NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

教養・学習系ソフトの単なる便乗だと思っていたらやられた。
プレイヤーがすべきことは単純に漢字を読むこと、あとは画数、四字熟語、部首と言った漢字検定のような問題に答えていくだけなのだが・・・

まさか 「演出」 だけでこれほど面白いゲームになるとは。

雰囲気はタイトルからも解るように、日活・渡り鳥シリーズのオマージュ。
宣伝に 『無国籍アクション！』『総天然色』 とある通り、時代の映画そのままのノリで物語は展開する。
＞「あの、お名前は・・・」
＞「名前なんてとっくに捨てちまった・・・」
＞「どうか、生きて帰ってきてください」
＞「俺の運命は・・・南風に聞きな」
と言った、今となってはギャグとしか思えないセリフ満載。と言うかそういうのしか無い。
各ステージサブタイトルも 「俺に惚れちゃいけねえぜ！」 「ダイナマイトが一五〇万屯」（昔そういう歌があった） など、いちいち熱い。

このゲームの魅力は、何よりそれら演出に尽きる。
なぜか誰もゲームに組み込もうなんて思わなかった世界観を起用、それだけでただの学習ソフトでは無くなってしまった事に、オリジナリティー５点を捧げたい。

美麗且つレトロなグラフィックも見事。雑魚敵も動きを見せるだけで倒せない奴がいるなど、本筋と関係なく賑やかで良い。
殆どの一枚絵が壁紙にしても良いほど気合が入っているし、チャイナ娘のサービスカット （もちろんギャグとして昇華している） もある。
企画・映像・音楽がここまで統一されたゲームも珍しい。

BAD/REQUEST

「せ」 と入力するとき、折れ線から書くと 「し」 で判断されやすい。
横棒から書く必要がある。

３ステージ目のボスは、演出上の待機時間が少し長め。
ボス戦オンリーのモード （正解数ランキング付きなので、ボスの体力が異常に多く設定されている） では邪魔に感じるかもしれない。

説明書の難易度基準に誤植。
「ふつう」 に中学生程度とあるが、実際は高校生レベル。
社会人でもうっかりしたら１割は間違う難易度なので、注意。

ヒロインの出番が少ない。
もう少し露出して欲しかった。

COMMENT

また脳トレ系かよ・・・」 と見くびっていては損をする。
古い邦画の雰囲気が好きな人、漢字に自信がある人は買うべき。
逆にこれで漢字を学ぼうという人には、向かない。

認識制度はなかなか良い。
書いた文字が、確定した文字として画面に表示されるまでややタイムラグがあるが、内部での認識はなされているので、最後の一文字を表示されるまで待つ必要が無いのは快適。
やりこみ要素があるので、全てのイベントシーンがスキップできるのもありがたい。