NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

システム、ストーリー共にシリーズおなじみの流れなのである意味安心できる。
マンネリとかシステムがほとんど変わらないとか、批判はできると思うが、個人的にはシリーズの一作をプレイしたという安心感があった。

過去にシリーズをやっていて好きだった方は、やっておいて損はない。

BAD/REQUEST

テキストが散漫、かつ証拠品とそれをつきつけるタイミングがわかりづらい。

テキストに関しては、過去シリーズよりも「会話の流れ」がつかみづらい。
会話が重要なゲームなのにテキストのせいで混乱させられることが多いと言ってもいい。
あちこちに話が飛ぶ会話の流れが多く、ひとつのことに集中して推理できなかったりする。さきほどまで「あの話」をしてたのに新たな謎が出てきて「この話」に……という展開はよくあるが、それが多すぎる。
これは最終話で回収する伏線を散りばめたりしているからだと思うのだが、散りばめ方がまずいというか、まんべんなさすぎてプレイヤーが混乱する。
それだけではなく、伏線がいちいち思わせぶりなのでその話の中で解決するのかと真剣に考えていたのに、結局その話で解決せず悩んだのが無駄になるとか、必要になった時にそのことを忘れているとかする。

一応、この点はプレイヤーがメモをとりながら遊んでいたり、もしくは記憶力・話題の整理力が高ければ問題ないのかもしれない。

それからこれはシリーズ通しての気になるところだが、証拠品をつきつけるタイミングがわかりづらいことがある。
毎回この問題で悩んだり詰まったりするのだが、今回もまた悩んだ。

証拠品で思い出したが、今回は製作側の証拠品の選び方が微妙だった。
数が多い割に「これそんなに必要か？」という感じの証拠品が多い。
過去作だとどんな証拠品も「なるほどここで！」という納得感とともにバシッと使えたのだが、今回は妙にすっきりしない。
過去作だったら一回ですんだだろう「異議あり！」を三個に分割し、会話を引き伸ばして、証拠も同様に三分割し、三回使わされるという感じの引き伸ばし感が半端ではなかった。
この点に関してはシリーズ最低レベルと言っていいと思う。

COMMENT

色々文句を言ったが、過去作で気に入ったものが一作でもあればやっておいたほうがいい。
文句はあるけど面白いのは間違いない。

ただこれは悪いというほどのところでもないのだが、推理のトンデモ分が若干多めだった。
過去作でも「これは無理だろー！」という推理をテキストの勢いで押し切るところはあったので、ここは逆転裁判シリーズならではのところだとむしろ好きなのだが……。
今回はそのテキストで押し切る力が足りずなにかサラッと流されるので若干納得がいかない。
無茶なところも世界観として押し通す力が足りないと言えばいいのだろうか。

キャラクターに関してはとてもよかったと思う。
特にミカガミ判事は途中まで心底ムカつきながらプレイできた。キャラクターを憎ませることができるのはシナリオライターの勝利。
一柳も途中までウザいだけだったのが、最後には応援してしまった。
ただし前回も思ったのだがミクモはそんなに好きになれない……というかほぼ空気キャラだった。