NintendoDS mk2 :: 無限航路レビュー

ジャンルメニュー：

無限航路レビュー

発売元	セガ（オフィシャルサイト）
発売日	2009/06/11
価格	5,500（税込）
レーティング	【Ｂ】12歳以上(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3
タイトル概要	RPG、プレイ人数：1人?2人

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
4pt	2pt	3pt	3pt	2pt	3pt	2pt

総合点
56pt

GOOD!

・宇宙を自分のやりたいように駆ける

自分だけのチームを作って、敵にぶつかっていく。
仲間の成長や、自らの選択肢によって展開が変わる、
宇宙空間を舞台にし、それを生かしたRPG。

・選択肢

仲間や入手できるアイテム、艦船などが、選択肢により大きく変化。
二周目三周目、特別なモードでの追加要素あり。

・やりこみ

旗艦の強化や、連戦などでの名声値稼ぎで、プレイの幅が広がる。
時間はかかるが、自分のやりたいようなプレイスタイルが作り出せる。
また、キャラクターの成長具合も、参加配置によって変動する。
プレイヤーの行動一つ一つが今後に反映されていく。

・戦艦内装・兵装

最終的に全ての武装や内装（装備と考える）購入状態になれば、
それだけ幅広い選択肢により、艦船をカスタマイズできる。
それを考えるだけでも面白く、時間が結構経つ。

・演出
演出面や緊張感はかなり良くできている。
一枚のカットインを多くいれており、力の入れ具合わかる。
また、二周目でようやくわかる演出もある。

BAD/REQUEST

・シミュレーションを想定するとガックリする

宇宙、しかも戦艦ゲームという点で、有名SFシミュレーションなどを想定すると
そのゲーム性の違いにやや調子を狂わされる。あくまでRPG。

１
戦闘はじっくり考えるのではなく、素早い判断が要求されるリアルタイム制。
その分RPGとしては一回の戦闘がサックリ素早く終わるが
RPGの雑魚戦闘に耐えられない体だと、作業感が溜まる。

２
重要な艦船のステータスがマスクされている。
また、これはなんの数値なんだろう、という数値が結構出てくる。

３
初期中盤では、戦艦同士の打ち合いになるのだが、
最終的には、大鑑巨砲主義なゲームにはならない。
ストーリーとしては大型戦艦を主軸にしていくが、
いざ最終的な戦闘となると、いわゆる艦載機が能力的に非常に優位に立つことになる。

・会話のバリエーション、漢字の少なさ、キャラの空気感

容量のせいであると思われるが、「事故」が「じこ」とひらがなで表記された時には
何故だ？と思うしかなかった。
当然漢字で表記されていると思っている言葉が何故だかひらがなだったりするため
少し読みにくい。
また、仲間と会話をしようとすると、同じキャラとの同じ会話が繰り返されるのみだったり
ともかくメインキャラ以外との会話が少なすぎる。
しかし、恐らく多すぎても鬱陶しい、キャラが多すぎるのも問題である。
そのせいで、キャラも戦闘中にしか喋らないし、誰だか判別するのも大変。

・多数の選択肢、だが最期は一本道

個人感想だが、プレイするたびにマルチエンディングを採用して欲しくかったと思ってしまう。
それさえあればという悔しさがつのる。
これも容量制限ゆえか・・・。

・進行不能バグ有、回避可能、事前チェック必須

攻略サイトの利用などはあまり薦めたくないのだが、
これがある以上は利用を促さざるを得ない。制作側の大失態である。
自分はそこでうっかりセーブしてしまい、8時間ほど吹き飛んだ。

・グラフィックのレベルの低さ

スーファミ以上だが64プレステ以下、というまさにDSポリゴン仕様。
プレイ中は全く気にならないが、うっかりよーく見てしまうと出来が良くない。
ちゃんとしっかり表示されている戦艦もちゃんとあるのに、
正直目も当てられないデザイン＋グラフィックの戦艦もある。
戦闘の破壊時と、攻撃時のグラフィックがかなり適当である。

・対戦に配慮された作りではない
特に対戦がやりたい、と思うような仕様でもなく、
いざやろうとすると、結局強い戦艦を持ってるところが勝つわけで、
別段面白くない。
駆け引きといってもたかが知れている。

COMMENT

RPGとしてや、世界観、システムとしては、DSの中でもかなり良い部類に入っている。
主題歌やストーリーの展開なども、一見の価値はあると思われる。
人によっては、「どこかで見たよ」が噴出する可能性もあるが。
個人的には何周も回り、新たな発見や楽しみも見出せている。

が、プレイするたびに不満点も出る。
ここを改善すればかなり良くなるだろうに…という感想が多く出るゲームでもあった。
作りこんだが故の、ほころびも出ている。

アニメ・モード・対戦なんかを削れば
せめて漢字ぐらいはまともに表記されたのではないのか。
マルチエンディングぐらいにはできたんではないだろうか。

現状DSROMの限界に挑戦しただけはある出来だが、限界故の不満点も出てしまう、
良い面も多数ある反面、非常に惜しいという印象である。

次回作があるのならば、もっと容量の大きいROMカードを使うか
あるいはPSP、据え置きでの制作を強く要望したい作品。

本当の意味で完成した無限航路が見たかった。見たかったです、SEGAさん…。
アニメとかじゃなくてね？