NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

世界観：荒廃していく世界の中で懸命に生きる人々の姿は心にぐっとくる。メインキャラクターは勿論、mobでさえも確かに、この世界で生活している。その為、プレイヤーがすんなり、ラジアントの世界に入り込む事が出来る。

シナリオ：素晴らしいの一言に尽きる。難しい題材であるにもかかわらず、さらに難しい事に挑戦し、それでいてプレイヤーに難しさを感じさせることを必要最低限に抑えている。

BGM：一つ一つが丁寧に作られている。特に悲しい場面で使われる音楽は切なく胸がはちきれそうになる。

グラフィック：立ち絵のイラストは好みもあるだろうが重厚な世界観にあっている。それでいて重苦しさを感じさせないいい出来具合だ。マップグラフィックも一目見てどういう特色のある村かというのがわかる。本当の世界がそこにあるかのようだ。

戦闘：グリッドバトルと呼ばれる9マスを使ってのバトル。敵を一か所にまとめて一気に倒すというのは爽快感がある。このシステムは過去にない戦闘でありオリジナリティがある。敵のバランスも歯応えがありいいバランスになっている。3人パーティなのだが、これまたいい意味でかゆいところに手が届かない。あと1人いれば、このキャラクターがこの技を持ってれば楽なんだけど・・・そう思わされる部分が多々あり、でも決して理不尽ではないバランスで非常に良い。

BAD/REQUEST

戦闘キャラのレベル：一時的に別れたキャラのレベルは別れたところで止まってしまっているので次あった時にレベルが離れてしまっている。そういうキャラは経験値が多く入るようになっているので差は縮まるし、総じてそういうタイプは強く設定されているのだけどレベル差が離れると気持ち悪く感じる僕のようなプレイヤーにはつらい。


グラフィック：グッドでもあるグラフィックだが、一部立ち絵がないキャラがいる。ここまで素晴らしい世界を構築したのだから物語にかかわるキャラすべてに立ち絵をつけてほしかったというのは贅沢だろうか。

COMMENT

非常に満足した1品。僕はかなりゲームをする方だが間違いなく5本の指に入る作品。

並行宇宙を題材にした作品というものは小説であっても多くが整合性のかける煮え切らない物だ。それをゲームという媒体で整合性のとれた、しかも満足のいくシナリオを制作するのは並大抵な事ではない。これだけで相当な物。

シナリオだけでなくゲームとしても面白いところも素晴らしい。

一昔前の楽しかった頃のゲームが帰ってきた！！！という印象。それも決して古臭くなく、むしろ新しささえ感じさせる作品で。

「ラジアント」と聞いて「ラジアータ」を連想して食わず嫌いしている人もいるだろうが勿体ない。「ラジアータ」も正直、なぜあそこまで評価低いのかが解せないが、この作品は「ラジアータ」で出来なかったことを「ラジアント」でやってのけ、それがユーザーのニーズと合致した作品である。

ラジアントをやらずして何をやると言いたくなるほど素晴らしい作品であった。