NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

メガテンシリーズはほぼ全てプレイしています。

・メガテンであること。シリーズ特有の終末的な世界観はある程度再現されています。ストーリーもおどろどろしく，そこそこ楽しめました。「真」らしく，属性によるストーリー展開の違いもあります。

・硬派。ストーリー，キャラクター，BGM，どれをとってもとにかく硬派です。今の時代にこのようにプレーヤーを選ぶ作品を出そうとしている姿勢は，大いに評価に値します。

・戦闘システム。プレスターン制度を廃し，古いタイプのオーソドックスな戦闘システムに戻した点は個人的には○。主人公があまり強くないのもいいです。

・マップ。昔のメガテンのように，広大かつ意地悪なフィールドです。探索にやりがいがあります。これでも昔の作品に較べればだいぶマシですが。

BAD/REQUEST

シリーズのファンだけに，厳しめに採点します。

・ストーリー。最後にちょっとだけ分岐がありますが，基本的には一本道です。しかもお使い系イベントの繰り返し。二週目は全く楽しめませんでした。

・ゲームバランス。後半のボス戦では基本的に「ボスの特徴把握→全滅／リセット→特徴に合わせたパーティー作成」という作業が必須になります。最近のメガテンシリーズはだいたいそうですが，ここまであからさまに「予習」が必要なバランスになると，もはや難易度云々で片付けられるものではなく，単純に「事務的作業」です。ボス前にしっかり配置されているセーブポイントのお陰で緊張感も全くありません。ifのように全滅＝やり直しではなかったら，もう少しおもしろくなっていたのかもしれません。

・戦闘。新しい要素の一つとしてco-opがありますが，悪魔の属性の違いを生かすためだけに後付されたもののように感じられました。爽快感もなくイマイチです。またアンノウンも結局最初のエンカウントの時にしか現れないので，上記のゲームバランスと相まって，緊張感が感じられませんでした。

・悪魔の種類。2Dということでまあまあ多くの種類が用意されているのですが，10年以上使い回しているものがほとんどなので，さすがにもういい加減飽きてきました。PS2の3Dの悪魔は逆に新鮮だったのですが。

・悪魔育成。今回の最大の売りだったようですが，全然楽しめませんでした。アトラスの用意した掲示板で自慢しあうだけではちょっと・・・。WiFi対戦なんかがあったら楽しめたかもしれません。

・グラフィック。イベント時の絵の数が少なすぎます。せっかくのダークな世界観が，しっかりと表現できていません。内容的に「DSでは絵にできない」ということもあったとは思いますが，もう少し工夫して欲しかったです。しかし何故か船移動の時だけ3DCGです。毎度同じ画像の使い回しですが。

COMMENT

世界樹の迷宮シリーズで作り上げたDS用フォーマットをベースに，メガテンを作ってみたという感じです。期待が大きかっただけにとても残念な内容でした。正直「真」の名を冠するに値しないと思います。ストーリーがストーリーだけに，「絶望感」というものが最大のポイントであったはずなのに，ゲーム自体に緊張感がないために，ただ単に作業的で冗長な点ばかりが印象に残りました。メガテンシリーズで初めて売りに出しました。もっと練り込んだ次回作に期待しています。