NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・ドラクエらしさ、という安心
　ドラクエは７以来でしたので、見た目からして変わったなァと感じたのですが、プレイしている内に、ああこれはドラクエだと思いました。
　携帯機ということで危惧されていたグラフィックは、むしろ携帯機でよくここまでという温かみのある仕上がりですし、ストーリーはまごうことなきドラクエです。良くも悪くも変わっていません。
　ギャル妖精が発売前から話題になっていましたが、ドラクエこそ「なんちゃって」和製ファンタジーの最たるものだと思ってますので、全く気になりませんでした。

・転職とスキルシステム
　ダーマ神殿での転職とスキルシステムは、ドラクエ３の職業システムとはじめて比肩し得る育成システムだと思います。
　転職すると呪文を引き継げないという点が、簡単に最強キャラを作ることが出来ず、結果ＰＴプレイに深みを与えらているのではないでしょうか。

・キャラメイクと着替え
　キャラメイクは、パーツの種類こそ少ないですが、愛着のわくものですし、
（ただし、名前とパーツは永遠に変更できませんので注意を。また、主人公はクリア後でもＰＴから外せません）
　装備品がグラフィックに反映されるのも、見た目に楽しいものです。

ただし、これらは全てクリアするまでの感想です

BAD/REQUEST

・ただただストレスしかたまらない「やりこみ」
　スタッフロールまでは本当に気持ち良く遊んでいたのですが、クリア後にいわゆるオマケ要素をはじめたところ、あっと言う間に心が折れました。
　
　（ある程度の効率化は可能なものの）基本的には、運と時間が必要なだけの単純作業の繰り返しがこのゲームの「クエスト」であり、山のような数が用意されています。
　一定レベル以上の装備品は「錬金」でしか手に入りませんが、この素材集めに膨大な手間と時間がかかります。まるでネットゲームです。
　おそらく、これらを全て遊び尽くそうとすれば、クリアまでにかかる時間の10倍以上は確実に費やすことになると思います。まさに「クリア後からが本番」

　ネット上でのネガティブな前評判こそ（わたしには）全くあてはまりませんでしたが、残念ながら、これらの作業に楽しみを見出すことは全く出来ませんでした。
　「頭つかえば早く終わる」とか「これくらいなら我慢できる」とか、ゲームってそういうものじゃないですよね。すくなくとも私は「楽しい」からゲームをするんです。そしてわたしは楽しめませんでした。

COMMENT

　クリアしたらおしまい、と割り切れる人には、オススメできます。クリア時間は２０?３０時間、のんびりプレイして４０時間くらいになると思います。
　絶対にＴＶで遊びたいとか、ギャル妖精見るだけでイライラするという人以外は、「いつものドラクエ」として楽しめるのではないでしょうか。

　ただ、個人的に残念だったのは、
国民的ＲＰＧの代名詞であるドラクエが、少なくとも一部分については、もはや万人向けのゲームではなくなっていたことです。
　私が今年遊んだＲＰＧ４本にも、全て「クエスト」（に該当するもの）はありました。そして、それらはプレイ中の息抜きや、クリア後の「やりこみ」として楽しめたものが大半でした。
　しかし、ドラクエ９のクエストは、本当に「おもしろくない」この一言に尽きます。何故ここまでつまらない、くだらない、やるきのおきない物ばかりを詰めこめたのか、疑問すらわきます。

　もちろん、クエストに触れなくてもクリアはできますので、「つまらないならやらなければいい」ですから、わたしはドラクエ９そのものをやめました。（もちろん長く遊ぶつもりでしたし、「ドラクエ」のブランドを信頼はしていましたが）
　ただ、あのドラクエがこういう「やりこませ」ゲームな方向に進み、何よりその作りが極めて粗雑であり、プレイできるユーザーを選別してしまっている点には、少なからずショックを受けました。
もし、こういう方向性のドラクエが世に求められており、次作でも変わらないのであれば、わたしはもはや古いドラクエファンということになり、寂しいことですが卒業しなくてはいけないのでしょう。