NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

「音楽をトコトン遊び尽くす」という売り文句に偽り無し。
一つの楽曲に対して様々な遊び方が用意されている。
間口が広く、それでいて奥が深い、という任天堂らしい良さがある。

歌う、演奏する、作曲する、という主に3つの機能があるが、
多くのユーザーにとってメインとなるのは演奏機能だろうか。
音ゲーとしてまずよくできている。
難易度設定は幅広く、パート毎に違った演奏が楽しめる。
好きな曲は聴いているだけでも楽しいもの。
演奏できればもっと楽しいのは当然。
一つの曲でもひたすらやり込める上に、
次々と楽曲が追加されていくのだからたまらない。

前作のように追加カートリッジを使うのではなく、
Wi-Fiを使って楽曲を追加できる仕様が素晴らしい。
しかもユーザー投稿が可能ときた。
公式だけではどうしても網羅し切れないニッチな需要を
次々と満たしてくれる全国の「職人」には感謝するばかりだ。
彼らは楽譜を提供することで満足感を得られるし、
その他のユーザーは彼らが費やした労力の結晶を手軽に享受できる。
正にネット社会の利点そのもので、上手くやったものだと思う。

ラジオ機能も面白い。
Wi-Fiを使えばDLランキングや新曲が流れ、気に入ったらその場で落とせる。
オフラインでは再生リストから様々な演奏イメージで曲を流せる。
ファミコンアレンジにオッサンは感涙した。
パソコンをいじっている時に横に置いておくだけでも楽しい。
触れずに楽しめるゲームなんてそうそう無い。
しかもイヤホンをつなげばDSの蓋を閉じても曲が流れる素敵仕様。

BAD/REQUEST

初期収録曲は30弱と少なく、しかもクラシックのアレンジが大半。
ただ、演奏してみると一般的なJ-POPとは違った面白さはある。
ダウンロード前提の作りに関しては賛否ありそうだが、
多くのユーザーに好まれる曲調から少し離れた
毛色の違う楽曲を入れておいたこと自体は悪くないと思う。

任天堂制作のダウンロード楽曲がもっとあれば良かった。
特に前作の収録曲や任天堂のゲーム音楽は入れておいて欲しかった。
ユーザー投稿の楽譜も中にはとんでもなく出来の良いものもあるが、
やはり任天堂制作の楽譜は出来が安定しているし、
何より「演奏して面白いか」「プレイしやすいか」という
ゲーム会社ならではの配慮が感じられるので安心して落とせる。

ダウンロードしたら取り返しがつかない仕様は著作権的に仕方無いが、
後になってもっと出来の良い同じ曲が来た時の後悔は大きい。
金なら払うからROM内の曲を自由に整理させてくれ！というのが本音だ。

演奏モードにおける曲選択の仕様(五十音順固定、LRで選択)は不親切。
曲の数が増えれば増えるほど面倒になっていく。
一覧からサクッと選べる形にして欲しかった。

その他細かい不満点
・ダウンロード画面では最初に落とした曲が必ず流れる
・歌うモードは一人でプレイするとちょっとむなしい
・演奏イメージを変えたアレンジバージョンを好きな時に演奏したかった
・スピーカーチャンネルを使ってWi-Fiでセッションしてみたかった
・DSLiteのLRボタンは押しづらい
・マイクの感度が悪い(下の2つはハードの問題だが…)

COMMENT

初期収録曲のみで音ゲーとして遊ぶなら60点のゲーム。
これを基本点として、

・歌声診断や歌トレーニングなどで友人や家族とワイワイ遊べる…＋10点。
・音楽の素養があって作曲機能を使いこなせる…＋10点
・Wi-Fi環境があって追加楽曲をダウンロードできる…＋20点?∞
・洋楽ばかり聴くので邦楽のことはサッパリ…?10点

こんな感じだろうか。
なお、ネット環境がなくてもDSステーションで楽曲のダウンロードは可能。
ほとんどのユーザーが80点以上の満足感を得られるのではなかろうか。
今後の投稿曲次第でいくらでも面白くなる可能性を秘めている。