NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

強いて挙げるとすると、１プレイが１時間半?２時間程度で終わるので、手軽にクリアできるゲームを探している人や、ＤＳのソフトにしては珍しく主人公以外がフルボイスなので、声優ファンの人には「話の種」として勧められると言う所か。

BAD/REQUEST

・快適さ
ゲーム自体が短いわりに不出来なシステムが足を引っ張り、この部分は辛口に評価せざるをえない。
まずはこの手のゲームに必須と言えるスキップ機能だが、メニューをタッチしてスキップボタンを押さねばスキップされず、また場面が切り替わる（ＣＧが出たり、他のキャラが登場する事も含めて全ての場面切り替えで）ごとにスキップが止まってまた同じ流れでスキップボタンを押し直さねばならない、という昔のギャルゲーでもありえないような拙劣なものだったことが一番問題だった（ただでさえ周回を前提にした共通パートの多さと、同じイベントシーンが何度も何度も出てくることも含めて一周目からでもスキップボタンは多用せざるをえないのに）。
またサイコロの出目で進めるマスが決まる、というシステムだが、サイコロの出目自体が目押しできず（話が進むとサイコロの出目に納得がいかなかったら振り直すことも出来るが、タイミングよくボタンを押さないと振り直し出来ない）、目当てのマスに止まれないのもストレスのもとである。
そしてセーブも特定の地点でしか出来ない（プロローグ後すぐ、中盤の分岐、後半の個別ルート前、そしてエンディング後の４回のみ）というのも、地味に腹立たしいものであった。今時のアドベンチャーゲームならどのシーンでもセーブ可能であることが常識だろうに…
・オリジナリティ
時間軸のマップをサイコロの出目で進んでいくというシステムも、実は１０年ほど前にＰＳの某ゲームでも実装されていたが、そのゲームに比べても遥かに出来も劣り（目押しが出来ず思い通りに止まれない時点でストレスでは上）、売りにしてるはずの「お尻ペンペン」システムも場合によってはすることすらなく（実際このイベントが起きなくてもクリアは出来ます）、看板倒れに近かったりする点でオリジナリティは低めに見ざるをえない。
・ストーリー
導入部では「魔界と人間界がつながる危険性がある」などとそれなりにシリアスな部分があっても、基本的に魔界は最後の場面でのみ登場するだけで影が薄かったり、基本女の子たちとダラダラと日常を過ごすその最後の場面で唐突に話が進んでそのままエンディングにもつれ込むと言う、昔のギャルゲー・エロゲーにありがちな薄いシナリオにはただ失笑するしかなかった。

COMMENT

製作者側のやりたかった事は空回りし、ＤＳというハードの特色や繰り返しプレイを前提とするゲームシステムに求められるような快適さはないため、余程命知らずなプレイヤー以外にはオススメできない、というのが正直な感想である。
中古で買うにしても肝心のソフト自体を殆ど見かけず、中古価格が安くなるのを待つということは期待しにくいため、もし見かけた時はコストパフォーマンスに見合うかどうかを検討した上で購入した方がいいだろう。