NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・ストーリー
不思議な事件に不思議な主人公、不思議なシステム。
雰囲気を理解するまではとまどうこともあるが、進むにつれてお話に没頭していく面白さ。
序盤から試行錯誤してピンチを逆転していく感覚は紛れも無く巧舟作品。

正解ルートを走るよりも、今は関係ないだろう場所に飛んで様子を探ると色々あって楽しい。
ゲームオーバーが確定してしまった時でも、正解へのヒントが聞けたりキャラの軽妙な会話が聞けるのが良い。


・魅力的なキャラクター
可愛い少女から不敵なおっさんまでキャラは皆個性的。
DSのやや荒いポリゴンながらも、キャラクターが各自特徴のある動きで見てて楽しい。
逆転裁判の奇妙なキャラたちを横から見たらこんな動きなんだろうな、と思った。
個人的に一番気に入ったのはリンジュウ刑事。
皆ネーミングに死（生）が関係してるのがニクい。


・心地良いサウンド
サウンドは逆転裁判１やビューティフルジョーを担当した杉森雅和さん。
仕掛けを解いてる時は制限時間の中で集中を乱さないBGM、ストーリー部分は場面に合った音楽が流れてとても良い。


・程好い難しさ
ピタゴラスイッチのように仕掛けを解いて進んでいくわけだが、どの仕掛けも悩めば解けるぐらいの難易度で丁度良かった。
失敗したら失敗したで何度でもペナルティ無しにやり直せるし、度々ヒントが出るのが優しくて好印象。

BAD/REQUEST

・機能関連
移動の演出や１度見た会話などはボタン押しっぱなしで飛ばせるが、（ゲームオーバーになってやり直しする時に）仕掛けるタイミングを待つのに時間を早送り出来れば良かった。
トリツク時にも全体が見渡せると良かった。


・クリアまでのプレイ時間がやや短い
お話をキレイに終わらせるためにはちょうど良かったが、もっとあの世界にひたっていたかった気もする。
ストーリーが長くなるということは仕掛けを解く時間も長くなるということで、この時間で良かったのかもしれない。

ゲームの性質的に２周目の要素が（少）ないため、１度クリアした後の再プレイは厳しい部分がある。
小説のように、また時間が経ってから読み直すとまた違う面白さがありそう。


・中盤の中だるみ
中盤にちょっとクドい仕掛けがいくつかあること。
ストーリー的に、誰かが死んでも『はいはい じゃあ４分前ね』みたいに盛り上がりを薄く感じるようになってしまい、お話に動きがあるまでちょっとダルくなる時があった。
これはコメディ的な要素にもなっていて必ずしも悪いわけではないのだけど…。


・パッケージが地味
クリアしてから改めて見るとこの絵面がある意味を持ってることがわかるが、未クリアの人から見ると少し地味な感じは否めない。

COMMENT

逆転裁判シリーズは逆転検事以外はクリア済み。
このゲームは分厚い文庫本の良作を読むかのように、中盤を越えてからの盛り上がりに止め時を失うぐらい面白かった。

中盤までは ちょっと微妙かも…？ とよぎる時があるかもしれないが、是非クリアまでやって判断してほしいと思う。


色々と難しいと思うが、続編じゃなくとも出来ればこの作風の新作を遊んでみたい。