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GOOD!

姉が中古で買ってきた奴をやりました。ＤＳ暗黒竜未プレイです。

・インターフェイス
なんでもかんでもスタートボタンひとつでパパッと飛ばせるのはうれしい。
ただ、敵軍フェイズをばっさり飛ばすより、
ひとつひとつスタートボタンで飛ばすほうが確認がラクだった。
敵の移動をカットするのは蛇足。普通にカットしないで飛ばしたほうが速い。
あと、敵の攻撃範囲をマークできるのはとてもよかった。

・システム
ＧＢＡ三作のように、速さの高い奴（＝回避が高い）でも壁になれる
というのがなかったのが最大のグッド。
このためジェネラルが最強で、兵種感のしばりがない
クラスチェンジ後の女性キャラ＝最強となってしまっているのは頂けないが、
兵種変更さえ使わなければまあまあ妥協点ではある。
もともとジェネラルは将軍だし、足も遅いし最強でいいんじゃないか、
というのが個人的な意見。今まで魔法使いが強すぎたと思う。
ただし、武器の重さを撤廃したのは駄目。これによって斧キャラが鬼畜化。
訓練所なる施設があるのはいい。
これによって終盤出てくるキャラや成長率の悪いキャラでもある程度強くできる。
（リセットで成長を厳選できる）
ただ、強くしたところでwifi環境がなければ本編以外で使うことができないので、
終盤出てくるキャラは育てるだけ時間の無駄。本当に趣味の領域。
マップポイントセーブは正直闘技場の章以外は使わなかったが、
まあないよりはマシかなといった感想。ハード以上の難易度ではお世話になる。
星のかけらの効果（原作では成長率補正）は単純にプラス補正というのが良い。
原作ではいちいちレベルアップ間際のキャラに交換で渡すのが面倒だった。

BAD/REQUEST

・システム
ＤＳの暗黒竜じゃ滅びの美学（笑）を提唱していたくせに、
今回も一定数人数が満たないと志願兵（顔無しユニット）が強制的に来る。
これらを断る術がこちら側に何もないということが最大のバッド。
こいつらは、一定数人数が足りないと強制的に何度でもやってくる。
たとえ終章でも、だ。
なので、好きなキャラだけでクリアする、
あるいはキャラひとりだけでクリアするというＦＥ特有のお遊びができない。
二週目からこれをやろうと思ったのに、志願兵を毎回殺すのが
あまりにめんどくさくなって、以降もうＦＥはだめだな、と痛感した。
そしてマイユニを殺すとゲームオーバーになるのが許せない。
滅びの美学（笑）はどうした？こちとらマルスだけでクリアしたいんだよ。

そして交換や輸送隊のコマンドが、一度使うとなくなってしまうのは×。
輸送隊のコマンドなんてＧＢＡじゃ何度でもできたでしょ。
一度でも失敗して戻ると二度と輸送隊使えない王子ってどうなのよ。
あとＧＢＡでは電源切っても切ったところから始められる（所謂自動セーブ）
機能があったのに、今作ではそれがない。
メニューから中断コマンドを選ばなくてはならず、最初それに気づかなくて
闘技場で荒稼ぎした後にそのまま電源を切ってしまった（笑）

・マップ
狭い。広さはほぼ原作と同じなのに、
見える範囲がＤＳという携帯機の特性上狭い。
ＧＢＡよりも狭く感じる。けっこう見づらい。

・グラフィック
原作じゃニコッと笑ってたり、自信たっぷりな表情をしていたり、
動かない絵なのに味のあるグラフィックだったが、
今作はマネキンかつ暗い。
全体的に皆、口がおちょぼで、目線は上か下、陰気、髪質がおかしい、
自信がなさそう、覇気がないというやる気のないグラフィック。
ジェイガンなどのジジイ系キャラはよく頑張ってると思うが、
オグマを筆頭としたかっこいい系キャラはほぼ死滅。
ニーナ姫なんて年増のオバサン化。原作じゃかわいかったのに…。
そしてＤＳの下画面が明るさの初期設定がやけに暗い。
明るさを最大まで上げることをおすすめする。

・バトルシーン
ＦＥ恒例の必殺シーンが地味化。
賢者（女）の必殺シーンなんかは特に見もので、
攻撃し終わった後にクルッと一回転（笑）
今作はＦＥ封印のユニット個別カラーをオフにしたようなもので、
シリウスだから黒、アベルは緑、カインは赤といった概念がない。
パラディンは等しく皆オレンジ色。同じくペガサス三姉妹も。
スナイパーなど髪が見える職ではなんと髪色だけ変わる（笑）
原作では特別なグラフィックだったマリクのクラスチェンジ後、
ジュリアンがまさかの無個性化。
シスター系なんて酷く、そもそもグラフィックさえない始末。
こんなことするなら兵種変更システムなんて要らなかった。
ファルシオン、パルティア、グラディウス、メリクルなどの伝説武器も、
装備して戦ったところでグラフィックが変わったり、
モーションが変わったり、特殊なエフェクトが出るということは一切ない。
こういう武器のファンだった自分にとって最大のショックだった。

・サウンド
バトルシーンでの剣戟の音が、ぺちっ（笑）
ソードマスターがぺちぺちしてるシーンはある意味お笑い要素か。
ＢＧＭもある特定のもの以外は原作より劣ってるなと感じた。
（一応原作はＳＦＣでＤＳのほうが音源いいだろうに…）

・贔屓
製作者がよほどカタリナをお好きなようで、
序章から外伝、また成長率に至るまで贔屓がされている。
原作ないがしろでバーツを筆頭とした製作者のお気に入りの成長率を上げ、
あからさまな贔屓をするっていうのはどうかと。
（前作のＤＳ暗黒竜でもウルフザガロという汚点がありましたねえ）

・ストーリー
原作ぶっこわし。
マイユニがストーリーに強制的に干渉するので（カットできない）
原作重視の人でなくても「え？」て思う強引さが見える。
他人の夢小説を見ている気分、といったほうが的確かもしれない。
マルスがマイユニにとってすごく都合の良い人になり、
マイユニが知らないキャラが出てくる→いちいちマルスが丁寧に説明→
マイユニ理解の流れが本当に鬱陶しい。
その部分だけ飛ばしたくても、スタートボタンを押すとすべて飛ばしてしまうので、
結果的に泣く泣く見るハメになる。
というか最後までマイユニがでしゃばってたので、最初から飛ばすべきだった。
烈火の軍師システムのようなものだが、あれはストーリー上空気だったので
特に気にすることもなく、快適にプレイできていた。
ただし今回はマイユニのキャラがオリジナルキャラのような具合に
キャラ性が濃く、他の既存キャラを踏み台にしている部分も見受けられる。
会話も「この戦いが終わったら?」とか
まるで生死の緊張感なく「仕事が終わったら飲み屋にでも行こうぜ」のノリ。
戦いが終わっても生きてること前提で進めている話が多いので、
「おまえら本当に戦争してんのか」と思わず無粋なツッコミを入れたくなる。
原作だとそういう部分はそもそもないので気にならなかったのに。
こういうところだけＧＢＡ三作の悪いところを引きずってるようだ。

・ボリューム不足
アカネイア戦記なんて誰がやるか。
基本的にwifiないとダウンロードコンテンツもないしボリュームなし。
システム的な問題もあり、二週目で独自の遊び方をするのも面倒。
原作だと紋章の謎をやり終えたら、また暗黒竜やってみるか
ってなるけど、今作はそもそも暗黒竜の話がない。致命的。
そしてせっかくキャラを育ててもトライアルマップがない。
ＧＢＡ三作のように通信対戦の練習のような要素もない。
よってゲームの終盤に出てくるようなキャラは育てても骨折り損なだけ。
原作でもそうだったが、リメイクなんだからそこの不満点は解消してほしかった。

COMMENT

このゲームの良い点が「ＤＳという携帯機で紋章の謎ができること」と
「インターフェイスが良いこと」の二点しか思い浮かばない。
本気でこのふたつしかない。
ただ、インターフェイスが良い点も、闘技場に入るシーンのもっさり感や、
マイユニ関連を飛ばそうとするとすべて飛ばしてしまうために
いちいちコマ送りをするので、実はＧＢＡよりもたもたしている印象がある。
スタートボタンで飛ばせる範囲も、章タイトル画面→本編の２ステップ踏むので、
どうやってもリセットプレイでは煩わしく感じる。ＧＢＡでは１ステップで済んだ。
特に闘技場でさくっとレベルを上げて強くしたい人にとっては
地味にストレスがたまりそうな間（キーレスポンスの遅さ）が、少しある。
それはそれで、まあ、ＤＳだからしょうがないか、というあきらめも持てるが、
それじゃあＧＢＡのあの三作の完成度は何だったのか？ってなる。
もしやＤＳというハードがＧＢＡに劣るわけじゃあるまいし。

暗黒竜から顔グラフィックがいくらか改善されたとはいえ、
それでもマネキンはマネキン。
製作者の趣味が暴走してるのか、力が入ってるのは
マイユニ関連とカタリナ関連しかないのが妙に腹立たしく思えてくる。

このゲームがこれからのＦＥの基盤となるなら、もう買わないと決意する。
できるならＤＳリメイクシリーズを黒歴史にしてほしい。
おそらく今のＦＥ製作者と自分の価値観が平行線なのだとわかったからだ。
ＦＥの魅力となる味のある部分がすべて容赦なく削ぎ落とされている。
一度クリアしたらボリュームもないのですぐ飽きるし熱も冷める。

おとなしくWiiのVCの紋章の謎でもやってきます。