NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

○ストーリー
ストーリーの出来は、三作中では一番だと思います。
「ナゾを解くことでストーリーが進む」ということがこのシリーズのポイントだと思っているので、ストーリーそのものはわかりやすく後味がよければ十分だと考えていたのですが、今作では一ひねりされていてすごくよかったです。
今までにない切なさややりきれなさ、しかし救いのあるストーリーはお見事でした。
これまでのシリーズキャラクターが勢ぞろい、というのも三部作の締めにはいい演出だったのではないでしょうか。

○システム
ロードしたときにそれまでのあらすじが表示される、目的地が常に画面上に出ている、これまでのストーリーを確認できる……といった、前作までの親切さは相変わらずで安心してプレイできました。
また、今作ではナゾを解くときのメモ機能が、ペンの太さや色を使い分けられるようになるなど大幅に使いやすくなっていました。
それに加え、漢字にデフォルトで読み仮名を振ってあるのは、幅広い年齢のプレイヤーに配慮しているという感じで好印象です。
ミニゲームの絵本、ミニカー、オウムも、今までプレイしたことがない感じで楽しめました。

○グラフィックス、音楽、ボイス他
グラフィックや音楽は、相変わらず高いレベルで安定していると思いました。
メインキャラクターの声をあてているのは本職の声優さんではありませんでしたが、皆さんお上手で特に違和感は覚えませんでした。
おまけモードでムービー、一枚絵、ボイスの一部などを鑑賞できるのもよかったです。

○その他前作と比べて
前作では、間違い探しの多用やパズルの応用など、（言葉は悪いですが）ちょっとネタ切れなのかなあと感じるようなナゾも多かったのですが、今作では使い回しという印象もなくよかったです。
全体的に難易度が下がったので、頭の体操系のパズルが苦手な方にも楽しめると思います（このあたりは賛否両論かとは思いますが）。

BAD/REQUEST

○とあるキャラクター
そのキャラクター自体は面白く、声をあてている小倉優子さんのキャラクターと相まって強烈で個性的なのですが、登場シーンの行動はちょっと……と思いました。
エンディングでちらっとフォローはされていますが、そのシーンは削ってもよかったのではないかと感じました。
それと、別のキャラクターでかなり言葉遣いが荒いキャラクターがいますが、この世界観ではちょっと浮いていました。
もう少し台詞を考えてくれればよかったな、と思います。

COMMENT

※前作、前々作プレイ済みの人間の感想です

二作目でちょっと中だるみしたかな、という印象でしたので三作目の出来はどうなんだろうと思っていたのですが、三部作の締め、「最後の」という言葉にふさわしい内容でした。
三作の中での完成度は断トツで、個人的な印象では大きな穴がなくバランスのいい良作です（全項目で「非常に良い」をつけさせてもらいました）。
グラフィックや音楽等、前作のいいところはきちんと引き継いで、ストーリーやシステム面は一作目から順に改善をしていくといったようにユーザーのことをよく考えてくれていると感じました。
制作陣には拍手を贈りたいです。

難易度は三作中では一番低いと思うので、手ごたえのあるパズルを求めている方にはあまりお薦めはできません。
ゆっくりプレイしても20時間はかからないくらいですので、やりこみやボリュームある大作を求めている方にもいまいちかと思います。
これ一作でも十分な出来だとは思いますが、少しでもキャラクターや世界観に興味があるならば、一作目から順にやることをお薦めします。
（システム的に三作目が一番便利なので、その後に一作目をやると結構違和感があります）