NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

個人的に神ゲー。
このゲームはゲームとしては荒削り、というか練られきってない。
その為、細かいところで荒が目立つだろうし、
減点法で点数をつけると平均点以下をつける事になるかもしれない。

だけど、宇宙は広いんだから、細かい事を気にしてても仕方が無い。
浪漫さえあればいい。

・シナリオ
正直、舞台が宇宙じゃなければ結構ありきたりなシナリオ。
世界観もゲームとして見るなら、意外なほど小さくまとまっている。
だけど宇宙が舞台だから、オリジナリティと浪漫溢れる、
広大で深遠な世界を舞台にした冒険活劇に見える不思議。

・戦闘
このシステムで勇者対モンスターの戦闘だったら非常に退屈。
だけど艦隊戦だからたまらない。主砲撃ち合って艦載機発進させて、
お互い旗艦一隻だけになったら、突進しての白兵戦。
勝っても負けても浪漫最高潮。
バランスが悪かったり、演出がしょぼかったりするのは、宇宙にはありがちなこと。

・戦艦のカスタマイズ
このゲームの華。
まず戦艦の名前を決めるのに10分悩み、兵装、内装を浪漫に従い決める。
戦艦の居住性を高め、クルーの疲労度が目に見えて上がりにくくなった時、
劇的ビフォーアフターの音楽が脳内で流れたら勝ち。
途中で予算が足りなくなって、海賊相手にカツアゲ行為をするのは宇宙では常識。

そしてクルーの選択。ストーリー前半は人材不足な事も手伝い、
どんなに能力が低いキャラクターがクルーになっても、とてもとても嬉しい。
人材が増えてきて、クルーが余ってくるようになったら、
今度は己の浪漫に従い、好きなキャラを好きな役職に就ける。
オペレーターやコック長に女性を就けるのは浪漫的に必須。
パイロットにも紅一点が居なければ浪漫が満たされない。

ちょっと客観的に見れば、歪な形の弁当箱にテトリスブロックを埋めていくだけの
作業の筈なのだが、いつの間にやら2時間経過していたりする。怖い。

・システム
戦艦は買ってみないとスペックが殆ど分からないという漢仕様。
星間移動は、線と点で表現されたチャートを、
タッチペンでポチポチとクリックするだけの親切設計。
時折発見できる特殊天体が浪漫を大いにくすぐる。
ヘルプ機能は情報量が膨大すぎるため、システムを理解する為に、
筆記用具を用意させる心配りもオールドゲーマー泣かせだ。

…でもまあ、宇宙って不便なところだと思うよ。宇宙飛行士とか見てると。

BAD/REQUEST

無し。
強いて言うなら、浪漫が無ければ上記の長所が全て短所になる。

既存のRPGのシステムを、スペースオペラ風に味付けしただけ。
ゲームとして見れば、ちょっとUI周りが不便だったり、グラフィックが見づらかったり、
バランスが悪かったり、作業感が強かったり、自由度が低かったり、
理不尽な難しさを感じたり、無駄が多かったりするRPG。

COMMENT

宇宙とか、スペースオペラとか聞いただけでワクワクする人にはお勧め。
ちょっと変わったPRGをやってみたいと思った人にもややお勧め。
少年の成長劇なんかが好きな人にも、薦めれるかもしれません。

逆に、細かいところまでしっかり作ってないゲームにいらいらする人、
宇宙にロマンを感じない人、スペースオペラに科学的、軍事的ツッコミをしないと
気が済まない人とかには、薦めにくいゲームです。

個人的には、寝食を忘れて16時間ぶっ通しでゲームをしたのは久々ですし、
それをさせてくれたこのゲームを、神ゲー認定してます。