしかない。
・CPUが弱すぎる。戦略眼が全く無い。
・効果音、BGM、音声のバランスがイマイチ。コンフィグで弄れれば良かった。
・カード図鑑で戦器装備の有無が確認できない。
・ブリーフィング画面以外で、自分の兵法レベルを確認できない。
・対人戦のBGMが一曲しかない、COM戦だとアーケードと同じ曲がかかるのに・・・
・対人戦の流れが、
デッキを選ぶ→相手を探す→対戦開始
となっているのが不便。wi-fiではそれでもいいのだが、ワイヤレス通信だと
部屋を抜ける→デッキ替える→部屋に入りなおす
となるので結構面倒。
・武将配置画面での柵と、実際の対戦画面での柵の幅が違いすぎる。
・視点が2種類用意されているが、どちらも微妙に使いづらい。
・稀に柵を抜けてしまう、突撃が入らない、リンクしたカードが操作不能になる、離れた武将同士で一騎討ちが起きる、カード操作画面でのカードがいきなり違う場所に置かれる、といったバグ。
・また、一部の計略効果にも明らかなミスによる仕様変更がある。

COMMENT

正にアーケード劣化版。
とはいえ、全く異なるハードへの移植であり100%の移植は初めから不可能な訳で、劣化なりによく移植したという褒め言葉でもあります。
しかし、製作サイドにとって、この「劣化なりの移植」と「あくまでアーケードと同じ仕様を目指た移植」の選択が曖昧だった上に仕様のミスもあり、
結果としてゲームバランスは微妙な感じに仕上がってます。
DS版はアーケードよりもフィールドが狭くなっています。
DSの画面を考えれば、仕方ない変更かもしれません。
ただ、そこに変更を加えるのであれば、各兵種の移動速度、
弓の射程、槍の長さ、計略の範囲・・・全てを再調整するべきでしたが、
実際には調整されている部分とアーケードそのままの部分が、
なんとも歪な形にごちゃ混ぜになっています。
槍兵が強すぎるのは、その結果です。
フィールドの縮小に伴い、弓の射程は短く調整されました。
しかし、槍の長さはそのまま（下手するとアーケードより長い）です。
フィールドが狭くなっているのに移動速度が調整されてないので、
騎兵は足の速さを有利に活かせず、槍兵は足の遅さのデメリットが薄れています。

カードを重ねられるのはおかしい、槍重ね強すぎ、
といった意見をよく見ますが、
アーケードでは、カードを重ねる事はできなくても、
部隊を重ねる事は出来るわけで、
重ねられる事自体は、大した問題ではありません。
むしろ、あの操作画面でカードを重ねることができなければ、
随分なストレスになったのではないかと思います。

画面構成も同様で、
画面が小さい上にレーダーを半透明にできないのであれば、
無理にアーケードと同じように
戦場画面＆レーダー＋操作画面
という構成に拘らずに、いっそのこと、
操作画面とレーダーを融合させてしまうとか、
DS版なりの大胆な工夫があってもよかったのではないかと思いました。

総評：
よくできた作品です。
しかし、移植の方向性の舵取りはしっかりとするべきだったと思います。
「切断」に関しては・・・プレイヤーモラルの問題と、P2P対戦の相性問題に対する弱さが両方絡んでしまっているので、これに関して余り責めても仕方ないかと思います。まぁ、切断回数ぐらいは表示して欲しかったですが。