NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

　純粋なプレイ時間が「わからない」というのは、キャラクタメイキングの段階で十分に悩ませてくれたからです。一応、基本職・上級職と区分されていますが、実際には専門職・総合職と呼んだ方がいいような個性があり、つまり基本職が絶妙な程度で使えるものとなっています。
　また、呪文を好きなように変えられること。プレイ当初は「どうでもいい機能」と思っていたのですが、Ｗｉｚａｒｄｒｙ（主に外伝か？）相当呪文に置き換えてみると、一気にモチベーションが向上しました。このオリジナリティを捨てた「潔さ」がむしろ素敵に思えてきます。

BAD/REQUEST

　良い点の裏返しとして、職業間のバランスに対する種族間や性別差の個性はお座なり感を覚えます。また、顔グラフィックもＤＳとは言え誉められた代物とは言えないでしょう（実際のプレイでは、全て職業グラフィックで対応していますので、不便さは感じない要素ですが…）。
　また、Ｗｉｚａｒｄｒｙを多少以上理解していないと意味が判らないと思われるマニュアルの不親切さ（しかも重要な誤植あり）には閉口させられます。いくら「万人向けとは言えない」と考えるにしても、正直酷いと感じました（例として、基本職と中級・上級職の区分は明記して然るべきでしょう）。

COMMENT

　以前、同じ会社から「Ｗｉｚａｒｄｒｙ」を冠する作品が発売されていましたが、商標権の関係かそれを外したら、却って潔く「Ｗｉｚａｒｄｒｙ」らしくに仕上がってしまった感のする、何とも珍しい作品と言えるでしょう。
　現代受けするとか否かとかいう類の話は一切抜きにして、２００８年末までにＤＳで発売された「最もＷｉｚａｒｄｒｙテイストのある作品」と訊かれたら、この作品と言って良いだろうと思います。くどいかも知れませんが、「万人受け」はしない作品なので、点数だけで判断することなく購入の是非を決めるようにしてください。これは、そういうジャンルの作品です。