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GOOD!

　ドラゴンボールファンなら、是非プレイしてほしい一作。

　まず音楽がとてもドラゴンボールらしいです。
ちゃんと原作で使われている音楽のアレンジや、ドラゴンボール風中華MUSIC等、
昔からドラゴンボールをやっている人間にしか楽しめないアソビもあります。
戦闘終了時の勝利音楽だけがとても浮いています。（笑）

　次に戦闘演出ですが、画面が綺麗であることもさながら、必殺技の殆どに専用カットインがあり、
またイベントでマントを脱いだピッコロや、服が破けたゴクウなど、全て別々にちゃんと戦闘グラフィックが全て用意されていて、
作りこみが半端じゃないです。また必殺技も作品中のどこかで見たことのある技が入っており、
ゴクウのよ?い、どん！のコンボなどもしっかり再現されていて、
漫画を読んだことのある人ほど、感情移入どころか感動の嵐です。
ＳＦＣの格ゲーであった謎な技などもなく、ファンであればあるほど、
技の一つ一つが嬉しくて、ハマるんじゃないかと思われます。
また他の方が言っているようにアクティブガードというシステムのおかげで攻撃されるときにも妙な緊張感があり、
それもプラスに転じています。
盲目や凍結等の状態異常にかかっているキャラはガードできないとか、
装備アクセサリーによってはアクティブガード時のみ回避率がアップするとか、とても繊細に作られていますね。

　今回ＲＰＧということですが、ゲームバランスがとても秀逸で、
明らかに子供向けとしか見えないセーブポイントの大量配置（大体画面１つか２つ進むとある）や、
ＬＶアップでＨＰとＫＩ（ＭＰのようなもの）が全回復する等、
難易度を下げるというよりは、とにかく派手に遊んでほしいという心意気を感じます。
何より回復する技はゴハンくらいしか持っておらず、基本回復するにはアイテムしかないので、
これはとてもいい判断だと思います。
ハードなゲームを求める方にはちょっと物足りないかもしれないですが。（苦笑）
ただおかげで一つ一つの戦闘がとてもテンポよく進むので、
ＬＶ上げが苦じゃなかったゲームは久々だと思います。
とりあえずドラゴンボールでＲＰＧを作ろうなんて、ヌルい考えで作られてないことがよくわかり、
ここの開発チームが今までにどんなゲームを作ってきたのか、
調べたくなるほど秀逸の出来です。

　肝心のシナリオですが、当然ベースがあるので、そのとおりに進みます。
が、見たことないシナリオは劇場版とかですかね？基本のＴＶアニメと漫画だけでは、
見たことのないストーリーが多数挿入されていて、オリジナルなのかもしれません。
クリリンや天津飯、ヤムチャとかがこの頃はこうしていたんだなぁと感慨にふけります。
オリジナル？だとしても、特にキャラの喋りが変になることもなく、
出てくる登場人物もドラゴンボール臭く、見ていて楽しかったです。
時々、一気に一枚絵＋声だけとかで時間が一気に経過する（天下一武道会とか）ことがあるのですが、
最初は寂しく思ったものの、むしろここを細かくさせないことで、
いつか間が経ってからまたプレイしたいと思えるかな？と、今では思っています。
ただ亀ハウスのベッドとか調べた際に「フマジメな本がある」と書いていたけれど、
通常会話は原作無修正？のため普通にエッチという単語が入ってあるので、
わざわざフマジメという単語を使う必要があったのかどうかが気になります。

BAD/REQUEST

　会話シーンで、びっくりマークや笑顔マークなどが表示されるのですが、
この最中は会話が表示されない、進まないため、テンポの悪さが酷いです。
中には複数回表示されることもあり、いいから進んでよ！とボタンを連打していたりします。

　次にアイテムのネーミングセンスが気になりました。
仙豆をベースにしているからなのか、小豆、大豆や中豆は酷いです。
豆改とかセンスに乏しいもいいところです。遺伝子組み換え食品ですかね。（笑）
また状態異常を回復するアイテムの名称が普通にフリーズリカバーとか直接英語表記なので、
むしろここらは毒消しとか、素直な名前を持ってきてほしかったです。
気になる人は、結構こういうポイントで興ざめしそうですね。

　次にGOODで書いた秀逸なバランスですが、両立が難しいというのは分かっているものの、
基本凄いやつらのはずが、ザコ戦でも単発の攻撃力だけを見ると圧倒的に負けていたりします。
こちらが通常攻撃で１００与えるのに対して、ガードしなければ１２０?１４０くらい食らったりします。
ちょっと寂しいですね。

　次にスパーキングコンボ（複数人の必殺技が組み合わされるコンボ）に関してですが、
殆どが演出だけで、わざわざ怒りゲージMAXで出すだけのプラスがないのが残念でした。
基本コンボ技を数人で出す技だと追加攻撃が入るので威力が上がるのですが、
特定の技同士のコンボだと追加攻撃が無いものもあったりするので、
見た目にも乏しく、もう少しなんとかしてほしかったなという想いです。
せっかく特定の必殺技のみの組み合わせとかがあるのだから、
次回作があればもっと演出をはっちゃけてほしいところですね。

　最後に私感ですが、ヤムチャが強すぎますね。
この作品の戦闘システムでは通常攻撃のＨＩＴ判定が１発ごとに判別されるため、
キャラによって通常攻撃やコンボ技の攻撃回数が違ったりするのですが、
たとえば通常攻撃６発を出す場合、そのうち４発しかあたらないとかザラなんですが、
ヤムチャには数ターン攻撃が必ずあたるようになるという特殊スキルがあり、
それのおかげで全体的に総ダメージが伸びやすい上に、
狼牙風風拳と新狼牙風風拳が尋常ならざる威力になり、気が付けばメインキャラになっています。
いや、大好きだからいいんですが、友人にヤムチャ最強説を話したら、
「それってその作品の最大のバグじゃね？」と言われた時に、爆笑してしまいました。

COMMENT

　ＦＣのアクション第一作目から、さまざまなドラゴンボール作品をプレイしてきましたが、
間違いなく５本の指に入る傑作です。作り手にキャラ愛や作品愛が溢れており、
興味がある程度の人でも楽しめ、好きな人ならもっと楽しめ、
数多のドラゴンボールゲームに閉口してる人でも楽しめるんじゃないかなと思える作品です。
これがＤＳで出たことにより、もっとキャラゲーという分野自体が見直されれば、
凄く嬉しいなと思います。間違いなく名作です。
お父さんお母さんがもし子供さんにドラゴンボールのゲームを勧めるなら、
是非勧めてあげてください。

　まだまだ書き足りない感で一杯ですが、そこから先は皆さんが直に触れてみていただけたらなと思います。
次回作はフリーザ終了くらいまでですかね？期待しています。
前後色々思い出しながら書いてるので、変なところがあったらすみません。
何にしても、この作品を作ってくれた方々、本当にありがとうございました。

　…ところで難易度が簡単だと１ポイントってのは１００ｐｔ計算の減算になるんですかね？
できれば難易度の項目に子供向け、大人向けと作った上で簡単としてポイントが高いのか低いのか、
難しいとしてポイントが高いのか低いのか、セッティングしたいのですが。
本作では無理しない限り難易度が低いので、１ポイント→簡単にしていますが、
個人的には５ポイント→簡単が正当な評価です。
子供向けという意味でも簡単で、派手に遊んでほしい！という意味でも簡単です。
すばらしい難易度設定でした。