NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・ストーリーの設定
場所に残る残留思念や、出会った人の思念を読み取っていく異能力者が主人公、という設定は「サイコメトラーEIJI」や筒井康隆氏の七瀬三部作が好きな人にはたまらないかと。設定だけ見れば充分合格点を与えられるが、それ故に欠点の部分が気になるわけだが。

BAD/REQUEST

・ストーリーについて
良い所で語った「人の思念を読み取る」という設定だが、こうした設定上仕方がないとはいえ怒り・恨み・悲しみ・憎しみなどの感情を直接に読み取らされるのはプレイヤーの精神衛生上よろしくないものがあった。
話自体も全体的に暗めであり、続けてプレイするとなるとこちらの精神が容赦なく疲弊させられていくのは心底辛い。
・快適さ
「本当にこれは２００８年のゲームか？」と言いたくなる位に、システム周りの悪さや説明の不親切さ加減は見過ごせないものであった。
まずはシステム周りについて。バックログはともかくスキップ機能やメッセージスピードの変更やオートモードもないため読み進めていくのがきつかったし、セーブ・ロードがマップ画面でしかできないことが説明書に書かれていないのは問題だと思った。
こうしたテキスト系のアドベンチャーならその辺りの快適さを重視することが問題だろうに。
またワームの捕獲、タームの合成、サイレントとの戦いなどの重要なシーンの前に操作説明一つされず、プレイヤーは置き去りにされたままそのシーンに挑まねばならないことは不親切の極みである。こうした新しいシステムを搭載するのなら一にも二にも操作方法を説明しておかねばダメだろうに…
もし運悪く説明書無しで買ってしまったら「詰み」になる危険性も高く、攻略本（攻略サイトはこうした新システムの攻略法を説明するのは不向きな性質のため尚更）無しでは進む事もままならないだろう。

COMMENT

現在では運が良ければ中古で５００?１０００円程度で購入できるが、システム周りの悪さや不親切さ、ストーリー全体に漂う負の感情などの部分に不満を感じる人にはオススメしにくいのが正直な感想である（キャラクターや世界観が気に入ったのならばその限りではないと思うが）。
しかしこの作品があったからこそ、後の作品でのシステム面の改善があったと考えると決して悪い事ばかりではないと思いたいが。