NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・ストーリーが秀逸。洗練されていて完成度が高く、その一方でユーザに考察の余地を残している。
・周回プレイ前提であるが、一周はそれほど長くなく、社会人でも1?3日で一周終わらせることができる。(クリアには最短2周、長いと6周以上必要)
・脱出ゲームというシステムとストーリーが見事にマッチしている。
・既読スキップがあるので、繰り返しによるストレスがかなり軽減されていて、未読の読み落としもない。
・脱出ゲームは難易度が低い割にスキップできず繰り返しを要求され、その点について多くのレビュアが×をつけているが、こうした要素そのものもストーリーに関係するため、読後感のよさで相殺できた。
・DSというハードの特徴を最大限に生かした脱出ゲーム＋ノベルゲームという形は十分にオリジナリティがあると思う。
・絵はきれいではあるが「萌え」系の部類でもなく、広い範囲のユーザに受け入れられる部類。

BAD/REQUEST

・とはいえ、脱出ゲームが単調すぎるのは事実。シナリオが違っても脱出イベントは基本的に全シナリオ共通なので、状況によっては違和感を感じることがある。ギミックが少し変わる、セリフが少し変わる、脱出ゲームでの行動それ自体がシナリオ分岐につながるなどしてほしかった。
・回想モードで脱出ゲームは必要ないからイベント画像回想がほしかった。
・極限状態におかれているわりには全員やたら冷静すぎて、大きな混乱が生じることがないのが残念だった。真相が明らかになれば仕方ないと思う部分もあるが、キャラの行動があまりに一貫しすぎていて、そういう意味での緊張感には欠けた。
・選択肢によっては2周目で真エンドにたどりついてしまうようだが、それだと話の半分も読まないうちに真相だけ分かってしまい興醒めだと思われる。できれば真エンドへの道は他のエンドを全て見るまで封印してほしかった。
・音楽は悪くもないが、それほど印象に残らなかった。

COMMENT

・不満点は「強いてあげるなら」というもので、ゲーム全体としては非常に満足。
・「ノベルゲーム＋脱出ゲーム」というコンセプトでは十分名作の部類に入る。
・次の作品にも期待したい。多分出たら黙って買う。