NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

ドラマモードは完全オリジナルストーリーであること。
内容も決して悪いものではなく、相棒独特の素晴らしさ（取り扱っているテーマや話の流れの構成、登場人物・世界観の設定など）もしっかりと受け継がれており、とても良い出来でした。
キャストもあびる優さんや河原さぶさんなど、有名な役者さんが演じています。

グラフィックは登場人物・背景含めてほとんどが実写。
更に登場人物は単なる立ち絵のみだけでなく、会話の初めに何かしらの身振り手振りで少々動くので、個性が豊かです。
画像も荒くなることなくとても綺麗で、DSのグラフィックで正直ここまでできるとは驚きました。

BGMはテレビドラマで実際に起用されている曲。
原曲自体もとても良く、シーンごとの使いどころにしっかり合わせて流れるので、演出もとても良かった。
会話のところどころに、（フルではないですが）ボイスが入るのも良かったです。

操作は全てタッチペンでほとんど統一されています。
基本的にタッチペンとボタンを切り換えて操作することがないので、操作が楽。
ボタンでの操作も全てではありませんが、一部を要素を除き大抵は可能です。

おまけモードの用語集も分からない用語を確認できて良いです。

BAD/REQUEST

推理要素がほとんどありません。
ストーリーの進め方も基本的に１本道で、場所の移動も基本的に自分で選べず、推理時の選択肢で答えを間違えても特にペナルティがありません。
聞き込みで出てくる「ひとつだけボタン」も出るタイミングはあらかじめ決まっているので、自分の裁量でやるところがあまりない。

ボリューム不足も目立ちます。
ドラマモードは全部で８時間ほどでクリアできてしまうほどの短さ（その分１本１本のストーリーは濃いのですが）。
それ以外の要素も短時間で終わってしまうほどの薄さ。

ドラマモード中の会話には不便な点がいくつか。
会話のログを見るにはスタートボタンを押さなければなりません。
タッチスクリーンには専用のタッチボタンを設けられるほどの充分なスペースがあるのですから、そっちにも作って欲しかった。
会話中は、捜査で得た情報（捜査記録）を見ることができず、会話が終わるまで待たなければなりません。

ノベルモードに収録されているエピソードがたったの５話。
内容もいくつかカットされてしまったシーン（描写）もあるので、正直オリジナルの映像を見たくなる。

COMMENT

たまたま中古1780円で売られていたものを購入。
私は相棒シリーズが好きで、ふと「今作をやってみたい」と思い、中古でなるべく値段の安いものを買ってプレイしました。

今作をプレイし終えて、推理要素のなさやボリューム不足などの悪い点が目立つものの、オリジナルストーリーやグラフィックなど評価できる点もあるので、面白かったです。
悪いところが改善されれば、キャラゲーの枠を超えた良作になった惜しい作品だと思います。

相棒シリーズが好きな方なら、買って損はないと思います。
内容からしてフルプライスで買うのはさすがに高いので、中古で1200円程度以下なら買い時だと思います。