NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・硬派なゲームデザイン
昔のパソコンゲームを思い出させるような雰囲気に仕上がっています。

・序盤のストーリー展開
非常に緊迫感があり、思わずひきこまれました。

・初遭遇した敵のモザイク表示
これまた、緊迫感を高めるよい演出だと思います。

・じつは親切設計
セーブポイントがボス手前に必ず配置されていたり、
ザコ敵が通常攻撃を行ってくる確率が高いため
全体攻撃魔法や即死魔法をガンガン使われて事故死する、というケースが少ないです。
このあたりはうまく配慮されていると感じました。

BAD/REQUEST

・基本的に単調
シュバルツバースというひとつの3Dダンジョン内で
延々指示通りに動き続けるだけのお使いゲーです。
3DRPGであるうえに、お使いゲーという、単調さの二重地獄です。

・中盤以降のストーリー展開
序盤の面白さとはうってかわって、どんどん大味になっていきます。
先が読めるようになり、つまらなくなりました。

・一部のボスが異常に強い
中盤以降に出現するボスですが。
とくにウロボロス、ゼレーニン、ラスボスあたりになりますか。
ウロボロス、ゼレーニンについては致命的な状態異常攻撃を乱発してくるため、
よほど時間をかけて仲魔を強化しない限り、神に祈るような戦い方をせざるを得ません。
そしてラスボスですが、ひどいです。
攻撃が強烈すぎて主人公はほとんど防御一辺倒になります。
（主人公が死ぬと即ゲームオーバーになるので）
そして毎ターン味方全体のHP、状態異常を完全回復する魔法を使い続けることになります。
また、相手の無効属性、反射属性がコロコロ変わるため、万能属性の魔法で攻撃するしか事実上こちらの攻撃手段がありません。
ここまでしても、仲魔に何かひとつでも弱点属性があるか、もしくは運が悪いと勝てません。
レベルを９９まであげたところで、です。
ボス手前のセーブポイントから復帰して、何度も挑戦を繰り返す。
あるとき奇跡的に勝てた！これだけです。
作業なだけで、面白くもなんともありませんでした。

・ダンジョンのトラップが面倒なだけ
これも中盤以降になりますが、強制ワープ連発、はいるポイントを間違えると最初からやりなおし、なトラップや
暗闇で道がわからない中を壁にぶつかりながら進んでいくトラップなど、
徒労感を覚えるトラップが発生しはじめます。
おもしろくもなんともなく、苦行でしかありませんでした。

・BGMがひどい
不気味な男の歌声のようなBGMがほとんどです。
意味がわからなかったです。

COMMENT

序盤は楽しめました。
ストーリーもよく、ゲームバランスも程よかったです。
しかし中盤以降、BADの欄に書いた理由により、作業感だけが募っていきました。
とくにラスボスの理不尽さには本当にうんざりさせられました。
クリア後は、やっと解放された的な感想しか残らなかったです。

そもそもが懐古的な雰囲気の漂うゲームで、万人にはお勧めできません。
そして、そういったゲームが好きな方であっても、
中盤以降の作業感でクタクタになる可能性があります。
難ゲーではなく、作業ゲーなのです。

また、ゲームシステムそのものに目新しい点はまったくないです。

ただし、基本的には親切かつ丁寧に作られていて、
なかなかに熱中度は高いです。その点は評価できます。
レトロゲー好きで、作業が苦にならない方には一応おすすめです。