NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

かつて少女漫画誌「ちゃお」で連載されていた漫画のゲーム化。ジャンルは横スクロールアクション。

本作の自機は主人公と妖怪、2体同時に操作する形となる。また、妖怪側はゲームを進めると最大で5体まで増やせる（操作できるのは1体のみ。ステージ中に操作したい妖怪を選択できる）。
要所によっては主人公と妖怪5体のどれかを使い分けないと進行できない道があり、パズルチックなプレイスタイルでの攻略を要する。

ゲームバランス、操作性共に優秀で、アクションゲームとしての完成度は極めて高い。先に進むにつれ適度に難易度が上がっていき、無理なくクリアさせてくれる。
ステージ中には計14つの「メダル」が設置されており、それらを取得するとステージ別で取得数が記録される（ボスステージは例外）。また、クリアタイムも記録される。
ステージによってはそこそこ手強い難関もあるが、ある条件を満たすと使用できるキャラを使えばごり押しクリアも一応可能（もちろん多用はできないが）。

ストーリー性も重視されており、原作における可愛らしくも毒々しいノリのイベントがゲーム中で再現される。これがなかなか見所で面白い。また、イベントスキップも可能。
ストーリーは本作の完全オリジナルで、原作主要キャラはもちろんの事、ゲーム専用キャラ（黒幕）も登場。悪役なのに憎めない黒幕のヘタレっぷりがいい味出している。

ステージ中におけるグラフィックは懐かしさを覚えるドット描きだが、その書き込みはなかなか繊細。主人公達の滑らかに動くアニメーションも素晴らしい。
曲数はあまり多くないが、爽やか系メインのBGMもなかなかの良曲揃い。派手さは少ないものの、何度聞いても飽きない謎の中毒性がある。

BAD/REQUEST

総ステージが30（5ワールド×6ステージ。うちボス専用ステージが5つ）とフルプライズのアクションゲームとしては控えめ。オールクリアしても隠しステージ等のサプライズは特に確認できず。
ステージにもよるが、そこまでクリアに時間がかかるものではないので尚更物足りなさを覚える。
私的にはラスボスがあまりラストという感じがせず、これといった奥の手も出さないままに終わってしまった気がする（もちろんラストなので結構強いのだが）。

主人公の衣装を複数のものから選択できるというシステムがあるのだが、その差異は色と模様だけで服そのものが変えられないのが少し残念。
ゲーム中は完全ノンボイス。原作がアニメ化されていない事情もあるので仕方がないのだが。
全編においてアクションゲームメインの硬派な作風であり、イベントギャラリー等の付加価値がほとんどない。ストーリー性があるといはいえ、キャラゲーとしてはちょっと弱い一面もある。

COMMENT

全ステージをオールコイン取得クリア済み。

ゲームとしての出来は意外なほどに良く、キャラゲーにありがちな手抜き臭さは皆無といっていい。それだけにもう少しボリュームが欲しかったところだが。
キャラゲーではあるものの、ゲームとしては完全アクション重視で、それ以外の要素がほとんど含まれていないという意味では好き嫌いが分かれる作品かもしれない。

難易度は「2」表記だが、親切な部分も多いため、ノーミス・ノーダメージ狙いでもない限りは比較的オールクリアが容易いと思われる。