NintendoDS mk2 :: ノーラと刻の工房霧の森の魔女レビュー

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ノーラと刻の工房霧の森の魔女レビュー

発売元	アトラス（オフィシャルサイト）
発売日	2011/07/21
価格	6,279（税込）
レーティング	【Ａ】全年齢(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3
タイトル概要	新生マイスターRPG

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
5pt	4pt	5pt	4pt	0pt	3pt	1pt

総合点
62pt

GOOD!

癒される。

アトリエシリーズ、冒険酒場に連なるアイテム合成ゲーム。
その踏襲発展形だと思えばオリジナリティはないが
オリジナルスタッフが手がけてる以上やはり独創的だと感じるシステム。
これらを一連のシリーズとして見るならば、採集パートが
根本的に進化してタッチペンを使うとかなり「そういう」気分になれ
また、テンポも非常によくなった。

北欧、主にフィンランドをイメージした世界観とやさしい絵。
日向悠二さんの可愛らしいキャラクターとマッチした暖かい背景。
全てのキャラクターが愛おしくなる。

なるけみちこさんの耳障りのとてもいい音楽。
ＯＰのフレーズは本編ＢＧＭでも使われ、するするとなめらかに
いつのまにか脳内に入ってきてしまう。
聴いていて心地よく、聞き飽きず
かつ、無意識に心に残る……
ゲーム音楽としては最高のレベル。

一級声優陣と音声の使い方が秀逸。
ありがちなテキスト読み上げではなく掛け声等
要所要所でいちいち声をあげるため
フルボイスでないのに全てのテキストに声がついていたような
錯覚に陥る。放置するとパーティ構成によって
本編と無関係な掛け合いが始まりそのパターンは４００種以上あるらしい。
重要なイベントシーンでは驚くほどしゃべらないのに
しゃべってない印象がまったくない。

BAD/REQUEST

ゲーム内時間進行が速すぎる。
スローライフな雰囲気なのに内容は非常に忙しい。
ゲームバランスとして悪い点とは一概には言えないが
雰囲気が良い分他の方も言われるようにフリープレイモードが欲しかった。
一度採集に行けば現実数分、ゲーム内では１週間以上過ぎてしまう。

家具の置き所が困る。
二階に大きなものを置くと屋根から突き出てしまったり
一応方向などの位置調整はできるがチュートリアルでの説明はない。
配置してもしなくても効果は同じ。きれいに置いてもあまり恩恵はない。
そのためクリックすれば効果のあるオブジェクトだけを
効率的に配置するようになり、せっかく可愛くハウジングできる内容なのに
ごちゃごちゃした画面になってしまう。

周回するゲームなのに引継ぎ要素が所持金とペットのみ。
後半あきらめると売れるものをつくり所持金を貯めてとっととバッドエンド流す……
なんていう作業はせっかくの雰囲気が冷めてしまう。
せめて装備品と一部の家具くらいは引継ぎできてほしかった。

いっそフリープレイ・ハウジングのみのファンディスク出してほしいレベル。
もっとやりたい、と思えるのは良い点だが
それが出来ないのがたまらなく不満。
やればやるほど満足できない不思議なゲーム。
ああ、もう、続きがやりたくて辛い。

アイテムソートができないのは悪い点ではなくそういうゲームだと評価できるが
クロノ水溶液の所持量が増えないのは意味のない制限だと思う。
初回はともかく周回等条件を満たせば増えてもよかった。

気になるほどではないが、音声の音質が音楽の音質より一段落ちる。
原画が素晴らしいのに解像度は低い。ＤＳでももう１段上げられたように思う。
庭のクロノ水溶液はとても拾いづらい。

COMMENT

一言で言うと良作以上名作未満。
改善してほしい点はみな口をそろえて同じことを言うような内容のため
メーカーがそれを汲めば確実に続編は名作になると思う。

公式サイトで絵や音楽、声等雰囲気はわかるはずなので
それで加点できる人なら買って損はないタイトル。
２０１２年１１月現在新品でも値崩れしているためお買い得。
世界樹の迷宮シリーズ、アトリエシリーズ（または冒険酒場）の
両方が好きな人は逆に「買わなければ損」

絵で減点になる人は回避推奨。
キャラに魅力を感じない、日向悠二さんの絵が気持ち悪いと思う人なら
おそらく惹き込まれる要素は減ると思う。

余談だが、ヤマダ電機ＷＥＢにてジャンル：殺し屋アクション
という誤植があったことから冗談で殺し屋アクションと呼ばれることがあるが
アクション要素は全く存在しない。

何度かクリアしてしばらく置いて
ふと思い出してまたやりたくなる、そんなゲーム。
スルメのような、そんな。