NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

○技の仕様変更
技ごとに、威力のこうげき依存ととくこう依存が設定されたことによって、今まで冷遇されていたポケモンが救済された。他にも固有技やとくせいによって大方のポケモンが実践で使用可能なレベルに調整された。（カモネギ……）

○グラフィックの3D化
アドバンスシリーズから大きくグラフィックが進化した。いい意味でポケモンらしくない派手な演出も可能に。

○Wi-Fiの実装
前作では小学生などの一定の層以外には、通信の機会がほとんどなかったが、Wi-Fiによって手軽に通信を行うことができるようになった。特に通信進化するポケモンをソフトとハードを二つ買わずに手に入れられることは大きい。

○音楽
ポケモン本編は総じて音楽が良い。この作品では特に各道路の曲とデンガン山が秀逸。

○その他細やかな変更点
部屋の中でもBダッシュ可能、昼夜の復活など。

BAD/REQUEST

○テンポ・操作性の悪さ
このゲームの評価を著しく落としている最大の原因。とにかくすべてにおいて、もっさりしている。エンカウント率が高いにもかかわらず、戦闘が始まるまでにGBAシリーズの二倍は時間がかかる。クリスタルでさえアニメモーションがカットできたのに、今回でできなくなっているのはどう考えてもおかしい。なぜかタッチペン使用が前提なのか、キー操作のカーソルが初めから表示されない。またアイテムの整理も恐ろしく時間がかかる。HPゲージの減りが遅い。セーブも遅い。前作で改善されたはずの、波乗りの速度が遅くなっている。とにかく、すべての操作が遅い。何より意味不明なのが、メッセージ表示を手動で送ることができないこと。たまにエメラルドをやると、そのサクサクさに感動してしまう。ポケモンの本編でこの完成度は非常に残念だったので、厳しく評価して快適さは０点。

○二画面・タッチスクリーンの使い方
二画面・タッチ操作でボックス操作がサクサク快適に！　そう思っていた時期が俺にもありました。ボックス操作は、ほとんど前作から改良されていない。ポケッチも操作性は最悪。余っているボタンが多いのだから、ボタンで操作させてもらいたかった。戦闘画面でも、せっかく表示できる情報が増えたのに、前作から変化なし。天候を常に表示したり、相性メッセージを攻撃と同時に表示するなどいくらでもやりようはあったと思う。

○戦闘の仕様
具体的には、催眠とひるみ。眠ったそのターンに起きる可能性がある・ひるむのは攻撃技を出したターンのみ、の仕様にすればおおむねバランスはいいと思う。

○秘伝技
初代からだが、秘伝用にポケモンの枠を一匹潰すのはもったいない。なみのり・たきのぼりだけ優遇されているのもよく分からないので、すべての秘伝技を実践レベルに仕様変更してほしい。

○Wi-Fi
リアルタイムのランダム対戦が無いのは痛い。

COMMENT

各ポケモンのバランスの調整、奥が深いバトル、一本ですべてのポケモンを集めることができる……など、ここだけを見れば間違いなくシリーズ最高のポケモンだが、操作性の悪さがすべてをぶち壊している。これで操作性が、せめて前作並みなら……と何度プレイ中に思ったことだろう。やはり良いゲームとは、操作性が良いことが最低条件なのだと改めて思った。ポケモン十周年に合わせて無理やり発売を早めたという噂もあったが、日本を代表するゲームタイトルの一つとして、時間をかけてでも完成度をあげてほしかった。九月にマイナーチェンジのプラチナが発売予定だが、これらの操作性が少しでも改善されていることを願う。