NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

-コスチューム
地水火風の魔法用コスチュームに加えて盗賊／料理人／釣り人の３つで専用スキルが使える。

-サブイベント
サブイベントが豊富。
本筋が短い代わりに迷子を捜したり落し物を探したりなど小ネタが多数。
なお、パラメータのカリスマ／ブレイヴ／カルマの数値が発生条件やクリア条件に影響する仕様。

-村人／動物もＳＡＴＳＵＧＡＩ可能
大量のサブイベントと同様に俗に言う「自由度の高さ」の一環。
一部例外を除いて邪魔な村人を武力的に排除して建物内に侵入したり、戦利品の肉をゲットできます。

-アイテムシール
プレイヤーが画面に張って使用する、という名目のアイテムが有る。
全８種で船へ一瞬で帰れるシールや全回復のシール、エレメント回収シールなどがある。
ただで何度でももらえるが、１回消費するたびにもらう必要が有る。

BAD/REQUEST

-料理／料理人服
料理人服をゲットすると材料を組み合わせて料理アイテムを作れる。回復系と強化系。
材料選んでフライパンひっくり返すモーションのテンポが悪い。
料理服を着てラボ船や特定箇所に有る台所へ行かないとできない。
何割かは失敗する。
そもそも料理の効果がしょぼいので費用対効果の効率が割に合わない。
普通のＲＰＧなら小銭で道具屋で買えるレベルのアイテムばかりでコレクション目的以外ではあまり使い道が無い。

-満腹度／消化時間
料理アイテム全般のデメリットとして、満腹度のキャパシティにより同時に使える回数が制限されている。
腹が減るまでの消化時間は次を使用できない。
メリットとして、消化時間が継続している間は攻撃力アップなどの効果が持続する。
継続時間はリアルタイム参照でベッドで寝てもリセットされない。
肉系は能力強化系だが満腹度が４０?６０度と大きい割りに回復量が微々たるものなので回復アイテムが使用不能になるのでほぼ役に立たない。
システムとしては面白いがバランスが悪い。
結論としては腹が膨れない大回復系のポーションを大量に買い込んで持久戦すれば他の料理アイテムは一切要らない。

-釣り／釣り人服
魚釣りが出来る。
用途は推して知るべし。

-宝箱／盗賊服
カギか盗賊服が無いと開けられないカギ付き宝箱が有る。
サブイベントで入手なので余計な手間が。

-着替え
基本的に自室の試着室でしか出来ない。
服ごとのスキルがあるのに不便な仕様なので、サブイベントに用が無いなら主力の服以外の要素は無視して進めることになる。
持久戦はＨＰの高い地属性服が便利。

-アイテム／戦利金／高額
要らないアイテムが売れない。
戦利金が少ないし、たまにしか落とさない。
戦利金は50?200程度。
なのに進行に必須な楽譜が１００００とべらぼーに高い。
攻略サイトで調べて金１００００もらえるサブイベントでまかなったが。
買い物は１個ずつしか買えないのでポーションの買いだめに手間がかかる。

-アイテムコンプ／イベントコンプ
両立できない。
刀がほしい、というサブイベントがあるのでアイテムを手放すかイベントをあきらめるか。

-セミオートバトル／アタックキャンセル／多対一
単調かつ粗悪なバトルシステム。
アクションＲＰＧかと思いきやオートバトル。
Ｂボタンを押すと臨戦態勢になりターゲットカーソルのついた相手にのみ攻撃可能。
臨戦態勢時は移動速度が遅くなったり、ターゲットカーソルをＬボタンで移行しなければ他の敵が攻撃してきてもソレに反撃できないなど煩雑な手間を増やす要素が目立つ。

攻撃は自動で、近づくと一定間隔で攻撃を繰り返す。
攻撃のテンポが遅く、ゲームの進行に時間が掛かる。
攻撃の出掛かりにカウンターされると攻撃がキャンセルされる。
毒ダメージ時でも同様で事実上の攻撃禁止。
かつてのＧＢの名作：「カエルの為に鐘は鳴る」は１対１でのオートバトルで外野は攻撃してこないため勝ち方がシンプルだった。
が、コンタクトは敵に囲まれてるとこちらの攻撃はキャンセルされ続けて死ぬまでリンチ。
逃げ回って一体ずつ引き寄せて戦わなければならないし、敵は飛び道具も使ってくるので逃げてる間もダメージを受ける。
非常に敵側に有利なシステムになっており、爽快感の欠片も無い。
オートバトルを採用することでシンプルに見せたつもりだろうが、普通のアクションＲＰＧの方が斬る・斬る・斬るで確実にシンプルと言える。
初心者には向かない。

-スキルアップ
全パラメータが一括であがる総レベル制ではなく使ったスキルが伸びる個別レベル制を採用している。
なので武器熟練度の場合、ソード／ハンマー／ナックルの三種有るが２種以上鍛えるには相当に時間がかかる。
スキルコンプならまだしも本編クリアだけが目的なら明らかに不必要な行為。
なのでバランスのいいソードだけ鍛えてれば事足りるし、ハンマーとナックルはアイテム売却も出来ないのでただのゴミ。

-エリア／追跡
ダンジョンの部屋など、エリアが切り替わるまで逃げてもどこまでも敵が追ってくる。
他のゲームではありえない仕様。

-テク
最大値５のテクポイントを消費して二度斬りなどの必殺技を使えるが、最大値が少なく、回復も敵を相当数倒す以外に無い。
使い勝手が悪いので役に立たない。

-セーブ／犬／ベッド
セーブ(ベッドで寝る)だけで１２秒＋αがかかる。
「セーブしますか：はい/いいえ」の後に、博士のペットのにゃんにゃんをタッチしてご機嫌取ったりする操作が５０秒くらいできる。
セーブのタイミングに絡ませる意味はなんなんだ、邪魔くさい。
にゃんにゃんの態度が変わるらしいが。
しかし、セーブ実行後にやるから態度を反映しようと思ったら次にまたセーブしてからになる。
目覚ましボタンをタッチすれば強制終了できるが毎回必須なのでセーブの所要時間を長引かせる結果になる。
セーブポイントが少なく、携帯ゲーム機なのに気軽に中断セーブできない。

-自室
船だけなぜか斜め見下ろしアングルなのでベッドに接触しづらい。
立ち位置が悪いとセーブアイコンが出ないし、一歩ずれただけでアイコンが出ない。

-船移動
島から島へステージを移動するが、ベッドで寝ないと到着しない。
都合２０秒くらいは余計な手間が必要。
サブイベントも含め島間の移動が少なく無いのでかなり鬱陶しい。


-ストーリー／プロローグ
ショボイし酷い。
マニュアルには四人組のバンドグループ：スペースミュートが敵として紹介されているが劇中ではほぼ、ただの自称：平和団体の過激派テロリストとして活動している。
ハカセをマッドサイエンティストと思い込んで襲ってくるらしいが音楽活動とテロ活動に何の繋がりがあるのか。

ハカセが持つ「エレメント」は宇宙船のエネルギーなどに使える超高密度のエナジーストーン。
軍事利用可能なため存在自体が悪だと主張する自称：平和団体がハカセをテロり、エレメントを強奪して軍事利用するために宇宙船で追い回すところからゲーム開始。
地上に落下した１個のエレメントを拾ったというか、指で突付いてただけのその場に居た少年をなぜか「危ないからとにかく船に乗れ！！」と意味不明な理由で巻き込む。
追っ手が公園を攻撃したわけでもなく、少年は公園のベンチで寝てただけなのに。
別の惑星で再び墜落した先は無人島。ハカセは片手間に宇宙船をその場に沈没してた海賊船をサルベージして宇宙船と合体して改装。
どうみてもギャグマンガ以外でやってはいけない超高速展開。
エレメント全部紛失したのにどうやったんですかハカセ。
そしてここまで全部「オープニングデモ」。

-オチ／エピローグ
これまた酷い。
時系列と場面転換とハカセと敵ボスと主人公母の挙動などがいろいろと。
あまりネタバレするのもアレなので核心部分は外して当たり障りの無い部分を抜粋するとして。

主人公が敵のボスの少女に家まで送ってもらう。
母：「あらチェリー、お帰りー」
じゃねえよ。行方不明者捜索願いを警察に出しとけよ。
公園でお昼寝した帰りじゃないんだよ、何日ぶりに息子が帰ってきたと思っているのか。
なお、スタッフロール後ににゃんにゃんにタッチするとハカセの置手紙が表示されるがその内容も「お前が言うな」状態。

-コンセプト／コンタクト
プレイヤーは異世界人で、博士が異世界にコンタクトを取るために発信した電波をＤＳで受信した。
ただしプレイヤーの存在は博士以外には内緒扱いでオープニング／エピローグくらいしかまともな絡みがなくて全く設定が活用されていない。
博士以外との接触はＯＰで無人島に不時着した／ＥＤで無人島に漂流した気絶して倒れてる主人公をタッチペンでつついて起こしたり殴ったりするだけ。

-ボリューム／メイン／サブ
本編クリアは６ステージで１２時間くらいかな。
大量のサブシナリオがウリらしいので短いです。
サブは発生条件など判りづらく、ステージ間の移動が必要なケースも多いのでテンポが悪い。

COMMENT

-総評
チェリーがエピローグ以外しゃべらないので結局プレイヤー＝主人公になってる。
システムも不親切な不便な要素が多く使いづらい。
サブイベントもテンポが悪く面倒。
全体的に良い素材を加工して悪い製品を作る見本市でした。
素材は悪くないのでツボにハマれば楽しめる人もいるでしょうが、快適さの度合いが氷点下絶対零度なので個人的にはアウツ。
…どうしてこうなった？