NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

待ちに待った真・メガテンの最新作。
このゲームをやらんがためにＤＳを購入したと言っても過言ではない。
臭い。金子一馬の臭い。それがものすごい。デモニカスーツの初見。かっこいいと思った人がいるだろうか。いやいるわけが無い（←偏見）。でもそれが良い。

シリーズを通して語られること。ロウ・カオス・ニュートラル。それも健在。メガデンはこういったものをプレーヤーに突きつけつつ、判断を問うゲーム。それは携帯機になってもいささかも損なわれていない。

悪魔会話もスタンスにより相手側の反応も変わる。いかに中庸を貫くか。それとも神の僕になるか悪魔に感化されるか。様々な選択肢がプレイヤーに揺らぎをもたらす。面白い。人類に終末が突きつけられている状況下というのが選択に重みを持たせる。
戦闘も緊張感が満載。バックアタックで即死。魅了で即死。スリープ床で寝てるうちにたこ殴り・・・とサバイバルな状況を要求してくる。

しかし、最もすばらしいのはそのストーリーだろう。オリジナリティの最高点はすべてここにある。人類に対する警告と突きつけられた滅び。それに対してどうあがくのか。それも東京という狭い地域ではなく今回は世界規模。
さらに「悪魔」と称される者たちが唯一神の台頭により貶められた古代の神々となれば宗教というものの裏を考えざるを得ない。その元神々を合体に使用する背徳感。これまでのメガテンがそうであったようにこの作品でも背徳という響きは健在である。ゲームを通して今を生きる我々に様々な問題を提起してくる。メガテンはそんなゲームである。

BAD/REQUEST

せっかく南極大陸を飲み込む広大な異空間が舞台なのだから３Ｄダンジョンだけではなくフィールド部分も織り交ぜて欲しかった。ダンジョンだけでは気分的に閉塞感があり異界といっても悪魔達が生息するそしてそれが広がっていく感覚を持たせるためにもダンジョンの外の世界もあって良かったと思える。

装備品も全てが現地調達というのはどうか。最新鋭の装備と物質合成装置があるのであれば技術でなんとかしてもらいたい。素材を集めに同じダンジョンを何度も潜るのは少々辛い。時間経過で装備品が増え、レア装備は素材を入れて等の工夫が欲しい。デモニカスーツもレベルが上がるアプリが増えるなどで形状の変化も欲しいところ。主人公だけのカスタムスーツなんてやりこみを喚起するし。まあ、どう転んでも金子デザインなのだろうが。
あとは剣合体。あって当然だと思っていたのだが今回は無し。最強剣がスタンスごとに割り当てられた剣では少し寂しい。

COMMENT

昔のゲームの匂いがします。マップの空きをいかに埋めていくか。死なないようにどこで区切りをつけて帰還するか。さすがに「石の中にいる」なんてことはないけれど、ダメージ床だらけのゾーンに落とし穴で落とされそこが未開拓だったりすると全滅の憂き目にあったりします。実にハードな作りになっています。このシリーズの特徴なので今更ではありますが。

ＤＳのゲームというのは手軽にできて内容も子供向けや脳トレのような学習向けが多いものかと思っていました。しかし、いくつかのゲームをプレイしてみると決してそれだけではないと確信できました。逆になぜこれだけのクオリティを持つゲームが据え置き型で出てくれないのかと残念でなりません。ＰＳ３だなんて言いませんＰＳ２で充分なのです。どっしり腰を落ち着けてやりたいのです。
もっとも、トイレでゲームが出来るのは新発見でしたけどね（笑）