NintendoDS mk2 :: ドラゴンクエストIX　星空の守り人レビュー

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ドラゴンクエストIX　星空の守り人レビュー

発売元	スクウェアエニックス（オフィシャルサイト）
発売日	2009/07/11
価格	5,980（税込）
レーティング	【Ａ】全年齢(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3
タイトル概要	ロールプレイング、ワイヤレスプレイ（2人?4人）、Wi-Fi対応

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
3pt	3pt	3pt	4pt	4pt	2pt	2pt

総合点
67pt

GOOD!

○全体的な完成度
やっぱり普通に面白い。
王道のストーリーや転職でのキャラクター育成など、安心して楽しめました。
ストーリー中は理不尽な難易度の壁にぶち当たることもありませんでしたし、
Wi-Fiや通信なしでも問題なく遊べました。

○キャラクターメイキング
思っていたよりも楽しかったです。
装備品で見た目が変わるのも含めていいシステムだと思いました。

○復活するタンスやつぼの中身、宝箱
1度探索しきった場所でも、気が向いたときに探してアイテムが出てきたりすると、
なんか嬉しい気分になります。
宝探し系の特技で感知してくれないのだけが残念ですが。

○やりこみ要素
クリア後からが本番……という感じ。
やろうと思えばいくらでもやりこめるゲームです。
たぶん、無理にコンプリートを目指さないのがストレスのない遊び方かと。
そのくらいのやりこみ要素です。

BAD/REQUEST

○セーブデータ1個
今までDQは家族とソフトを共有してプレイしていたので、これが結構響きました。
それに加え、クリア後のやりこみ要素満載ですが、「強くてニューゲーム」ができないので、
相対的にストーリーの比重が軽くなりすぎてちょっと拍子抜けしました。
セーブデータが複数作れたら、別のデータを使って最初からやり直し……ということもできますが、
やっぱり100時間プレイしたデータを消すのはちょっと勇気が要ります。

○通信、Wi-Fiの有無で満足度が変わる
プレイ開始が遅かったし居住地が田舎なので、通信は最初からあきらめていましたが、
Wi-Fiなしだと解禁されない要素（特にクリア後）が多すぎかな……と。
やりこみ要素はないよりあるにこしたことはないですが、比重が偏りすぎている気がします。
RPGである以上1周目のストーリーに重きを置いてほしいなあ、と思います。

○ストーリーと設定の疑問が目立つ
DQ3が好きですし、完全無個性仲間も育成の楽しさと相殺で個人的にはOKなのですが、
仲間（普通の人間）は、人間には見えないはずの乗りものなどにはどうやって乗りこんでいるのかとか、
主人公が理由あって反撃できない敵に対して、人間の仲間だったら別に問題ないんじゃ……とか、
ストーリーと設定がうまく噛み合っていないような気がして、
重箱の隅をつつくようなことばかり気になってしまいました。

○全体的に納得のいかないイベントが多い
「全然ストーリーが駄目！　肌に合わない！」というほどではないのですが、
ちょこちょこ納得いかないイベントなどが現れて、もうちょっと何とかならなかったのかな……と。
サンマロウイベントの後味の悪さと、何だか理不尽なクエスト依頼と、
ラスボスの動機付けはちょっとなあ……という感じでした。

○クエスト内容の理不尽さ
一部の理不尽なクエストが、よりによって上級職解禁クエストなどで結構大変でした。
「こんな理不尽な方法でメタルスライム倒すのと、魔法戦士って、なんの関係もないよね……」
とか思いながらやってました。
あまりに面倒で、普段使わないような特技を使わせようとしてるのかなあ。と邪推させるような、
あまり練られていないクエストが多すぎたような気もしました。

○バトルのテンポの悪さ
攻撃するキャラクターの立ち位置によっては、
いったん攻撃対象に近づく→立ち止まる→また動きだして攻撃
という感じで、「なんで立ち止まるの？」と疑問でした。
あと、敵の使う攻撃魔法は「○○たちは平均○○のダメージを受けた！」という演出なのに、
敵の使う補助魔法はひとりずつ「○○には効かなかった！　○○には?」という演出で、
攻撃魔法のようにまとめて表示させられなかったのかなあ。と思います。
また、攻撃することで回復する武器（奇跡の剣、MP吸収の杖など）は、
攻撃のとき同時にどれだけ回復したか緑色で数値が表示するのにもかかわらず、
わざわざもう一度キャラクターがアップになって「○○回復した」というのは、
戦闘のテンポを阻害していると思いました。
ストーリー中はお金が足りなくなりがちですが、戦闘に時間がかかるので、
結局武器防具の購入は後回しになってしまいました。

○シンボルエンカウント
それ自体はいいのですが、メニューを開いている間や宝箱を開けている間は静止していてほしいです。
ダメージ床回避の呪文（トラマナ）→ダメージ床でバトル→強制的に呪文が切れる→
もう1度トラマナ→呪文唱えている間に敵が接触→一歩も動かないままバトル
とかいうことが何回かあって「理不尽だー」と思いました。
私のやり方がダメなのかも知れませんが。

COMMENT

酷評されるほどひどいゲームではないとは思うのですが（そうでなければ100時間もできない！）、
面白いぶん粗が目につくのかな……？　という感じでした。
通信なしでもそれなりに遊べるのは嬉しい限りです。

ギャル妖精を嫌っている方も目についたので、どうかな……と思いながらプレイしたのですが、
特に後半はいろいろ気を遣ってくれたり励ましてくれたり、あれはあれで嫌いじゃないです。
それよりも歴代DQキャラクターの方が、製作スタッフが悪乗りしている気がして、
ちょっと悲しい気持ちになりました（特に某花嫁のひとり）。
おなじみの呪文、ギラ系デイン系パルプンテなどが削除されたのも、
不満というほどではないのですが、どうして？　という感じでした。
ただ、このへんは長所短所ということではなくて、
人によって気になる部分が違うということなんだろうなあと思いました。

特にクリア前までは夢中でプレイしたし、今後もちょくちょく電源は入れると思いますが、
DQ……というよりもRPGは、やっぱり本編のストーリーありきだと実感しました。
内容が面白かったのは間違いないんだけど、
手放しで賞賛するのはためらわれる、不思議なゲームです。