NintendoDS mk2 :: ファイナルファンタジーIII レビュー

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ファイナルファンタジーIII レビュー

発売元	スクウェアエニックス（オフィシャルサイト）
発売日	2006/08/24
価格	5,980（税込）
レーティング	【Ａ】全年齢(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3
タイトル概要	RPG、Wi-Fi対応

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
2pt	2pt	3pt	3pt	3pt	2pt	3pt

総合点
52pt

GOOD!

○ロードの短さ
ロードがあること自体問題なのですが、それでもまだ気にしなくても
大丈夫なほどにしてくれたのは嬉しい。

○ジョブごとのバランス調整
弱い者は弱く、強い者は強く、他はできる限り平均になっている。
ジョブこそ３の代名詞なので、この調整はとても良い。
最も良いと思える部分。

○難易度
粗は見えますが、しかしFCリメイクらしく、ちゃんと難しいゲームにしてくれた。下手に甘くするような事が無くて本当によかった。

○雰囲気
やっぱり懐かしさがこみ上げる。これこそリメイクの価値があると思える部分。
地味ながら安くないモノを作ってくれた。

○音楽
多少潰れたようにも聴こえますが、しかし原曲を大切にしたアレンジが成されてると思います。展開を煽るには十分でしょう。

BAD/REQUEST

○通信・２画面関連
DSの特性を無理にでも使おうとしているのが露骨。
本作に限らずですが、DSのゲームはこの面が余計な事が多すぎる。

○快適さ
細かいロードとか、テンポを置く戦闘入りとか。3D化等の弊害でしょうか。
確かに短いですが、しかし短ければいいとかいう問題じゃないと思います。

○安易なバランス調整
敵の同時出現数が少ないから個を強くするとか、しかしボスは妙に弱くするとか、悪リメイクの典例ですね。しかもそれに関連してか、ダンジョンまでいじる始末。拍子抜けします。
最も悪いと思った部分。

○セーブ周り
こういうところを改善してくれるのを望んでいたのですが、変なところで忠実ですね。ゲームバランスをいじったんだから、こういう部分もそれ相応に変えるべきだろうし、何より遊びにくくなる。

○テキスト
ここも変に忠実ですね。ただ写すばかりがリメイクじゃないでしょうに。
読みやすくすることで遊びやすくする、それを成してこそリメイクだと思う。

○ストーリー性
イマイチ。SFCやPSを踏んでるとやっぱりね。
まぁ良くも悪くも３らしいのですが。

COMMENT

面白いのは事実。人にオススメできるというのも本心。
だけれども、これが何年も待ち続かされたプレイヤーへの思いが詰められたリメイク作品かどうかというと、それは違う気がする。会社の事情とDSの特性に踊らされたように感じた。

確かに最近のFFよりは面白い。それこそ12に比べれば、素直に遊べる内容。
けれども、ならば本家FC版と比べたらどうかというと、確かにグラフィックやシステム周りが向上して遊びやすくなったが、この上ない蛇足(モグネットなど)や、付け焼刃のような特徴づけ(3D化など)によって中途半端な近代RPG風になってしまい、3の最大の魅力であると思うあのストイックさの中にある中毒性ないしは魅力が損なわれている。変な話、3のストーリーは元々大したことないので、助長するなんてお門違いだと思います。3の要はそこじゃない。
結局は最近のスクエニゲームと変わらず、どうにか壮大な物語にしようと手を加えているのが見え見え。その面を補うのがそれこそ3の備える本来の面白さだと思うと、自分としてはなんとも皮肉なリメイク作だと思う。

良くも悪くも、現代受けする過去の名作。そしてコレは本物じゃない。
「昔のゲームはやっぱり良い」なんてレビューがすごく虚しい。これがはたして昔のゲームと呼べるのか。正直これなら7や9だって十分に対等以上になれます。
商売している以上、仕方のない面もあるのは十分承知ですが、それでももっと素直な「強化版」とでも言うようなものが欲しかったです。

上述の通り、つまらなくない、むしろ面白い作品ではありますが、
決して手放しで評価できる作品ではないといわざるを得ません。