NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・甲虫バトルＲＰＧというジャンルだけあって、非常にストーリーが濃い。
・ストーリーだけではなく、登場キャラクターもキャラが濃い人物ばかりである。主人公もかなりノリが良く、そのセリフにプレイしていて思わず吹き出してしまった回数が多い。
・ムシキングそのもの、対象年齢は低年齢である傾向が強いが、この２作目のストーリーの良さは普通に大人でも感動し、楽しめる物である。初代ＤＳ作品のストーリーも王道的で良かったが、ひたすらＧＣを目指していたので、初代ＤＳ作品は普通に低年齢向けだったのを考えると、この２作目は年齢問わず楽しめるようになっている。
・初代ＤＳ作品と比べると、グラフィックや音声、技の演出が大きく向上している。特に、主人公（女）のグラフィックが非常に良く、ゲーム内では様々な表情が見られる。その表情や性格は、とても小学生とは思えない程、大人であり、美しい。
・初代ＤＳ作品に出て来たキャラクターも一部だけ登場するので、初代ＤＳ作品、またはＧＢＡ版を既にプレイ済みなら、尚更楽しめる。
・初代ＤＳ作品とＤＳ２台、もしくはＧＢＡ版があれば、そこで手に入れたカードを引き継ぐ事ができる。
・フリープレイ時は、実際にお店のムシキングコーナーに並んでいるのと同じ感覚が味わえる。しかも、ゲームを進めていくと前の人が排出したカードが分かるようになる等、かなり現実世界に近い。
・メインストーリーとは関係無い場面でも、主人公や各キャラクターのセリフが数多く用意されており、非常に芸が細かいと感じる部分が多かった。更に街の名前も現実世界で聞いた事があるような物もあったりと、非常にネタが細かい。
・ＢＧＭが非常に良い。しかも、ネブ博士やブラック博士等の実在する人物のオリジナルＢＧＭはムシキング公式の他のＤＶＤでも使われる物であり、そのＢＧＭを高音質で聴けるのは非常に心地良い。もちろん、それ以外のオリジナルＢＧＭも良質的な物が多く、聴いていて飽きない。
・ストーリー中の効果音にムシの鳴き声や技の演出の音声が使われている時があり、その音声を雑音無しで綺麗に聴けるのは珍しい。もちろん、ムシキングの実機の音声のみが効果音となっているわけではなく、現実世界でもよく耳にする効果音も多く採用されている。
・ロケテストから、２００６ファーストのカードの一覧が見られる（パラレルコレクションやアダーコレクション等の同弾内での柄違いは除く）。ムシキングの公式サイトが消え、カードリストが個人のカードファイル、もしくはムシキング稼動中の無料リーフレット以外に存在しない現在では、非常に貴重なデータである。
・これは初代ＤＳ作品にもあった物であるが、現実世界には存在しないムシのカードを使用できる。赤目使用、即ちアダーコレクションのネプチューンオオカブトは現実世界ではカード化されなかったので、それが自分のムシとして戦わせられるのは非常に良い。他にも、ゲーム限定のムシカードが数枚存在する。
・ストーリーを無視して、ひたすらバトルをする事も実は可能である。しかし、上記の通りストーリーを進める事によってゲームコーナーにいる他人のカードが分かるようになったりするので、最終的にはストーリーを進める事にはなるであろう。しかし、ある程度戦力を揃えてからストーリーに登場する強敵と戦いたい、と言う人でも大丈夫である。ただし、公式大会にはストーリーを進めないと参加できないので、注意が必要である。
・ゲームクリア後には、ちょっとした後日談のようなストーリーがあるが、それ以外だとひたすら公式大会が開催されるので、ＧＣカードを無限大に集める事が可能である。しかも、その枚数はデータ上にちゃんと残るので、この枚数を他のプレイヤーと競うのも楽しみの一つであろう。

BAD/REQUEST

・擦れ違い通信機能を使用する都合上、ＤＳのスリープモード機能が使えない。つまり、ゲームの途中でＤＳを畳んでも、ゲームは進んでいるので特にバトル中にそれをやると、そのまま何もしないままバトルが進み、最終的には敗退となってしまう。なので、ゲームを終わらせるときはかならずセーブをしてゲームを終わりにしてＤＳの電源を切らないと、ゲーム中にＤＳを畳んだままだと充電も切れてしまう。
・ストーリー上の文章を読んでくれる機能が存在するが、これは棒読みのソフトがひたすら棒読みするだけなので、人によっては五月蠅く感じ、ゲーム中の良質なＢＧＭが聴きづらくなって逆に邪魔に感じる。しかし、この機能は設定で使用しない事もできるので、そこはお好みで設定すれば良い。
・技の演出は、実機と比べると違う部分が多く、実機の様な演出を求めている人からすると、少し物足りない。しかし、処理落ちがほとんど無いのでスムーズにバトルを楽しむ事ができる。
・バトル中に実機で流れているＢＧＭ等が一切流れておらず、ひたすらムシの鳴き声と、設定によっては棒読みのソフトのセリフが聞こえるだけである。初代ＤＳ作品には存在しなかったポポのボイスも申し訳程度に収録されているが、バトルの雰囲気も実機と比べると少し物足りない。
・黒幕、ワルキング団のムシキングバトルが初心者視点から見ても非常に弱過ぎる。しかも、そのように戦い応えが無い相手と何連戦もしなければならない展開がある。しかもその展開はある程度ゲームも進み、初心者でもゲームに慣れて来る頃なので、かなり退屈かもしれない。しかし、この２作品目の黒幕は元々ムシキングを利用して世界征服を企んでいる連中なので、そもそもそれまでムシキングはやっていなかった上に、ルールもロクに知らないと思われる。よって、逆に弱過ぎる事が自然であると言ったら、その通りであるので、この点は製作スタッフの手抜きと言うよりは、普通に仕様とみて問題無いであろう。
・初代ＤＳ作品から引き続き登場したキャラクターは、一部大幅に性格が良くなったキャラクターがいるが、バトルのパターンは初代ＤＳ作品と全く同じなので、初代ＤＳ作品をプレイ済みの人からすると、バトルが退屈に感じられるかもしれない。しかし、大半は新規のキャラクターで初代ＤＳ作品に登場したキャラクターは一部を除いてほとんどストーリー後半にしか登場せず、フリープレイ以外、即ちストーリー上でも戦う機会は多くないので、そこまで影響は無いと思われる。
・ストーリー上で主人公のセリフ選択数が多いのに、大抵それは１つしか選べず、しかもそのままストーリーが進んでしまう（最終的には同じ展開に行き着くが）。それはある意味当然の事なのだが、何と各選択肢によって主人公やその他のキャラクターのセリフや態度が違うので、それらを全て見たい、網羅したいという時は一度ＤＳの電源を切らなければならないので、非常に面倒臭い。
・これは非常に細かい事であるが、この２作品目のストーリーの目的はＧＣになる事ではないので、ゲームタイトルとはちょっと違う内容のストーリーである。しかし、エンディング前にはちゃんと１度ＧＣになる事が可能であり、当然公式大会にも出場できる。それまでのストーリー、主人公の『心』の成長が大きなポイントであり、その結果ＧＣになったというようなストーリーなので、間違ってはいないのだが・・・どうも、この２作品目は感動的なストーリーが多く、展開にハラハラドキドキしてしまう場面が多く、特に友情という面においては、ゲームタイトル詐欺と思ってしまう程の魅力がある。

COMMENT

単純にムシキングバトルがしたいのなら、実際にカードをスキャンして遊べるスーパーコレクションの購入をお勧め致します。ですが、バトルだけではなく、実機には無いような人と人の関わりのストーリーが見たいという人、または、カード排出の感覚を楽しみながら、カード集めをしながらのムシキングバトルがしたいという人、そしてムシキングカードを持っていなく、カード無しでもバトルが楽しみたい、という人には安心してオススメできるゲームです。一応、余裕がありましたらこの２作品目を遊ぶ前に初代ＤＳ作品も遊んでいただきたいですね（ＧＢＡ版でも良いのですが、もし今から遊ばれるのなら、初代ＤＳ作品の方をオススメ致します。後者には、ＧＢＡ版には存在しないオリジナルストーリーがありますので）。初代ＤＳ作品から引き続き登場したキャラクターの詳しい性格や特徴、バトルのパターンの研究等をしてからだと、更にこの２作品目を楽しむ事が出来ます。