NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

【基本を網羅したゲームモードと手強いライバル達】
原作の展開をなぞるストーリーモード。
異なる思考ルーチン(得意戦術)のキャラクター達と戦えるＶＳモード。
３手詰めから１１手詰めまで全１００問の詰め将棋が遊べる修行モード。
ミニゲームとして遊べるはさみ将棋モード。
将棋の基本ルールを解説する将棋教室。
漫画の棋譜を鑑賞できる名局鑑賞
(ハチワンダイバーの棋譜監修はプロ棋士が行っているので確かな内容です)
将棋ゲームとしての要素を手広くきっちり抑えているのは好印象。
評価したいのはストーリーモードの仕様で
ここでは主人公が原作で打った棋譜を途中から打ち始めることになります。
人が打った局面を途中から引き継いで戦うのは斬新なアイディア。
自分が普段打つ時とは違う戦形、局面を味わえ
さらに前述の名局鑑賞とのシナジー効果で
「自分がこう打った局面は原作ではこう展開したのか」と楽しむことが出来ます。
CPUは難易度ノーマルでもかなり手強く(私の棋力は「子供時代、クラスでは強かった方」程度です)
負けては挑み、負けては挑みとかなり熱中してしまいました。

BAD/REQUEST

【原作準拠のストーリーモード】
原作の漫画が完結していないこともあり「俺たちの戦いはこれからだ」的に終わります。
またストレートに勝ち進むだけの棋力があれば短く感じてしまう程度のボリューム。
(私は負けてはリトライしてたので短くは感じませんでした)
ストーリーモードの内容(原作の棋譜を引き継いで対局)はチャレンジモードか何かに回し
ゲームオリジナルストーリーを採用した方が良かったかもしれません。

【最初から解放されていない積み将棋モード】
積み将棋を遊ぶにはストーリーモードの隠しキャラを倒す必要があります。
この仕様はかなり不満。詰め将棋は将棋の練習に最適なので最初から
ストーリーで負ける→詰め将棋で気分転換と実力アップを行う→再度挑戦という
サイクルで遊べるように配慮して欲しかった。

【正直微妙なダイブシイテム】
単なる将棋ゲームで終わらせず、プラスアルフルァを加えようとする試みは評価したいのですが
機能的にはかなり微妙です。考量時間を削って出される答えは私程度でも導き出せる内容なうえ
「次の一手」だけがただ表示されます。
将棋は「こう打ってこう打たれた後でこう打つ」という連続した流れの中にあるゲーム。
導き出された手が正解でも続けてその手を意味あるものに繋げていくことが出来なければ無意味で
このダイブシステムを利用するような初心者の方では
「言われた通りに打ったけど次どうすればいいのか分からない」となってしまいます。
インチキっぽいですが「自分が次ここに打ったら相手がどこに打つか表示する」
ぐらいはやっても良かったかもしれません。

COMMENT

【将棋を覚えたい、強くなりたい人にはオススメの一本】
初心者から中級者になれるゲーム。
将棋で強くなるには人と打つ、本で勉強するなどの方法がありますが
どれもいきなりは取っつきにくいもの。
そうした敷居を下げ最低限の実力を身につけるのには最適な作品だと思います。
原作の魅力を楽しむという点では微妙な作品ですが将棋を覚えることは
より深くハチワンダイバーの世界を楽しむことに繋がるので
そういう意味では原作の漫画ファンにもオオスメ。将棋は楽しいですよ。