NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

まず主人公が前向きな気持ちの良い性格で、絶望的な状況でもめげず折れず打破していく姿が爽快です。
昨今の「悩む主人公」に食傷気味な方には特にオススメです。

シナリオそのものは王道展開ですが、登場人物の魅力がそれに色を添え、決して飽きることはありませんでした。敵の行動原理にも一定の説明を与えることによって、ただの勧善懲悪な展開を回避している点も、先を気にさせる引きになっていました。

幻想水滸伝シリーズに共通する「仲間を集める楽しさ」も健在です。今作は戦闘で使えるキャラクターが多いので、より集めがいがあると言えるかもしれません。それに加え、後の「依頼」などで多くの仲間のエピソードが用意されており、ともすれば数あわせになりがちな構造を上手く克服しています。

交易システムは最終的には「作業」になってしまいますが、一度稼げる組み合わせを見つけてしまえば短時間で大儲けできるので、多くの戦闘要員の装備を揃える為の楽しい作業だと思えば苦になりませんでした。

BAD/REQUEST

移動手段が基本的に徒歩なのですが、若干エンカウント率が高い、エンカウント制御系の術やアイテムが無い、何度も通ることになる本拠地の入り口から本丸までが遠い、などの要素で若干不便に感じました。
本拠地の問題は過去作でもありましたが、今作ではテレポートにあたるものが無いので、余計に遠く感じたのかもしれません。
また、依頼などで自動的に他マップに派遣されたイベント後、毎度雑魚敵に足止めされながら徒歩で帰るのはとても哀しいものがあります。

買い物時に装備中のものと購入対象との差が確認できないのも面倒でした。

戦闘に関しては、レベル差による経験値取得の補正が強いので、２?３度戦えばすぐそのフィールドの適正レベルに達するのですが、その状態でも雑魚ボスともに弱いので歯ごたえがありません。

COMMENT

とても楽しくプレイできました。
幻想水滸伝シリーズは一通りプレイしていますが、若干のシステムの不備に目を瞑れば、後は上位に入る出来だと思います。
携帯機用だと侮る無かれ。

ただ、これからプレイされる方で、どうしても１度のプレイで仲間を全員集めたいという方は、数人に時間制限があったりタイミングがシビアだったりするので、事前に調べておいた方が良いかもしれません。本来ネタバレに繋がりかねない行為ですが、なにしろセーブが２つだけですので、気付いたときにはもう遅い、ということにならないためにも。