NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

良い意味で「チープなシナリオ」だと感じました。
特別感動もしませんが、後腐れもありません。

幽霊が「モンスター」ではなく「死んだ人間」として扱われています。
これだけで、この他のホラーゲームとは一線の画していると思います。

ＤＳのホラーゲームらしく簡単にクリアでき、
その気になればやりこみ要素もあるというバランスの良い作りをしています。

実写とりこみのゲームですが、アイドルのＰＶにならず
あくまで「ゲームの一場面」として使用しておられ、違和感もありませんでした。

立体音響を上手く使っておられると感じました。
足音などの細かな臨場感に加え、
「後ろから声をかけられる」「全方向から悲鳴がする」など
期待通りの展開でしたが、思わず声を出して驚いてしまいました。
シリーズ初代から「音」を意識して作られていたようですので、
そこらへんは流石だな、と感心します。

タッチパネルでの操作を上手く取り込んでおられると感じました。
「まじない」や「探索」「危機回避」などを自ら行うことで
ゲームへの感情移入が出来た、と感じました。

これといったバグは見受けられませんでした。

BAD/REQUEST

内蔵ドバーッなスプラッタ画像はありませんが、
「気持ち悪い画像」は見せられると思います。
対象年齢１５歳以上はここから来るものかと。

ネットが普及した現在では多くの予備知識が身についてしまいます。
人によっては完全に「先の展開」が読めてしまうのではないでしょうか。
「グロ画像」「ビックリフラッシュ」を巡った人にも物足りないかと思われます。

「怖い」という「恐い」。
終始、ビビらせてきますので慣れてくると怖くなくなります。


立体音響による演出ですが、人によっては「うるさい」と感じかもしれません。

メッセージスピードが変えられません。
「やりなおし」が非常にダルいです。

ダッシュボタンがありません。
おそるおそる進む１週目はまだ良いのですが
２週目からは非常にダルくなります。

キャラクタの作りこみが大雑把だと感じました。
「語り手」「友達Ａ」などの単なる記号におさまっています。
「初代」や「夕闇」の、生き生きしたキャラを期待しているとガッカリします。

「おまけ」は……初代のそれ、と言えばわかる人にはわかると思います。
わざわざ見るものでもありません。

萌えません。

COMMENT

「シリーズもの」という扱いになりますが
引継ぎはシステムのみで、キャラクタの設定などは一新されています。
新規ご購入の方でも楽しく遊べるのではないでしょうか。

５つのシナリオから構成されており
プレイ内容次第で、「大吉」「中吉」「凶」の３つのエンディングに分れます。
素直にプレイすれば「大吉」が取れるようになっており、プレイ時間は１０時間ほど。

シナリオによっては「凶」エンディングだけで１６種類あったり、
ちょっとした選択肢の違いから別のエンディングへ移行するため
全て見るには根気が必要だと思われます。
また、作中、特定の場所を調べることでコレクションできる
「心霊写真」「幽霊の声」なども注意しないと手に入らなかったりで、
全て集めるには根気が必要だと思われます。


いい意味でも悪い意味でも「初代」に近い構成になっていると感じました。
ただし、初代に特別な思い入れがあるファンにはオススメいたしません。
……「ムーンライト」や「再開」よりは幾分かマシですが。