NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

この時代に、あえてヘビーユーザーでも楽しめる2DRPGを作ろうと思ったことは、すごいと思います。制作事情をかんがみると、『世界樹の迷宮』を2DRPGの世界観で再現しようとしたのだろう、というのは容易に想像がつきますが、ダンジョンRPGに敷居を感じてしまう人にとっても、今作はとっつきやすいのではないかと思います。

倍速戦闘というのもよかったです。ややもするとダレがちな戦闘を、さくさくこなせるのは、メリットだと思います。

BAD/REQUEST

フロワロが最大の問題です。あの障害物によってプレイヤーが感じるのは、緊張感ではなく、ストレスにすぎません。

ダンジョンがドラゴンだらけというのも、ストレスでした。２・３匹倒しては、宿屋に戻り……のループで、終盤はヤケクソのようにドラゴンがひしめいていて、単純作業に飽きていたのが正直なところです。

それから、なぜ最近のDSのストーリーは、こういったライトノベルの出来損ないのような話が多いのでしょう。
今作も例外ではありませんでした。
最初から一介の冒険者であるならともかく、世界にその名をとどろかせるようなプレイヤーたちが、世界協定にまで参加しておいて、その後で「好きなように冒険すればいい」と放り出されるような無責任な展開では、どうしようもありません。その後の展開も、スッキリするようなものではなく、ひたすら暗い。

あと、クエストにもう少し作り込みがあってもよかったのではないでしょうか。
苦労の割に見返りが少なく、このあたりの指摘は世界樹のときからありましたが、意図的にこのような形にしているのだとすれば、個人的にその意図を汲む気にはなれないです。

要するに、マゾゲーでした。

COMMENT

不思議のダンジョンシリーズのように、過去の遺物であったローグライクRPGが今受け入れられているような形では、これでは受け入れられないのではないかと思います。

理由として、爽快感が序盤にしかないということ。RPGの核ともいえるストーリーにおもしろさが欠けることなど。

それをぜんぶ差し引いても、RPGとしてのおもしろさがあることはすごいと思いますが、プレイヤーを突き放しすぎて、どうしても辛口の評価にならざるを得ませんでした。